「Dropbox」はパスワードの管理を行うことができる「Dropbox Passwords」や重要書類をしまう「金庫」など、複数の新機能追加を発表しました。パスワード管理機能はまだプライベートベータ版で、利用できるのは有料ユーザーの一部のみとなっています。
「Dropbox」は米現地時間2020年6月16日、パスワードの管理を行うことができる「Dropbox Passwords」や機密ファイルなどを安全に保管する「金庫」機能など、複数の新機能追加を発表しました。
このパスワード管理機能「Dropbox Passwords」はまだプライベートベータ版で、利用できるのは有料サービス「Dropbox Plus」のユーザーの一部となっています。
「Dropbox Passwords」とは、有料のDropbox Plusプランにベータ版として提供されていて、Windows/Mac/iOS/Androidデバイスで利用できます。
Dropboxのアカウント情報を利用してパスワードを一元管理することができる機能で、2019年に買収した「Valt」の技術を採用した機能です。パスワードは暗号化されているのでセキュリティ面でも安全とされています。
さらに新しい機能として、機密ファイルやプライベート情報などを安全に保管しておく金庫機能である「Dropbox Vault」があります。ちなみに「Vault」とは金庫という意味です。
「Dropbox Vault」とは6桁のPINコードを設定して大切なファイルを管理する機能で、ファイルはクラウドを使って管理されるという特徴があります。
緊急的には家族や友人など信頼できる人を指定して、その人だけがファイルにアクセスできるように権利を渡すという使い方ができる点も大きな特徴です。これも有料のDropbox Plusプランにベータ版として提供されます。
さらにWindows/MacなどPCの特定のフォルダをバックアップする機能「Computer backup」が提供され、これによりPC上のデスクトップ/ダウンロード/ドキュメントフォルダをDropboxのフォルダに自動的にバックアップすることが可能となりました。
このフォルダはクラウドとデバイス間で常に同期される特徴があり、どこからでもアクセスでき、バックアップしたフォルダに変更を加えると自動的に反映されます。
自動バックアップ機能は、Dropboxの無料プラン「Basic」有料プラン「Plus」「Professional」でベータ版として提供されています。
「Dropbox」では新プランとして、6人で2TB共有できる「Dropbox Family」というファミリープランを準備しています。
このプランの特徴は、それぞれメンバーごとにアカウントが設定され、写真や動画、ドキュメントなどをメンバーで共有できるもので、全員の共有スペースと個人用のプライベートスペースが設定可能です。
「Dropbox Family」は今現在一部ユーザー向けにベータテスト中で、2020年中に提供範囲を広げる予定としています。まだ新プランの価格などの詳細は公表されていません。
その他の機能として「HelloSign」のデジタル署名機能を2020年7月には全ユーザーに提供する予定とされていて、「Dropbox」上から「HelloSig」による電子署名が行えるようになります。