AppleはMacBookのカメラにカバーを着けた状態でディスプレイを閉じないようにという警告を発表しました。MacBookが対象で、カメラにカバーを着けた状態でディスプレイを閉じるとディスプレイに傷がつく恐れがあるため、閉じないように警告しています。
Appleは2020年7月2日にサポート文書を更新しました。MacBook、MacBook Air、MacBook Proを対象に、カメラにカバーを着けた状態でディスプレイを閉じないように警告しています。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のためリモートワークが取り入れられビデオ会議が広まっていますが、盗撮防止などセキュリティ対策の一環として、MacBookなどのカメラに「カメラカバー」を付けるユーザーが増えています。
カメラカバーを着けた状態でディスプレイを閉じると、ディスプレイに傷がつくおそれがあるため、そのような事態を招かないためにもAppleは警告文書を公開しています。
Appleのサポート文書によると、MacBookのディスプレイとキーボードの間には設計上小さな隙間しかありません。そのため、カメラカバーを着けたままディスプレイを閉じると、ディスプレイに傷がつく可能性があると言います。
さらにカメラカバーで内蔵カメラを覆うと「環境光センサー」に干渉するため、輝度の自動調節やTrue Tone機能を妨害することにも繋がると説明しています。対象はMacBook、MacBook Air、MacBook Proとしていて警告を呼びかけています。
米メディア「MacRumors」によると、MacBookのディスプレイに傷がついたという報告は、掲示板サイト「Reddit」や「MacRumors」のフォーラムなどで多く見られたていたと言います。
この被害の対象の多くは、ベゼルが細い16インチ「MacBook Pro」においてよく見られ、カメラレンズのカバーをしたままディスプレイを閉じたため、ディスプレイにひびが入ってしまったと報告されています。
その中でも「MacRumorsフォーラム」のDashwin氏は、MacBook Pro(2011)の場合ではカメラカバーを着けてディスプレイを閉じても何の問題も無かったと言います。
ただ、16インチMacBook Proのカメラにカバーを着け、以前と同じようにディスプレイを閉じたところ、カメラから下のディスプレイに亀裂が入り、さらには内蔵ディスプレイそのものが機能しなくなったと報告しています。
Appleは今回の問題に関して、「プライバシーを守るため、MacBookにはカメラインジケータランプがあり、カメラ使用中であることを知らせる仕様になっている」としてカメラカバーは必要ない点を説明しています。
また、Mac内蔵のFaceTime HDカメラはプライバシーを考慮し設計されているとし、カメラの作動中は緑色に点灯して知らせてくれ、カメラインジケータランプが点灯していなければ、カメラ本体も作動できない設計になっていると説明しています。
そしてカメラカバーを使用する際は、コピー用紙1枚の厚みである0.1mmかそれより薄いものを用意するように注意喚起し、0.1mmよりも厚いカメラカバーの場合は、カメラカバーを取り外してからディスプレイを閉じるように指示しています。