iOS 14の「探す」アプリはApple製品以外の「Tile」などサードパーティ製品に対応することを発表していましたが、利用条件が厳しすぎると問題になっています。iOS 14の「探す」アプリの利用条件をみるとサードパーティ製は排除するかのように見受けられます。
iOS 14のの「探す」アプリはこれまでApple製品のみに対象が限られていましたが、Apple以外の「Tile」などのサードパーティ製品やアクセサリにも対応することを発表していました。
ただ、サードーパーティー製アクセサリがiOS 14のの「探す」アプリのネットワークにアクセスするためのAppleが課した利用条件があまりにも厳しすぎると米紙「The Washington Post」が報じています。
iPhoneの「探す」アプリとはユーザーのプライバシーを保護しながらオフラインのデバイスも見つけられることが大きな特徴で、iOS13で「iPhoneを探す」と「友達を探す」が統合されたアプリです。
これまでiPhoneの「探す」アプリで探すことに対応していたデバイスはiPhone、Mac、AirPodsなどのApple製品に限られていました。
iOS14の「探す」アプリではサードパーティ製のデバイスやアクセサリに対応すると発表していて、これは忘れ物防止タグ「Tile」などサードパーティ製品にも門戸を開くことでAppleの独禁法違反に対する批判を避けるものとみられています。
サードーパーティー製アクセサリがiPhoneの「探す」アプリネットワークにアクセスするためには機密保持の同意書へのサインが必要とされています。
米「The Washington Post」によるとその条件が記された仕様書はPDFファイルで50ページに及んでいて、記載されている利用条件があまりにも厳しい点が問題と報じています。その条件について紹介していきます。
問題となっている仕様書に記された条件とは、Appleが「探す」アプリでアクセスできるハードウェアに関しては、他のサードパーティ製のサービスをユーザーが使用するのを禁止しているという点です。
例えば「Tile」をiPhoneの「探す」アプリに登録した場合、「Tile」が独自に提供しているアプリからは持ち物を探すことができなくなります。つまりこれはAndroid端末から探すことができなくなってしまうわけです。
この点に関しては「HomeKit」対応製品がiPhoneでも、AmazonのAlexaなどの他社プラットフォームでも操作可能となっている点とは正反対となります。
もう1つの仕様書の助件の問題点としては、サードパーティー製品からiPhoneなどのBluetoothへのアクセスが特定の条件が課されて制限されるという点です。
Appleは今現在具体的な条件を明かしていませんが、サードパーティー製品がBluetoothにアクセスするためには、特定の条件をクリアする必要があるとしています。
「Tile」はAppleがiOS13の設定や機能において、サードパーティー製品を排除していて、Appleは独占禁止法上の問題があるとして、2020年1月にはアメリカ、5月にはヨーロッパで申し立てを行なっています。
米国や欧州の規制当局は、Appleの独占禁止法違反に疑いを持っていますが、Appleの広報担当によると、独自で位置情報サービスを構築できない小規模企業にとっては、逆に役に立つ可能性がある」と説明していて問題はないとしています。