MicrosoftのOneDriveとSharePointは、どちらもファイルの共有等が可能なクラウドストレージサービスです。そんなOneDriveとSharePointとはどういった違いがあるのか、容量や料金プラン、活用方法、共有方法などを解説していきます。
OneDriveもSharePointも、Microsoftが提供する、Microsoftアカウントへのログインで利用可能なクラウドストレージサービスという点では同じものです。
利用するにあたりどういった違いがあるのか、という点を疑問に思う人も少なくないものですが、違いや活用方法の前に、OneDriveとSharePointとはどういったものなのか、という点から紹介します。
まずはOneDriveです。OneDriveはMicrosoftが提供するクラウドストレージサービスの1つであり、クラウド上に自分がログインしているアカウントだけの保存領域を与えられた中に文書や画像などを保管することができます。
個人用OneDriveは無料で5GB利用できますが、Microsoft365など企業でも利用できるサブスク式のMicrosoftのサービスに契約すれば、OneDriveが無料でつき、無料版より容量も増えます。
SharePointとは、前述したOneDrive同様のMicrosoftのクラウドストレージサービスですが、こちらは企業向けのサービスになります。
部署やチームなどグループごとにファイルの作成や保存をすることができるもので、OneDriveが個人用の専用ストレージとするのであれば、SharePointはグループで利用する共有クラウドストレージです。容量も多めに準備されています。
また、SharePointは用意されているテンプレートを利用したポータルサイトの作成をすることもできます。部署やグループごとにSharePointを利用してサイトを作成することで、そのサイトに掲示した情報をその部署やグループでの共有が可能です。
ワークフローを利用することで、承認作業などもSharePointでおこなうことができ、業務の流れをより迅速にすることもできます。
上記を踏まえたOneDriveとSharePointでできることは次の表のとおりです。
OneDriveやSharePointでできること | ||
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OneDrive | SharePoint | |
タイプ | 個人用 企業用(一人ずつのストレージ) |
企業用(グループ型ストレージ) |
できること | 自分専用のストレージへのファイル保管 ファイルの共有(複数台可能) PC内のファイルのバックアップ 別の端末でのファイル閲覧/編集 |
グループ毎でのファイル保管 ファイルの共有 ワークフロー機能の利用 ポータルサイトの作成 |
なお、OneDriveとSharePointには、メリット・デメリットが存在しています。SharePointが企業向けのものなので、OneDriveもBusiness版で説明しています。
まずはOneDriveのメリットです。OneDriveは、ネットワーク上に存在するクラウド内にファイルを保管しています。
そのため、ログインするアカウントが同じであれば、ネットワーク接続することが可能な端末があれば簡単にファイルへアクセスすることができます。
タブレットやスマホなどでもアカウントへのログインができればアクセス可能で、外出中などでも問題なく仕事に取り組むこともできるメリットと言えるでしょう。
また、OneDriveは個人専用のクラウドストレージではありますが、共有機能を利用することで、他の人と同じファイルを共有することができます。
同じくクラウドストレージ上にあるため、アカウントログインができれば、共有設定も、共有ファイルの活用もどこからでも可能です。
そして、企業内でOfficeの機能を利用するためにMicrosoft365の契約をしていれば、1TBまでの大容量のクラウドストレージを利用することができます。この1TBは一人あたりのOneDriveのストレージなので、大きなファイルの利用も問題ありません。
そんなOneDriveですが、当然ながらデメリットも存在します。OneDriveはMicrosoftが提供するサービスですので、Microsoftが何らかの影響を受けてサービスを一時的に停止することもあります。障害発生により仕事ができないようなことも生じます。
また、OneDriveは元々基本機能が設定されてしまっているため、セキュリティ環境を独自に構築しているような会社の場合、OneDriveをそれに合わせることは難しいです。
そして、セキュリティを自身で高められないような環境であることが影響し、情報漏洩の危険性も生じます。
料金を支払う必要のあるものはセキュリティも高められていますが、OneDriveの共有機能はURLが分かれば共有でき、URLが分かればアクセスできてしまうのは変わりません。
そこから情報漏洩する危険性もあるため、OneDriveで共有可能な情報レベルを決め、重要な機密情報はOneDrive以外のセキュリティ対応可能な環境の利用が必要となります。
次にSharePointのメリット・デメリットの説明に移ります。SharePointは企業向けのものということもあり、それに関するメリットが多いです。
SharePointは、ファイルを共有して利用する共有サーバーとしての利用ができ、それにより部署やグループごとのやり取りが円滑にしやすくなります。
また、Windowsのアプリなどを利用したタイムカードの打刻もできます。打刻時には時間の他、IPアドレスや位置情報を取得することができるため、場所に応じた打刻内容の設定なども可能です。
休暇や有給申請などもこの勤怠管理システムを利用することができ、勤怠一覧も別の場所への取り込みや紙媒体での印刷が可能なCSV形式での出力もできます。
スケジュール管理も、スケジュールのリストを見ればそれぞれのスケジュール内容のチェックができるため、社内にいる人、在宅勤務している人などのほか、それぞれの仕事内容の確認などにも活用可能です。
次にSharePointのデメリットとはどういったものかの説明に移ります。SharePointでは、コメントを送ったり、いいねを押したりといったことが可能ですが、それには名前やアイコンが表示され、誰がそれを送ったのかと言うのが一目瞭然です。
もちろんそれがメリットとなることに違いないですが、気軽にいいねやコメントをし辛いと感じる人もいる部分であるのは間違いないでしょう。
また、SharePointは標準装備のインターフェースの場合は使いづらいという評判もあり、デザイン性も高くありません。
カスタマイズして見やすくすることはできるため、そちらである程度カバーしていく必要があるので、そのままの利用は進められないというのは場合によってはデメリットになりやすいです。
また、アクセス解析を過去7日間、30日間、90日間で解析ができますが、細かい日付などでの解析はできません。
サイトなどの利用者、利用している人が多いファイルの一覧などは可能ですが、前述した解析範囲になってしまうため、詳細なアクセス解析がしたい場合にはSharePointでは難しいという点があります。
ここからはOneDriveとSharePointの違いとはどういった物があるのか、その比較の説明に移ります。
そもそもOneDriveもSharePointもMicrosoftのサービスですが、それぞれ利用できる容量や料金プランなどは違いがあります。
まずはOneDriveの容量や料金プランです。OneDrive単体での法人向けのものとMicrosoft365とセットで容量や料金などの違いを比較しています。
OneDrive for Businessのプランの種類 | ||||
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Plan1 | Plan2 | Microsoft 365 Business Basic | Microsoft 365 Business Standard | |
料金 (年契約) |
630円/ユーザー/月 | 1250円/ユーザー/月 | 750円/ユーザー/月 (月契約の場合は900円) |
1560円/ユーザー/月 (月契約の場合は1880円) |
容量 (一人あたり) |
1TB | 無制限 | 1TB | 1TB |
機能 | 基本的なOneDriveの機能のみ |
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