Twitterが、1日にフォローできる人数の上限を1000アカウントから400アカウントに引き下げることを発表しました。Twitterは不正アカウントへの取締が十分でないと指摘されていましたが、1日のフォロー上限を制限することでスパム対策を講じたと言えます。
米Twitterは4月8日(米現地時間)、Twitterで1アカウントが1日にフォローできる人数の上限を、従来の1000人から400人に引き下げることを発表しました。
Twitterの広報担当者を務めるヨエル・ロス氏は自身のTwitterアカウントで上限を400人という人数にした理由を説明しました。それによると、フォローする人とスパム行為を行うアカウントとの分岐点が400人だったからだと言います。
このフォロー上限の引き下げは自身のフォロワー数を増やす目的で、多数のユーザーをフォローしすぐにフォロー解除するいわゆる「フォロワーチャーン」行為を規制するための対策とされています。
1日にフォローできるアカウント数の上限を400アカウントと制限すれば、スパム行為の抑制に一定の効果が見込め、99.87%の一般Twitterユーザーはこの変更の影響を受けないとされています。
なお認証済みのTwitterは1日に最大1000アカウントをフォロー可能です。またTwitterで5000アカウント以上をフォローする場合は、アカウントのフォロワー数に応じた制限が課せられるようです。
Twitterは偽アカウントやボット、スパムの排除に取り組んでいます。Twitterは2018年10月、月間アクティブユーザー数が3億2600万人に減少したことを明らかにしましたが、この減少は偽ユーザーの排除などによるものとしています。
Twitterではスパムや悪意ある自動操作を排除する取り組みが継続的に実施されていますが、今回の対策もその一環と言えるでしょう。
スパムアカウントとは、とりあえず大量にフォローして直後にフォローを解除するという動作を繰り返します。フォローされると無条件にフォロー返しするユーザーが一定数いるのでスパムアカウントは一見多くのフォロワーがいる状態になります。
Twitterではこの「フォローチャーン」だけでなく、自動化された手段などにより短期間で多数の無関係なアカウントをフォローしフォロー解除するという「無差別フォロー」と合わせてTwitterルールで禁止しています。
また別のアカウントのフォロワーを自動的に複製したり、ネットワークの規模拡大のツールとしてフォロワーの増加を見込めるアプリやサービスを提供したりするなどの行為も禁止されています。
Twitterでは報告ツールをアップデートし、Twitterアプリ内からユーザーがスパムやフェイクアカウントを通報できるようにしました。
さらにTwitterアカウントの本人確認やログイン認証にも新しいセキュリティー対策を導入しています。このような対策はスパムやフェイクアカウントがTwitterに住みにくい環境になることを狙っていると言えます。
短期的にはTwitterユーザー数を低下させるかもしれませんが、長期的に見るとプラットフォームの健全性を維持することができるでしょう。