メルカリの決済事業子会社メルペイは実店舗でのあと払いサービス「メルペイあと払い」を開始しました。メルペイあと払いではメルカリでの購入以外にも適用範囲を拡大し、メルペイの残高なしでもコンビニなどのメルペイ加盟店で翌月払いが可能になりました。
スマホ決済サービス「メルペイ」は2019年4月23日、メルカリや実店舗で買い物した代金を翌月にまとめて支払えるサービス「メルペイあと払い」の運用を開始しました。
すでにメルカリでは2017年からメルカリ内での購入に限り、翌月にまとめて支払いができる「メルカリ月イチ払い」が提供されていました。
実質的な後継サービスとなるメルペイあと払いでは、適用範囲を拡大しメルカリ内での買い物に加えて非接触決済の「iD」やメルペイのコード決済対応店舗でも利用できます。そしてメルペイの残高無しでもコンビニなどの実店舗で翌月払いが可能になりました。
利用上限金額については月間0円〜5万円と発表されていますが、過去のメルカリの利用実績などを元にユーザーごとに決定されるようです。
メルペイあと払いは18歳以上のユーザーのみ利用できるサービスで、実店舗で使うにはメルペイ残高チャージ用の銀行口座の登録か、「アプリでかんたん本人確認」のどちらかを済ませる必要があります。
「メルカリ月イチ払い」が試験提供されていた段階では、翌月払いに回すことができる月当たりの上限金額が一律で5万円に設定されていました。
メルペイあと払いでは5万円を上限にオンライン本人確認ならびにメルカリでの利用実績等を考慮して上限金額が設定されると言います。
支払いには、コンビニやATM、口座振替、キャンペーンなどで取得できるメルカリのポイントを充てることができます。支払期間は商品購入した翌月1日から末日までとなっています。
一般的な借り入れとは異なり利子は発生しませんが、精算時に手数料300円が発生します。サービス利用手数料は月あたりの決済回数によらず、支払い時に300円の手数料が固定となっています。
2019年4月23日から5月31日23時59分までの利用分に関しては、この手数料が無料になるキャンペーンが実施されます。
メルペイあと払いでは本人確認手段として「eKYC(Electronic Know Your Customer)」を採用することで、オンライン上の手続きのみで「メルペイあと払い」をすぐに利用開始できるようになることになります。
従来のメルペイを含む決済サービスの本人確認手段は、書類のアップロードと並行して自宅で転送不要郵便を受け取る必要がありました。2018年11月の犯罪収益移転防止法の規制緩和により、eKYCではオンライン上のやり取りのみで本人確認が可能となりました。
手持ちのスマホのアプリで運転免許証などを撮影し、名前や住所など必要事項を入力すれば最短数時間ほどで審査が完了することになります。
QRコードを使ったアプリ決済のサービスは多くリリースされていますが、クレジットカードの登録や付随する仕組みなしでポストペイの機能のみを利用できるサービスはとても珍しいです。
実店舗決済でQRコードが利用できない場合でもiDとしても利用できるため、使える場所の幅が広いでしょう。
メルカリの使用実績の少ないユーザーであっても、本人確認後に「メルペイあと払い」を有効にしておくだけでサービスが利用できるので、いざというときの保険としても重宝するでしょう。