プログラム不要でゲームボーイ用のゲームを作成できるソフトウェア「GB Studio」のソースコードが公開されました。「GB Studio」はゲームボーイ向けのゲームを誰でも簡単に作成でき、実際にプレイできるROMファイルの書き出しも可能です。
2019年4月21日で任天堂携帯ゲーム機「ゲームボーイ」が生誕30周年を迎えました。そのゲームボーイ向けのゲームをプログラム不要で誰でも簡単に作成できるオープンソフトウェアが開発されました。
英国在住のWeb開発者Chris Maltby(クリス・モルトビー)氏は2019年4月17日(英国時間)、「ゲームボーイ」用のレトロアドベンチャーゲームを作成できるオープンソースソフトウェア「GB Studio」の正式版をGitHubで公開しました。
GB Studioは2019年1月に開催されたゲーム制作イベント「Bored Pixels Jam 3」に向けて、Maltby氏が自作ゲーム「Untitled GB Game」を作成するために開発されたとのことです。
GB Studioはゲームは様々なゲームボーイ用開発ツールをパッケージングしたものと言われています。
全体の構成を作り上げるためのフレームワーク「Electron」、C言語でゲームボーイのゲームを開発できる「GBDK」、音楽プレーヤーライブラリとコンバーターキットを含む「GBT Player」などです。
Photoshop、Tiled、AsepriteなどのPNGファイルを出力できるエディタでグラフィックをデザインできます。つまりGB Studioがあればゲームボーイのゲームが作成できるわけです。
作成した2Dゲームは、実際にプレイできるROMファイルの書き出し以外にもHTML5形式のWebアプリとしてもファイル出力することができます。
GB StudioはWindows版・macOS版・Linux版が用意されていて、スマホのブラウザからもゲームにアクセスできます。スマホの場合はブラウザ下部にゲームボーイのボタンが表示されるので、そのままタッチして遊べる仕様です。
GB Studioはゲームボーイ向けのゲームを誰でも簡単に作成できるソフトウェアです。セットアップは簡単でプログラミングの知識がなくても利用できます。
PNGで保存した画像ファイルを用意すれば、すぐにでもゲーム作りを始められ、サンプルプロジェクトも用意されているので、そちらを改造しながらどういったことができるか少しずつ学ぶこともできます。
ゲームのプロジェクト画面ではフィールド作成やスプライト編集、背景編集、スクリプト、ビルド&ランが選択できます。
メイン画面にPNGで保存した画像ファイルを並べてシーンごとの繋がりを設定し、キャラクターや看板といったオブジェクトにセリフやフラグを設定していくインターフェースは、初心者が利用しても何が起きているか分かりやすいでしょう。
サンプルプロジェクトのPNGファイルを少し書き換えるだけでタイトル画面が完成します。そして必要な全てのコンポーネントを用意すれば、少しの作業で実際にプレイできるROMファイルを書き出せます。
ゲームボーイ向けのROMファイルに出力すれば、エミュレーターを用いて自作のゲームで遊ぶことができます。
Maltby氏は「このバージョンは戦闘などが無いシンプルなアドベンチャーゲームを作るためのものであり、キャラクターの会話に応じた選択肢を用意して冒険を作ることができます。」と述べています。
すでにSNS上ではサンプルを制作したユーザーが作り上げたゲームが発表されています。発想次第で様々なゲームを作れそうです。GB Studioがどんなツールなのかは以下の動画でもよく分かりますのでぜひ参考にしてください。