iOS版およびAndroid版の「Googleマップ」がアップデートされ、電車やバスの混雑状況を予測できるようになりました。Googleマップに追加されたのは、リアルタイムの遅延情報を表示する機能とバスや電車など公共交通機関の混雑状況を予測する機能です。
iOS版およびAndroid版の「Googleマップ」がアップデートされ、Googleマップはさらに便利になりました。これは米国時間6月27日にリリースされて、世界中200近くの都市で利用可能となっています。
新機能としては、Googleマップでバスのリアルタイムの遅延情報を表示する機能と、過去のデータに基づいてバスや電車、地下鉄などの公共交通機関の混雑状況の目安を表示する機能が提供されます。
まず一つ目の新機能ではGoogleマップ内のバスを使った対象エリアのナビを表示すると、バスが何分遅れているか、どのくらい遅れは続くのかなどの遅延情報が表示されます。またマップ上のどこで遅れが生じているのかも確認できます。
Googleマップ上に遅延が発生している場所がリアルタイムに表示されるため、バスに乗る前に交通状況を把握することが可能です。
これは公共交通機関側から情報が直接提供されていない場合でも、路線上の実際の交通情報に基づいて、正確な移動時間も確認することが可能となっているようです。
もう1つの新機能では、バスや電車、地下鉄などの公共交通期間の混雑予測を確認できます。これは各公共交通機関の過去の混雑状況に基づいて混雑度の目安を表示しています。
この機能を利用すれば満員電車を覚悟して交通機関を利用するか、空いている時間にずらして利用するかを決める目安となるでしょう。
上のサンプル画像では17時台の山手線(恵比寿〜原宿)の区間が、Googleマップの他のユーザーの評価に基づいて「大変混む時間帯」と表示されています。新機能はAndroid版およびiOS版のGoogleマップアプリで順次対応します。
Googleは2017年12月に地域の公共交通機関の運営者からの運行情報をリアルタイムで提供するサービスを開始しました。
この機能が提供されるのは一部の都市のみでしたが、Googleではこの点を改善すためクラウドソースによってリアルタイムで遅延情報を提供するようになります。
バスの遅延予測に対応するため、まずGoogleは個人が特定されないよう匿名化という条件で位置情報の提供に同意したユーザーから得られた情報を用い、Googleはマップを世界中で人々の移動状況を知るための非常に強力なツールに変化させました。
またもう1つの機能開発のためにはGoogleが過去半年かけて完成させた新しいアルゴリズムが用いられています。
2018年10月からGoogleは午前6時から8時という通勤ラッシュ時間帯にGoogleマップを利用したユーザーに対して空席の有無など混雑状況を評価するアンケートを取り始めました。
そして通勤時にユーザーが適切な交通機関を選択することを助けるため、クラウドソーシングによって得られた情報をベースにバス、地下鉄、電車の路線の混雑状況を予測するモデルを作成しました。Googleは世界で最も混雑する通勤路線の一覧を公開しています。
遅延情報や混雑状況のアラートは公共交通機関の運営者から得られているものと考えているユーザーは多いでしょう。しかしそのデータは運営者からではなくGoogleマップアプリをインストールしているユーザー自身から得ているものです。
多くのGoogleマップユーザーはこのデータ収集がデフォルトでオンになっていることに気づいていないかもしれませんが、今やユーザーはそのおかげでバスの運行状況を知ることが可能になりました。
Googleマップの新機能は世界の200都市をカバーし、Android版、iOS版の双方で利用可能となっています。