Windows 10「19H2」のテストビルドがリリースされ、新機能としてロック画面でAlexaを音声で起動可能としました。AlexaはすでにWindows 10でのハンズフリー操作に対応していて、ロック画面で起動可能になるとさらに便利になります。
Microsoftは米現地時間7月15日、Windows 10の次期アップデート「19H2」のテストビルド「19H2 Build 18362.10005」をWindows Insider Programで「Slow」リングを選択しているユーザーを対象にリリースしました。
Windows 10「19H2」のアップデートが配信されるのは今回が初めてで、このテストビルドにはフィックスの他いくつかの新機能も含まれています。
このテストビルドに含まれる新機能の1つとしてロック画面でサードパーティのデジタルアシスタントを音声で起動できるようにしました。
今のところ、Windows 10上で利用できるサードパーティ製音声デジタルアシスタントはAmazonの「Alexa」しかありません。Alexaがロック画面での音声起動が可能になると、さらにスマートスピーカー的に使えるようになりそうです。
この機能に加えて、Microsoftが先週、5月の月例セキュリティパッチである「Patch Tuesday」で累積的な更新プログラムの一部としてリリースしたフィックスも含まれています。
このフィックスに関しては即座に適用されますが、テストビルドで新機能は現時点でデフォルトでオフになっています。これはWindows 10「19H2」の正式版でも同じように対応される予定です。
Microsoftの計画では、全体的なビルド品質についてより良いフィードバックを得るため、これらのアップデートの新機能をデフォルトでオフの状態で出荷し、管理されたロールアウトを通してオンにする可能性があるとしています。
つまり新機能がデフォルトでオフとなったマイナーアップデートとする計画のようです。19H1を稼働させず、19H2がリリースされた際に利用したいユーザーは、通常のツールとプロセスを利用して19H2に移行できるようになります。
ロック画面でAlexaを音声で起動対応可能になるとすれば、MicrosoftのAIアシスタントである「Cortana」と「Windows 10」の機能分離が進んでいると言えます。
実際にCortanaは検索機能から分離されたほか、Homeエディション以外ではセットアップ時のガイダンスがデフォルトで無効になるなどの変更が重ねられてきました。
現在Windows 10上で利用できるサードパーティ製音声アシスタントはAlexaしかありませんので、ここにきてついにロック画面上でもAlexaが利用可能になる見込みです。
Windows版Alexaは2018年のCESで発表され、2019年5月には新たに音声のみでAlexaアプリを利用できるハンズフリーモードを追加しました。
PC用Alexaアプリに話しかけるだけで、カレンダーの確認やニュースの読み上げ、音楽再生や天気予報のチェックなどが可能で、新たなハードウェアを追加することなくAlexaの機能が利用できます。
ただ実際にロック画面上で利用するには、Alexaアプリのアップデートを待つ必要があります。19H2の正式リリースは今年後半の予定なので、その時にはAlexaが利用可能になっているのを期待したいところですね。