2021年01月07日更新
マザーボードの電池切れの症状とボタン電池の交換方法を解説!
Windowsを起動した際、いつもと違う表示がされるなどパソコンが正常に作動しないことがあります。原因の1つとしてマザーボードの電池切れがあります。マザーボードの電池が切れた場合どうなるのか、電池の交換方法も含め解説していきます。
マザーボードの電池切れの症状とボタン電池の交換方法
Windowsパソコンは基本的に電源につないで利用するのですが、実はWindowsパソコンの中にあるマザーボードにはそれとは別にボタン電池が組み込まれています。このボタン電池はボタン電池で、ボタン電池の寿命が来ると当然ボタン電池が切れてしまいます。
このマザーボードのボタン電池は、マザーボードの時計の情報を保持すること、マザーボードの各種設定(BIOS/UEFI)を維持することが主な役割となっています。
マザーボードの電池が切れるとどうなる?
Windowsパソコンのマザーボードのボタン電池が切れると、一体どうなるのか。Windowsパソコンが正常に作動しない場合の症状として当てはまるものがないか確認してみましょう。
パソコンの時計が狂う
まず1つ目はWindowsパソコンの時計が狂う、というものです。前述したように、マザーボードのボタン電池は、電源につないでいなくてもWindowsパソコンの時計が狂わないよう、ボタン電池で動いています。
そのため、マザーボードのボタン電池が切れるとWindowsパソコンの時計も徐々にずれていくことになります。
マザーボードのボタン電池が切れていると、Windowsパソコンを再起動したり、時間を再設定してもずれたままになるため、マザーボードのボタン電池切れの症状を確認するのに一番分かりやすいものがこれに当たります。
パソコンの電源を入れてもOSが起動しない
なお、マザーボードのボタン電池が切れていると、Windowsパソコンの電源を入れてもOSが起動しないこともよくあります。
WindowsのOSが立ち上がらないと言っても、パソコン自体が起動しないわけではありません。内蔵ボタン電池(CMOS)が消耗しているという「CMOS Checksum Bad」などのBIOSのエラーメッセージ表示があることもあります。
BIOS/UEFI画面でフリーズ
マザーボードのボタン電池が切れると、Windowsパソコンを起動した時にBIOS/UEFI画面でフリーズすることもあります。
WindowsパソコンのBIOS/UEFIの画面でのフリーズ=故障と判断してしまう人もいるかと思いますが、一度冷静になって、マザーボードのボタン電池切れの可能性を考えてみましょう。
パソコンがフリーズしたりビープ音が鳴る
その他にも、マザーボードのボタン電池が切れた場合の症状として、Windowsパソコンのフリーズ(前述BIOS画面)の他にも、BIOSのビーブ音が鳴ることもあります。
このBIOSのビーブ音は鳴る音の回数で意味合いが変わってきますので、音の回数も注意して聞き耳を立ててみてください。
なお、ビーブ音の回数の意味合いはWindowsパソコンのメーカーごとに異なりますので、取扱説明書などで確認をおこなってください。
マザーボードの電池の寿命は?
気になるのはマザーボードのボタン電池の寿命かと思います。マザーボードのボタン電池の寿命は、だいたい3~4年といったところです。使い方や使用頻度、メーカーなどによってこれらは増えたり減ったりしますので、1つの目安としてください。
マザーボードのボタン電池は、Windowsパソコンを電源コードをつないだままにしておけば、ボタン電池ではなく電源コードの電源から供給できることもあり、ボタン電池の消耗を抑えることはできます。
もちろん、電源コードをつないだままだと落雷などが起きた際にデメリットが大きいため、注意しておく必要はあります。そういった危険がある場合はコンセントから抜いておきましょう。それだけでも大きく違います。
電池の交換をするにはどうする?
さて、マザーボードのボタン電池が寿命を迎えたため交換する場合、どうすればいいのかが気になるところでしょう。
自分でするか専門業者に依頼する
マザーボードのボタン電池は、一応自分で交換することは可能です。しかし、Windowsパソコンのマザーボードは精密機械であり、静電気などが走っただけで故障の可能性が出るという事もあって自分での交換方法は分かっていても怖い、という人も多いでしょう。
そういう人は、寿命を迎えたマザーボードの電池交換を専門業者に依頼する方法をとっても問題ありません。この場合は料金がかかることになりますので、どちらを取るか、ということになります。
マザーボードのボタン電池を自分で交換する方法
マザーボードのボタン電池が寿命を迎えたから自分で交換したい、という人は、次の方法を確認して、マザーボードのボタン電池を交換してください。
電池の型番を確認する方法
まずは電池の型番を確認しましょう。大抵のマザーボードのボタン電池は「CR2032」です。キーレスの車の電池として使われることも多く、コンビニや家電量販店など電池を販売している店舗であれば見つかることの多い型番です。
なお、Windowsパソコンのマザーボードの電池は基本的に、というだけですべてのマザーボードのボタン電池が「CR2032」というわけではないため、マザーボードを開いて確認しましょう。
マザーボードでボタン電池の確認をおこなうためには、必ずWindowsパソコンの電源を切ってください。Windows10など高速スタートアップが設定されているのであれば、その設定は切る、もしくは完全シャットダウンでの終了をするようにしてください。
通常のシャットダウンだと早く起動することができるように一部の機能を閉じずに開いたままという状態になり、不具合の原因にもなりかねません。完全シャットダウン後、電源コードを抜きます。感電防止のためです。
また、静電気でマザーボードが故障しないよう、金属を触って放電する・静電気の起きやすい毛糸の服をつけての作業は避ける・不安であればゴム手袋をつけて作業するなど、静電気には細心の注意を測るように準備をしておきます。
基本的にマザーボードはWindowsパソコンの裏で、ネジを外して蓋を取れば確認することができます。基本的にマザーボードのボタン電池はむき出しの状態で中央付近に取り付けられていることがほとんどです。
いろいろな機器に隠れて見えないこともあるため、その場合は拡張スロットあたりを確認してください。
電池を交換する手順
マザーボードのボタン電池は100円玉くらいの大きさのものです。電池と接点になっているノッチを確認して、それを引くことでマザーボードのボタン電池が浮き上がるため、それで取り外してください。
あとはマザーボードのそれぞれの規格にあったボタン電池と交換します。この際、ボタン電池のプラスとマイナスを間違えないようにしておいてください。
電池を交換する際の注意点
前述したとおり、マザーボードというのは精密機械で、静電気1つで故障の危険があるほどの代物です。そのため、マザーボードの電池を交換する場合、必ず静電気が起きないよう配慮しておく必要があります。
静電気体質な人は、前述したように「金属を触って放電する」「静電気の起きやすい毛糸などの服をつけての作業は避ける」「不安であればゴム手袋をつけて作業する」を心がけるほうが無難です。
また、マザーボードを確認するためにはドライバーなどで蓋を開けなければなりません。小さなネジがあることも多いため、紛失しないようにはしておいてください。
デスクトップ型のWindowsパソコンであれば分解しやすいことも多いですが、ノートWindowsパソコンの場合は少々難易度が高い可能性があります。
自分で交換できないかもしれないと判断に困ったのであれば、メーカーなどに問い合わせて交換をしてもらえるかどうかなどを確認すると良いでしょう。
最後に
Windowsのマザーボードのボタン電池は、時間やBIOSの情報の保持などのために必要とされるものです。Windowsパソコンが使えなくなるというわけではないものの、動作が不安定になったり正常に起動できないなど、ストレスにはなります。
一応自身でもWindowsパソコンのマザーボードのボタン電池交換は可能ですが、不安であれば専門業者に頼むなどしてみてください。
なお、電池の交換をおこなっても状況が改善しない場合、メモリの接触不良の他、パソコンが故障している可能性も否めません。
ハードウェア方面の不具合と考えられる場合は、メーカーに相談したり修理依頼を出しましょう。何度もいいますがパソコンは精密機械です。
自然故障であれば修理の対象となることも多いですが、マザーボードなどを直接触って起きた故障は修理の対象外となる可能性が高いので注意してください。