2019年08月15日更新
リコール対象MacBook Proの機内持ち込みを禁止【米連邦航空局】
米連邦航空局は、リコール対象となっている15インチのMacBook Proについて、航空機への機内持ち込みを禁止しました。2016年に発行した安全ガイダンスに従うようにと促し、リコールが発表されたMacBook Proは機内に持ち込み禁止となります。
リコール対象の「MacBook Pro」を機内持ち込み禁止に
米連邦航空局(FAA)は、リコール対象となっている15インチの「MacBook Pro」2015年モデルについて航空機への機内持ち込みを禁止しました。
Appleは6月、 2015年9月から2017年2月までに製造された15インチMacBook Proのバッテリーが過熱し、発火の可能性があるとしてリコールを発表していました。
米連邦航空局は2016年、バッテリーの問題でリコール対象となった機器の機内持ち込みを禁止していて、今回の措置もこれを遵守するもので航空各社には通達済みとしています。
また、欧州航空安全機関はすでにリコール対象のMacBook Proについて、今月初めにリコール対象となっているリチウムイオンバッテリー搭載デバイスは飛行中に電源を入れてはならないとする2017年規則を遵守するよう欧州航空各社に伝えています。
その他「Bloomberg」ではTotal Cargo Expertiseが管理する貨物業務を行う航空会社4社もリコール対象のバッテリーを内蔵するノートPCを貨物として持ち込むことを禁止したと伝えています。
またTUI航空などは手荷物としても貨物エリアであっても機内への持ち込みは禁止するとしています。
ただ実際問題としてMacBook Proの外観は数年間変わっていないため、製造年を一目で見分けるのは難しいです。「Bloomberg」では「米国の空港内でどのような努力がなされるかは不明」と付け加えています。
もしかするとアップルのウェブサイトでひとつひとつシリアル番号を確認するのかもしれません。なお、すでにバッテリーの交換修理を済ませたMacBook Proについては、当然ながら持ち込み禁止対象からは外れるとされています。
海外渡航の多いMacBook Proユーザーはまず自分の機種がリコール対象になっていないか確認して、速やかに修理に出しておくのがよさそうです。
15インチ MacBook Pro バッテリー自主回収プログラム
一部のMacBook Proのバッテリーについては発売当時から「妙に熱くなる」といった声がユーザーから上がっていて、実際に世界でも数十件程度ですが発火事件が発生しています。
Apple製品でこうした生命を脅かすタイプの欠陥というのは非常に珍しいことでしたが、アメリカだけでも約432,000台という大規模なリコール案件へと発展しました。その結果がMacBook Proの機内持ち込み禁止に至ったわけです。
Appleでは対象となるバッテリーを自主的に無償交換していますので、MacBook Proユーザーは自分の機種がリコール対象になっていないか確認しておきましょう。
リコール対象製品であるか確かめる方法は、まず画面の左上隅にある「Apple メニュー」から「この Mac について」を選択し、「MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2015)」というモデル名が表示されているかを確認しましょう。
もしこのモデル名が表示されている場合は、そのコンピュータのシリアル番号を下記のリンク内のボックスに入力して自主回収プログラムの対象となるかを確認し、もし対象モデルであれば、使用を停止しバッテリー交換手続きを行いましょう。
修理に出す前にあらかじめデータをバックアップしておいてください。このプログラムが適用されるのはバッテリー交換のみです。それ以外の問題を有償で修理したい場合は、Appleサポートへお問い合わせしましょう。