Apple Cardユーザーは「iPhone分割購入」が無利息に！

Apple（アップル）は米現地時間10月31日に、「Apple Card」の新サービスとして「iPhoneの無利息分割購入」を提供することを明らかにしました。

「Apple Card」ユーザーがiPhoneを購入する際、24ヶ月無利息で融資を受けられるサービスとなっています。

これはAppleの投資家向けカンファンスコールの中でティム・クックCEOが言及していて、iPhoneが最新モデルへと頻繁にアップグレードする際、そのために借金することの多い消費者へのアピールを狙ったサービスとなっています。

「Apple Card」とは、Appleがゴールドマン・サックスと提携して米国内で提供しているクレジットカードサービスです。Apple Payを通じた支払いなどに利用できるほか、iPhoneで支払い状況を管理できるなどの特徴があります。

そして今回新しい特典として紹介されたのは、「iPhoneの無利息分割購入」です。「Apple Card」を通じてiPhoneを購入すると特典として24ヶ月を超える分割支払いで購入することが可能となっています。

さらにApple Storeでの購入に対する3％還元特典も受けることができ、支払いの管理はApple Walletアプリから簡単に行えるとしています。

「Apple Card」は新型クレジットカードとして米国で8月にリリースされ、支払いはiPhoneを使うよう推奨されiPhoneがなければ「Apple Card」を持つこともできないという仕組みになっています。

「Apple Card」はiPhoneで「Apple Wallet」に登録してデジタルカードとして使えるだけでなく、同時に発行されるチタン製の物理カードを使えばApple Payに対応していない店舗でも使用可能となります。

今回のiPhoneの無利息24ヶ月分割払いサービスの導入は、2019年度第4四半期決算発表と同時期に発表されました。売上高は前年同期と比べると2%近く上昇していますが一方でiPhoneの売上高は前年同期比で10％近く下落しています。

今回の「Apple Card」ユーザーの新しい特典とは、日本のApple Storeではクリスマス辺りまでのホリデーシーズンなどに手数料なしの分割支払いサービスが提供されることがありますが、それが通年使えるようなイメージです。

このサービスはiPhoneと「Apple Card」双方の利用拡大を目指す取り組みとなっています。サービス導入により2020年度第1四半期には、新たに発売された「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の売り上げが上昇する可能性もあります。

Appleは2020年度までにサービス事業の収益を2016年時点の2倍にするという目標を掲げていて、サービス重視の方針で進んでいます。「iPhoneの24ヶ月無利息分割購入」サービスがより重要な立場となってきているのは間違いありません。

現時点でAppleは「Apple Pay」を世界の6000以上のカード発行事業者を通じて提供していますが、このサービス提供で「Apple Card」を世界的に普及させようと考えていると言えます。

残念ながら「Apple Card」は現時点では米国限定でのサービス提供となっていますが、ティム・クックCEOはメディアに向けて「Apple Cardをどこでも提供したい」と述べ、iPhoneのように世界中での展開を計画していることを示唆しています。