Windows版「Firefox 71」ではピクチャーインピクチャー機能が利用可能となりました。「Firefox 71」のピクチャーインピクチャー機能はWebブラウザ上で再生する動画を好きな場所で縮小再生できる機能で、Windows版から提供開始となりました。
Mozilla Foundationは米現地時間12月3日、デスクトップ向け「Firefox」の最新版「Firefox 71」をWindows、Mac、Linux向けに正式公開しました。
「Firefox 71」では動画のピクチャーインピクチャー(PIP)再生機能の追加などいくつかの新機能と、セキュリティ関連の修正が行われています。
新機能のピクチャーインピクチャー再生機能とは、動画再生画面をWebブラウザから分離してデスクトップで再生を続ける機能で、ChromeブラウザやOperaなどでは既に備わっている機能です。
ピクチャーインピクチャー再生機能を利用すれば、Webブラウザ上で再生するほとんどの動画をウィンドウ以外の好きな場所に縮小表示し再生可能となります。他のWebページを見たり他のアプリケーションを使ったりしながら動画再生することができます。
この機能はまずWindows版「Firefox」で提供が開始されていて、MacおよびLinux版には2020年1月に追加される予定です。
ピクチャーインピクチャー再生機能の使い方はとても簡単です。まず「Firefox」を最新に更新して、Webページ上の動画を再生すると、右端にピクチャーインピクチャー再生機能の青いアイコンが表示されますので、それをクリックしましょう。
例えばYouTubeで動画を再生し、プレーヤーにカーソルを置くと上の図のように青いアイコンが表示されます。これをクリックするとプレーヤー部分が「Firefox」の外のデスクトップに移り、再生中の動画の続きがそのまま表示され再生される仕組みです。
最初は画面右下に動画が表示されるようになっていますので、好きな位置に移動したり、好きなサイズに調節したりして動画を再生できます。もちろん再生したり停止をしたりも可能です。
「Firefox 71」では、その他にもパスワード管理機能「Firefox Lockwise」がサブドメインを認識できるようになるなどパスワード管理機能が強化がされています。
Webサイトで利用しているパスワードの流出被害を知らせる「Firefox Monitor」の警告が、スクリーンリーダーのユーザーにも分かるように通知されるようになりました。
さらにクリプトマイナー(暗号通貨を採掘するスクリプト)をブロックした際に強化型トラッキング防止機能が通知するように改善されています。
また「Firefox 71」にはセキュリティ関係の修正も含まれています。Mozillaが公開したセキュリティ情報によると、今回修正された脆弱性はCVE番号ベースで11件です。
深刻度の内訳は、Mozillaの基準で4段階中上から2番目の「High」が6件、上から2番目の「Moderate」が5件となっていて合計で11件の修正が行われています。