気象庁はTikTokとYouTubeを活用した防災情報発信を強化することを発表しました。3月25日から緊急記者会見のYouTubeによるライブ中継を開始し、さらに3月31日からTikTokと連携した防災気象情報の普及啓発コンテンツの配信を開始するとしています。
気象庁は3月25日、SNSを活用した防災情報発信を強化することを発表しました。3月25日から緊急記者会見をYouTubeによるライブ中継でも行うこととし、3月31日からはTikTokと連携した防災気象情報の普及啓発コンテンツを配信するとしています。
これまで気象庁では、大雨が予測される場合や大きな地震が発生した場合などに緊急記者会見を行い、そこで防災上で注意すべき点や気象庁がその災害の詳細や危機的状況などを詳しく説明してきました。
この緊急記者会見は基本的にテレビなどマスメディアを通じて行いますが、一人でも多くの人が会見を見られるようにという理由から気象庁公式YouTubeチャンネルでライブ中継を行なうことにしました。
また地震や大雨などの災害発生時に住民が防災気象情報をきちんと活用できるようにするためには、そもそも普段から防災気象情報を身近に利用することが重要であると言えます。
防災対策の意識を徹底させるため、気象庁はTikTokと連携することを発表し3月31日からTikTokと連携した防災気象情報の普及啓発コンテンツの配信を開始します。
TikTokとの連携の理由として、若者層を含む幅広い世代に人気のショートムービープラットフォームであることが挙げられています。
「TikTok」は、グローバルで推進しているCSR活動「TikTok for Good」の一環として、防災啓発を目的とした「防災TikTok」を3月31日から開始します。この防災啓発を目的とした行政機関とTikTokの連携は世界初の取り組みとなります。
「防災TikTok」の第一弾としては、TikTokで気象庁監修で制作した防災啓発動画を配信し、TikTok内に特設ページを設けて防災啓発動画を掲載する予定です。
今回気象庁監修で制作する啓発動画とは、梅雨の時期にかけて発生する大雨・洪水に関する知識・防災啓発を目的とした動画です。今後は地震災害や熱中症などをテーマにした啓発動画を制作して配信していく予定となっています。
「TikTok」を活用する大きな理由としては、興味のない内容や複雑な内容であっても「TikTok」であれば直感的にシンプルに伝えられることが挙げられます。
またその他の理由としては、「TikTok」が短い動画であることや拡散しやすいという特徴から、防災に無関心な人や若者にも防災情報の発信を行うことが可能になり、災害対策の助けとなるとしています。
「TikTok」や「YouTube」を利用した防災情報発信の強化によって、「自らの命は自らが守る」という意識をひとりひとりに持って貰うことが可能になり、自分の住む地域の災害リスクや災害時に自分のとるべき行動などの理解が深まるとしています。