Windowsで動いているプロセスには様々なものがあります。そのプロセスの中に「MRT.exe」という実行ファイルのものがあります。「MRT.exe」とは何なのか、重い場合の対処法や削除方法、ウイルスの影響の有無なども含めて解説していきます。
Windowsの動作が重い、と感じるときにタスクマネージャーを確認することも多いでしょう。その際、原因となるものが「MRT.exe」というプロセスであることがあります。
なぜMRT.exeが原因でWindowsが重くなるのか知りたい人もいるかと思いますが、その前にMRT.exeとはなにかを確認しましょう。
MRT.exeとは、Microsoftが開発した、無料のウイルス/マルウェア駆除ツールの実行ファイルです。Windowsにはセキュリティソフトを入れなくても最低限セキュリティで保護ができるようになっていて、MRT.exeはその実行ファイルの1つなのです。
実行ファイルがMRT.exeであり、正式な名称はMicrosoft Windows Malicious Software Removal Toolです。Malicious Software Removal Toolの日本語訳は「悪意を持ったソフトウェアの削除ツール」です。
このMalicious Software Removal Toolの実行ファイルであるMRT.exeが重いと、ついウイルスなのではないか、と不安になる人も少なくないでしょう。
MRT.exeが実行されるのは、手動でMRT.exeを実行した場合、もしくはWindows Updateを実行したときです。それ以外で実行されているのであればウイルスの可能性があります。
また、MRT.exeは本来「C:\Windows\System32\」に保管されています。それ以外の場所に存在しているMRT.exeもウイルスなどの場合がある可能性がありますので、参考にしてみてください。
そんなMRT.exeが原因でWindowsの動作が重いときの対処法の説明に移ります。
タスクマネージャーでMRT.exeのタスクを手動で終了しましょう。「プロセス」のタブで「プロセス名」からMRT.exeを探してクリックします。プロセス名項目がない場合は項目名部分で右クリックして表示項目を増やしてください。
MRT.exeをクリックして選択したら、「タスクの終了」をクリックして手動で終了しましょう。
Windowsのシステム側やMRT.exe自体の不具合が原因ということもあります。その場合、Windows Updateを実行することで改善する可能性があるため、Windowsの設定→更新とセキュリティ→Windows Updateで更新の有無を確認し、更新があれば実行しましょう。
コマンドプロンプトもしくはWindows PowerShellで下記コマンドを上から順に実行し、MRT.exeの不具合を修正しましょう。
① | DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth |
② | sfc /scannow |
なお、それぞれのコマンドが完了するまで待って、次のコマンドを実行してください。
MRT.exeは、他にセキュリティソフトを入れているのであれば必要ないだろうし削除したい、という人もいるでしょう。
実際、MRT.exeはウイルスに感染した場合の駆除ソフトですので、機能の高いセキュリティソフトのように事前に防ぐことはできません。他にセキュリティソフトが入っているのであれば削除しても影響はありません。
削除は前述した場所の中にあるMRT.exeを手動で削除することで問題なく削除できます。また、ウイルスの可能性がる疑わしいMRT.exeは、セキュリティソフトでスキャンをした上での削除をおこなうことをおすすめします。
なお、MRT.exeは削除してもWindows Updateのたびに再インストールされますので、あまりに動作が重い場合の対処法として利用してください。
MRT.exeはWindowsのウイルス駆除ファイルであり、正常なものであればウイルスではありませんし、セキュリティが他のソフトで補完してあれば削除しても問題ありません。MRT.exeが重い場合の対処法として説明した内容が参考になれば幸いです。
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