パソコンを使用し続けていると、パソコンの温度が上がり熱くなってきます。原因はパソコンのCPUの温度が急激に上がり適正な温度に保たれなくなったからです。パソコンの心臓であるCPUの適正温度や熱暴走したときの対処法について紹介します。
CPUは「Cetral Processing Unit」の略で、パソコンの中心的な役割を果たし、ハードウェアやソフトウェアをユーザーが利用できるような状態にするための大切なパーツです。人間の体に例えるなら脳のようなものです。
具体的なCPUの役割としては、マウス、キーボード、ハードディスク、メモリー、周辺機器などからデータを受け取り、制御と演算を行います。CPUがパソコンの内部で果たす役割はあまりにも大きいため、CPUはパソコンの中で最も発熱するパーツといわれています。
CPUの温度が上がりすぎてしまうと、パソコンがフリーズしやすくなったり、パソコンが動かなくなったりします。時にはCPUの温度が100度に達することもあるため、CPUを適正温度に保つことはとても重要です。
PCを起動させた瞬間にCPUは動き始め、PCを利用できる状態にします。そのためCPUは常に熱を帯びた状態になり、PCをシャットダウンしない限りCPUの温度を0度にすることはできません。
ただCPUが動いていてもフリーズや故障の引き金になることはない適正温度は存在するので、適正温度内にCPUの熱の上昇を抑えられれば、PCを快適に利用できます。
CPUの適正温度として一般的にいわれているのは、40度~80度の間です。CPUの温度はCPUの性能によって違いが生じるわけではありません。。
例えばIntel core i5を搭載したPCと、Intel core i7を搭載したPCを比べた場合、同じ作業を行っていてもCPUの温度に大差は出ません。この記事の中で取り上げますが、CPUの温度を上昇させる要因は、CPUにかかる負荷です。
CPUの性能に関係なく、負荷がかかればかかるほどCPUへの負担が大きくなるため、CPUの温度はそれに比例して上昇します。
パソコンで行う作業の種類によってCPUにかかる負荷は異なるため、CPUの温度の上昇率も変わってきます。かかる負担が低負荷なら、CPUの温度は40度~50度で落ちつきます。かかる負荷が中程度なら、CPUの温度は50度~60度になります。
かかる負荷が高程度だと、CPUの温度は60度以上になります。CPUの適正温度は40度~80度と先ほど説明しましたが、現在販売されているPCに搭載されているCPUは性能がいいものばかりなので、CPUの温度が70度以上に上昇することはまれです。
ですから古いパソコンや劣化が進んだパソコンでない限り、どんな作業をしていてもCPUの適正温度を超えることはほとんどありません。
新しいPCであれば、CPUの適正温度を超えることはほとんどないはずですが、パソコンを使って行う作業の種類によっては、CPUに高負荷をかけ温度が上昇し、適正温度を超えることもあります。CPUの温度が適正温度以上になると、CPUが熱暴走する場合があります。
CPUは高密度で導線が集まっているため高温になりやすく、CPUが適正温度を超えた状態になっても使い続けると、CPUの作動が停止したり、回路自体が焼けてしまったりします。
熱暴走によってパソコンが使えなくなることもあるので、CPUが適正温度を超えないようにすることはとても重要です。
CPUの温度が上昇するのは、PCで行っている作業によってCPUに負荷がかかるためです。オンラインゲームのようは高画質のゲームをすると、高負荷がCPUにかかるため温度が上昇します。CPUの使用率を確認すれば、どれほどの負荷がCPUにかかっているかが確認できます。
しかしCPUの使用率が低いにもかかわらず、パソコンのパフォーマンスが悪く、サクサク作業が行えないケースもあります。原因はCPUの温度が上昇しているからかもしれません。
タスクマネージャーを開いてCPUの使用率を確認し、パソコンを触ってどれほど温度が上昇しているかをチェックしましょう。
CPUの温度を適正に保つには、どんな要素がCPUの温度上昇を促すかを把握する必要があります。CPUの温度を上昇させる要因は主に3つあるので、これから順番に紹介します。
CPUの温度が上昇する最も大きな要因は、CPUに大きな負荷をかけていることです。高画質なオンラインゲームを長時間行えば、CPUに大きな負担をかけます。またPCのバックグラウンドで動いているプログラムもCPUに負荷をかけます。
さらにウイルス対策ソフトがCPUに負荷をかける場合もあります。先ほどのタスクマネージャーを開けば、CPUの使用率だけでなく、どのソフトウェアがCPUに負荷をかけているかも確認できます。
CPUの温度を上昇させる別の要因は、CPUの温度を下げるために搭載されている冷却ファンが故障していることです。PCの内部は常に熱を放出するので、PC内部の温度を下げる目的で冷却ファンが起動します。
冷却ファンが故障すると放出された熱がPC内部にたまり、CPUの温度上昇を引き起こします。特にノートパソコンは熱の排出口が左サイドにあるため、熱が排出されずにPC内にこもるため、CPUに負担をかける傾向があります。
またPC内部にホコリが溜まりすぎると、冷却ファンの効果が低くなりCPUの温度は上昇します。
CPUの温度を上昇させるもう1つの要因は、グリスの効果がなくなっていることです。CPUグリスとは、CPUと放熱板(ヒートシンク)の間で熱伝導を促進するために塗られているものですが、PCを使い続けているとCPUグリスが乾燥して固まり冷却効果が低下します。
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