ソフトバンクは5月10日、ADSLサービスの提供を2024年3月末で終了すると発表しました。これに伴って今年10月から順次、ソフトバンクから対象ユーザーにADSLサービス終了予定日や推奨サービスへの変更手続き方法などが案内されます。
ソフトバンク株式会社は5月10日、ADSLサービスの提供を2024年3月末で終了すると発表しました。これにあたって2020年3月以降、一部の地域から順次、ADSLサービスの提供を終了するとされています。
対象地域の利用者には今年10月から順次、ADSLサービス終了予定日のお知らせと推奨サービスへの変更手続き方法などが案内されます。
ソフトバンクのADSLサービスは2001年にスタートしました。当時としては高速なインターネット接続サービスを定額料金制の常時接続で利用できるということで、家庭向けのインターネット接続回線としてADSLは魅力的なサービスとなりました。
ADSLとは「Asymmetric Digital Subscriber Line(非対称デジタル加入者線)」の略称で、アナログ電話回線を用いた通信技術です。
光ファイバーなどの新たな回線を敷設しなくても、既存のアナログの電話回線で数十Mbpsの通信サービスを提供できるのが特徴となっています。
家庭や事業所の電話は、それぞれ交換機と2本の銅線で繋がれていて、この同線は主にアナログの音声通話に利用されてきました。
この銅線には、通話のために使う周波数帯以外にも沢山の情報が送れる「空き」周波数帯があり、これをデータ通信に利用する技術がADSLなのです。
ソフトバンクはADSLサービス終了に関して、昨今インターネットを利用したサービスの多様化やデータ通信量の大容量化が進み、光回線などによるインターネット接続サービスが主流になるなどの市場環境の変化を一因に挙げています。
それに伴って、ADSLサービスは保守部材の枯渇や設備の老朽化で安定的なサービス提供が困難な状況が見込まれるためと説明しています。
対象サービスは「Yahoo! BB ADSL」「Yahoo! BB ホワイトプラン」「Yahoo! BB バリュープラン」「SoftBank ブロードバンド ADSL」「SoftBank ブロードバンド ステッププラン」「ホワイトBB」「BBフォン単独サービス」となっています。
ADSLサービス終了予定日は2024年3月末ですが、設備の状況を考慮して2020年3月以降に一部の対象地域から順次終了していく予定です。
ソフトバンク株式会社は「Yahoo! BB ADSL」などの各種ADSLサービスについて、新規契約の受付は2019年2月28日で終了しています。
国内の大手ADSLサービスとしてはYahoo! BBの他にNTT東西の「フレッツ・ADSL」がありますが、一部地域を除いて、すでに2016年6月末で新規受付を終了していて、さらにサービスの提供も2023年1月末が終了予定日となることが発表されています。
その理由は同じように利用者の減少と関連物品の製造終了による保守物品の枯渇で、利用中のユーザーに対しては、「フレッツ光」または「光コラボレーションモデル」の光アクセスサービスへの移行を提案しています。