Facebookがコードネーム「Libra」として開発中の仮想通貨について詳細を6月18日に公開する予定となっています。Facebookのブロックチェーンプロジェクトでは、仮想通貨はアプリを通じてユーザー間で無料で送金可能とされています。
Facebookが独自開発中のコードネーム「Libra(リーブラ)」という仮想通貨について、その詳細を6月18日に公開する予定であることを米TechCrunchが6月7日に報じました。
コードネーム「Libra」という仮想通貨についてのFacebookのブロックチェーンプロジェクトの公式発表はまだですが、これまでに関係者筋から出た情報によるとFacebookが開発中の仮想通貨はステーブルコインであると予想されています。
Facebookの仮想通貨は同社が提供するMessengerやWhatsAppなどのアプリを通じてユーザー間で無料で送金可能だといわれています。
Facebookは、仮想通貨のブロックチェーンネットワークを支える「ノード」としてネットワークに参加する外部企業を募っています。
ノードの参加にはライセンス料がかかる見込みで、Facebookはライセンス料1000万ドル(約10億8000万円)を100社から集め、集まった10億ドルを用いてグローバルコインを裏付ける予定とされています。
Facebookへの支払いと引き換えに、その通貨のガバナンスに対する発言権が得られるよう、そうしたノードの運用者は、財務的な利益が得られる可能性もあるでしょう。
TechCrunchは、これまで関係者筋から明らかとなった情報やThe Information紙の報道を元にFacebookが開発中の仮想通貨についての予測を詳細にまとめています。
Facebookは6月18日に仮想通貨プロジェクト「Libra」のホワイトペーパーを公開して、6月下旬にブロックチェーンプロジェクトの正式稼働を予定し正式リリースは2020年発表予定となっているようです。
Facebookの仮想通貨を利用すればクレジットカードの取引手数料を回避できるので、従来からある電子商取引にとっても、安価な支払い方法を確保できることになるでしょう。
Facebookの仮想通貨の名称は「Libra Networks」という名称の金融サービスをスイスで登録しているため、コードネームの「Libra」が採用されると予想されています。
Facebookの仮想通貨は一定の価値を持つステーブルコインとなることが予想されています。これは一定の価値を維持するように設計されたトークンで、支払いまたは交渉の過程で価格が変動することによる話の食い違いややっかいな問題の発生を防ぎます。
Facebookはコインの安定させるための担保に、複数の国際不換通貨を含む10億ドル規模の通貨バスケットと、低リスクの債権を創出するための資金の拠出についてすでにいくつかの金融機関と協議中とされています。
Facebookが提供するMessengerやWhatsAppなどのアプリを通じたユーザー間での送金、eコマースやニュース記事の購読、実店舗での少額決済への活用が考えられるとされています。またFacebookサインアップボーナスを提供する可能性もあるようです。
「The Information」の報道によれば、Facebookは、ATMのような物理的な装置も導入したいと考えているようで、Facebookユーザーは、それを使って仮想通貨を通常の貨幣と交換することができるようです。
このFacebookのブロックチェーンプロジェクトは、PayPalの元社長で現在はFacebookのMessenger担当副社長David Marcus氏が率いています。
そのチームには、Instagramの製品担当副社長だったKevin Weil氏や、Facebookの元財務部門の責任者、Sunita Parasuraman氏も参加していて、Facebook社内の様々な部門から抜擢された多くの優秀なエンジニアが参加しているということです。
このチームは、機密保持のため他の従業員の立ち入りを禁止しFacebookの本社の専用エリアで開発してきましたが、と立ち上げにはあちこちとのパートナーシップが必要なこともあり情報がリークされたようです。