消費者庁がLINEモバイルが提供している「エントリーパッケージ」に関するWebサイトの表記違反にて景品表示法に基づく措置命令を発令しました。LINEモバイルに発令された「エントリーパッケージ」に関する表記の消費者庁措置命令の内容についてご紹介していきます。
消費者庁は、7月2日、LINEモバイルに対して景品表示法第7条に基づく措置命令について公表を行いました。
消費者庁がLINEモバイルに対して景品表示法に基づく措置命令を行った内容については、LINEモバイルが提供している「エントリーパッケージ」に関するWebサイトの表記が同法第5条第1号に定める「優良誤認」に違反したことによるものです。
なお、「エントリーパッケージ」に関するWebサイトの表記が同法第5条第1号に定める「優良誤認」に違反したと指摘されたな表示内容については、Webサイトにて、「エントリーパッケージ」に関する表記の改善がされています。
消費者庁の発表によると、LINEモバイルにて景品表示法違反の不当表示があったのは、家電量販店や通販サイトで購入できる16桁のコードをもとにSIMカードの通信契約が申し込める「エントリーパッケージ」と呼ばれる商品とされています。
LINEモバイルが提供している「エントリーパッケージ」に関するWebサイトにて、LINEモバイルは2017年11月~今年1月、この商品を申し込めば、3千円の「登録事務手数料が不要となる」と表記を行っていました。
ですが、実際には、LINEモバイルが提供している「エントリーパッケージ」の一部のサービスには登録事務手数料が不要となる」特典は適用されない仕組みとなっていました。
改善されるまでのLINEモバイルのWebサイトでは、エントリーパッケージについての説明について、「登録事務手数料が不要となる」という部分はサイト下部の「よくある質問」に対する回答という形で説明が表示されていました。
同社が発売する「エントリーパッケージ」についてのサイト下部の「よくある質問」に対する回答欄では、「データSIM(SMS付き)と音声通話SIMが申し込める」と表示説明となっていました。
ですが、もっとも価格の安い「データSIM」のサービスについては「登録事務手数料が不要となる」特典は含まれないことが、顧客にはわかりにくい状態となってしまっていたのです。
消費者庁が指摘したLINEモバイルのエントリーパッケージについての措置命令の内容について確認しておきましょう。
今回、消費者庁が指摘したLINEモバイルのエントリーパッケージについての措置命令の内容については、Webでのサービス申し込み時に登録事務手数料(3000円)が無料となる「エントリーコード」が記載されている紙の台紙についてとなります。
現状、LINEモバイルのエントリーパッケージは、家電量販店やAmazon.co.jpなどで販売されており、実売価格は3000円未満に設定されていることが多くなっています。
同法第5条第1号に定める「優良誤認」に違反したと指摘したのはLINEモバイルが提供している「エントリーパッケージ」に関するWebサイトの表記となっています。
実際に、エントリーパッケージを使って申し込みができるのは「音声通話SIM」と「データSIM(SMS付き)」で、SMS送受信機能のない「データSIM」には対応していません。
ですが、消費者庁の調べによると、2017年11月14日2019年1月8日までの間、LINEモバイル社のWebサイトに掲載された説明ページに「優良誤認」に違反する状態が認められたとのことです。
LINEモバイル社のWebサイトには、「エントリーパッケージを事前にご購入いただくことで、お申し込み時に必要な登録事務手数料が不要となります。」と記載されており、エントリーパッケージで全てのSIMを申し込めるとも解釈できる点が問題視されました。
また、Webサイトの「よくある質問」の「エントリーパッケージとは何ですか?」には「データSIM(SMS付き)または音声通話SIMをお申し込みできます。」とは書いてあるものの、データSIMは申し込めない旨が直接的に書かれていないと指摘しています。
他にも、「エントリーパッケージとは何ですか?」の表示が「エントリーパッケージを~」から離れた場所に小さな文字で表示されている上、クリック(タップ)しないと表示されないため非常にわかりづらい説明となっていました。
上記の内容により、消費者庁では、消費者がLINEモバイルのエントリーパッケージの説明ページを見た際に、「エントリーパッケージでデータSIMを申し込めない」と判断することは困難であると判断したものです。
このため、消費者LINEモバイル社に対して、「エントリーパッケージ」についての「優良誤認」につながる表示をしていた旨を消費者に告知すると同時に、再発防止に努めるよう措置命令を行いました。
今回の措置命令を受け、LINEモバイルは7月2日付で公式ブログに「弊社に対する措置命令に関するお詫びとお知らせ」という文章を掲載し、ユーザーへ今回の内容についてお知らせしました。
LINEモバイル社では、「措置命令を厳粛に受け止め、広告表示のチェック体制の強化や社員教育の徹底等、再発防止に取り組んでいくとしています。