アップルがサムスンへ違約金として約825億円を支払ったとの噂が報じられています。約825億円もの違約金を支払った理由はiPhoneXの販売不振でアップルが約束した量のフレキシブルOLEDパネルを発注しなかったためだとされています。
アップルがサムスンへ違約金として約9000億ウォン(約825億円)を支払ったとの噂が報じられています。その理由はアップルが約束した量のフレキシブルOLEDパネルを発注購入しなかったためだとされています。
7月初め、サムスンは第2四半期の業績発表を発表しましたが、その中で「顧客一社からの一時的収入」を報告していました。この支払った顧客がアップルだった可能性が高まったかたちとなっています。
韓国業界誌The Elecは「OLEDパネルの発注数が足りなかったため、アップルはサムスンへ約9000億ウォン(約825億円)以上の違約金を支払った」とのメリッツ証券会社アナリストの報告を伝えています。
サムスンディスプレイは「アップル専用」の大規模な施設を確保し、当初は年間約1億台分ものiPhone用OLED発注生産を予想していました。
しかし最初のOLEDパネル採用デバイスとなったiPhone Xの販売不振によって売上が振るわず、稼働率が下がったというと経緯が伝えられていました。
アップルがサムスンに巨額の支払いをしたことが事実だったとしても、これは必ずしも違約金とは限りません。ただiPhone向けのOLEDパネルを生産する工場の稼働率が下がっていたことは事実のようです。
韓国ニュースサイトのET Newsでは、サムスンディスプレイが製造するOLEDパネルをアップルが規定数発注しなかったとしてサムスンがアップルに対して約9000億ウォン(約825億円)以上もの違約金を請求していたという噂を報道していました。
実際にサムスンディスプレイはアップルとの契約を元に2年かけて第6世代フレキシブルOLEDパネルを製造するA3工場を建設していました。今年初めからアップル向けOLEDパネルを生産する工場の稼働率は低かったとの報告もあります。
市場調査会社によると、忠清南道の牙山市にあるサムスンディスプレイのA3工場(9つの生産ラインのうち7つがアップル専用)は3月に27.2%、4月に24.5%、5月に28.7%だったとされています。
これは前年の3月と4月がそれぞれ45.6%と55.6%だったことと比べれば、明らかに低い数値と言えるでしょう。iPhone X、iPhoneXS/Maxの販売不振から今現在は稼働率を50%にまで落としているとされています。
これに加えてGALAXYの販売不振もあり、結果としてサムスンディスプレイ営業利益は2017年の46.6億ドルから22.6億ドルにまで減少しています。
ET Newsの報道の時点では違約金を支払う代わりに、アップルが「タブレットやノートブックにOLEDパネルを採用」を提案しているとの推測もされています。
サムスンがアップルに請求した巨額の支払いは必ずしも違約金とは限らず、タブレットやノートブックにOLEDパネルを採用するという案で合意し、将来のOLED版MacやiPad向けパネルの購入代金を請求した可能性も否定できません。
ただサムスンのiPhone向けのOLEDパネルを生産する工場の稼働率が下がったことは事実のようで、これからアップルとサムスンは共にスマートフォンの売上げ低迷に対して根本的な対策を迫られることになるでしょう。