Google Playは、特定のユーザーの位置情報やメールなどを密かに監視する目的とした「ストーカーアプリ」について削除を行いました。この記事ではGoogle Playが削除を行った「ストーカーアプリ」についてご紹介していきます。
iPhoheやAndroidのスマホ端末が広く普及している現在では、ユーザーにアプリをインストールさせ、個人情報をこっそり抜き取るスパイウェアは以前から何度も話題となり、問題視されています。
そのほかにも、現在ダウンロード提供されているアプリの中には、特定の人を監視する目的とする、「ストーカーアプリ」と呼ばれる種類のアプリがあるのをご存じでしょうか?
「ストーカーアプリ」と呼ばれる種類のアプリは、従業員や恋人などのスマートフォンにアプリをインストールし、ダウンロードを行ったユーザーの位置情報やメール、電話の内容などを監視する目的とした内容のアプリです。
ダウンロードを行ったユーザーの位置情報やメール、電話の内容などを密かに監視する目的とした「ストーカーアプリ」については、犯罪的な要素も大きく、アプリの入手自体が困難に思えますが、これまでGoogle Playよりダウンロード可能となっていました。
米国時間の7月17日、ウイルス対策企業の「Avast Software」は、Androidのアプリストアで密かに「ストーカーアプリ」の7本が公開されているのを発見したことを明らかにしました。
ウイルス対策企業の「Avast Software」の報告によると、これらのアプリのインストール回数は、7本合計で13万回を超えていたことを明らかにしています。
このプライバシー侵害問題について「Avast Software」から報告を受けたGoogleは、「Avast Software」から通報された該当の「ストーカーアプリ」について、4本を16日に、残りの3本を17日に密かにGooglePlayから削除を行いました。
ウイルス対策企業の「Avast Software」がGooglePlayに報告をおこなった「ストーカーアプリ」についてですが、これまでGooglePlayに以下の名称のアプリにて公開され、ダウンロードが可能な状態となっていました。
Googleが、「Avast Software」から報告を受け、GooglePlayから削除を行なった「ストーカーアプリ」についてですが、スマートフォンの所有者自らがインストールするわけではなく、監視したい第3者によってインストールされる仕組みとなっています。
また、インストール、ダウンロードされた後はアイコンを表示しないなど、所有者に見つかりにくくする工夫もあったとされています。
ダウンロードを行ったユーザーの位置情報やメール、電話の内容などを密かに監視する目的とした「ストーカーアプリ」についてのGoogleの見解ですが、Googleによれば、こういったアプリは、当初からGoogleのポリシーに違反しているとの判断だとしています。
ですが、現状として、Google Playプロテクトなどのスクリーニングをこっそりとくぐりぬけて、Google Playで公開されてしまっていたのが実情としています。
こうしたプライバシー侵害を危惧するアプリに関しては、スパイウェアやマルウェアとは違った判別の難しさがあり、第三者からの基準に違反するアプリの報告を奨励していると公表しています。
現状、インターネット上に出回っているストーカーウェアは、子どもの安全確認や紛失したデバイスを見つけるためのソフトウェアを装っていることが多いが、個人的な関係にある人物に対するストーカー行為に悪用されているケースが多く見受けられます。
これらのストーカーウェアアプリは、ユーザーの位置情報の追跡や送信のほか、連絡先、通話履歴、テキストメッセージなどを収集しているとされています。