Appleは「iOS 12.4」の正式公開を発表し、古いiPhoneから新しいiPhoneへデータを直接移行することが可能となります。公開された「iOS 12.4」ではデータ移行の時間短縮が望め、iPhoneとiPadのセキュリティ改善も含まれます。
Appleは米現地時間7月22日、「iOS 12.4」「HomePod 12.4」「tvOS 12.4」「watchOS 5.3」「macOS 10.14.6」を正式リリースしました。
iPhone 5sおよびそれ以降のiPhone、iPad Airおよびそれ以降のiPad、第6世代iPod touchに対応していて現在「設定」アプリの「一般」から「ソフトウェアアップデート」画面を洗濯して無償でアップデートできるようになっています。
おそらく10月頃にはメジャーバージョンアップが控えているものの、現在のOSにもそれぞれ不具合修正や微調整が提供されています。
「iOS 12.4」では、古いiPhoneから新しいiPhoneへデータを直接転送可能な機能が導入されました。
新しく購入したiPhoneをセットアップする際に「iCloud」からデータをダウンロードして復元するのではなく、古いiPhoneからワイヤレスで直接データを転送することが可能なため、移行の時間を大幅に短縮できます。
これによって店頭で新しいiPhoneを受け取る際、バックアップを忘れても直に設定やデータを引き継げるようになることも考えられます。またApple Newsの表示にも調整が入っています。
今回のアップデートではセキュリティ修正も施されています。Appleが公開したセキュリティ情報によると、今回修正された脆弱性はCVE番号ベースで37件で、内容は任意コードの実行やサービス拒否や情報漏洩、クロスサイトスクリプティングなどです。
その中にはロック画面から誤ってアプリ内購入が完了してしまうという欠陥も含まれていて、できるだけ早いアップデートを行うことをおすすめします。
また、同日に古い端末向け「iOS」のアップデート「iOS 9.3.6」「iOS 10.3.4」や、「tvOS 12.4」「watchOS 5.3」のリリースもアナウンスされています。
この「watchOS 5.3」のアップデートでApple Watchのトランシーバー機能のセキュリティを修正し、脆弱性のため一時機能が停止されていたトランシーバー機能を再び有効としました。
watchOS 5で導入されたトランシーバー機能は他のApple Watchユーザーとの間で同意の元、トランシーバーのような交互通話ができる機能で、LTEだけでなくWiFi環境下でも使えます。しかし盗聴の恐れが発覚したことから一時的に機能を無効化していました。
さらに「tvOS 12.4」ではCVE番号ベースで32件、「watchOS 5.3」ではCVE番号ベースで23件の脆弱性が修正されました。「iOS 9.3.6」「iOS 10.3.4」ではCVE番号の付いた脆弱性の修正はないものの、なんらかのセキュリティ問題が解決されています。
その他にもこのリリースでは日本と台湾の「HomePod」のサポート開始も含まれています。言語設定の国リストに日本と台湾が追加され、購入した地域に関わらず日本語に対応するようになりました。