Apple Musicはこれまで展開していたMastered for iTunesがDigital Mastersに変更されます。Apple MusicがMastered for iTunesからDigital Mastersへの変更で高音質化されます。
Appleは、これまでiTunes向けに展開していた配信楽曲のマスタリングプログラム「Mastered for iTunes」という音源名称を「Apple Digital Masters」に変更すると発表したことを、Billboardが伝えています。
「Mastered for iTunes」とは、iTunes専用のマスタリングにより「サウンドエンジニアの意図通りの音の再現」を目指したプログラムです。音質についてあまり評判の良くなかったApple Musicが大きく変わり、高音質化されます。
「Mastered for iTunes」はiTunesのダウンロード楽曲向けに展開していましたが、Apple Musicに拡大してリブランドしたものが「Apple Digital Masters」となります。
「Apple Digital Masters」とはiOS13やmacOS Catalinaから利用可能となるApple Musicの高解像度の新音源です。
Apple Musicのストリーミングやダウンロードの一部楽曲と、これまでの「Mastered for iTunes」全楽曲がApple Digital Mastersプログラムとなります。特にユーザーはこの変更について作業をする必要はなく自動的に利用可能となります。
Apple Musicの登録者であれば追加費用なく、ダウンロードして再生可能です。以前にMastered for iTunesで購入したトラックのApple Digital Mastersバージョンが登場した場合は、追加費用なしで再ダウンロードし利用できる仕組みとなっています。
またスマホでストリーミング再生する場合はデータ通信量を消費するため、これを節約することもユーザーにとっては重要なポイントでしょう。
ビットレートを可変させながら一定の音質を保って利用する設定か、最高音質に固定して聴ける「高品質ストリーミング」設定を選べるようにしています。
「高品質ストリーミング」設定とはミュージックアプリの設定メニューからモバイルデータ通信で「ストリーミング」をオンにした後、「高品質ストリーミング」をオンにすると、モバイルデータ通信でもApple Digital Masters楽曲を再生可能となります。
「Apple Digital Masters」との名称を受ける楽曲はマスター音源が24bit以上のファイルである必要があります。
形式はAACでビットレートは256kbpsと従来の「Mastered for iTunes」楽曲と変わりませんが、24bitのマスター音源を使ってエンコードされる点が特徴です。
通常のApple Music楽曲とは最低16bit/44.1kHzのマスターとなっています。「Apple Digital Masters」対応楽曲はトラックによっては上記のマークが記され、Apple Musicの将来的なリリースではアルバムページで状況をチェック可能になる予定です。
「Apple Digital Masters」のマークはiTunes Store上でも確認可能な仕様となります。今現在は、Apple Musicで配信されている楽曲のうち、トップリリースの大半の楽曲は「Apple Digital Masters」バージョンです。
アメリカではトップ100入りした楽曲の約75%、全世界ではトップ100入りした71%の楽曲が「Apple Digital Masters」で制作されています。
「Apple Digital Masters」の楽曲はアップサンプリングファイルは認められない点や、既存のリリースと比べて音質の向上が明確で、審査を通過した音源であることなどの規定は変わっていません。