MicrosoftはOneDriveの「パーソナルVault」が日本を含む全世界で利用可能になったことを発表しました。6月の公開当初、OneDriveの「パーソナルVault」の利用はカナダなど一部の国に限られていましたが、ようやく日本でも提供されます。
Microsoftは米現地時間9月30日、OneDriveの「パーソナルVault機能」が全世界で利用可能になったことを発表しました。さらにOffice 365サブスクリプションユーザーのストレージ容量も段階的に2TBまで増量可能となります。
「パーソナルVault」機能はストレージ内に生体認証など2要素認証が必要な特別なフォルダを作成するものです。パスポートや免許証などの身分証明や、車や家の保険書類など、重要なものを保管するに役立つとされています。
6月の公開当初、この機能を利用できるのはカナダやオーストラリア、ニュージーランドなど一部の国に限られていましたが、ようやく日本を含む全世界で提供開始となりました。
OneDriveの「パーソナルVault」とは「OneDrive Personal Vault」という名前で、One Driveの中に特別に設けられた金庫とも言える機能です。
ここに保存された重要なファイルは、ユーザーは2段階認証、デバイスの指紋認証や顔認証、またメールやSMS、Microsoft Authenticatorで送信されるPINコードまたはワンタイムコードで保護することができます。
一定時間操作がない場合は、自動でファイルをロックすることも可能なので、万が一デバイスの盗難や紛失に遭いOneDriveへアクセスされても、侵入者がファイルの内容を覗くのはかなり困難です。
2段階認証とはいつものユーザー名とパスワードでのサインインに加えて、さらにもう一回認証を実施するセキュリティ機能です。
2段階認証にはメールや携帯電話のSMSなどを使うのが一般的ですが、Microsoftアカウントの場合はスマホ向けの専用アプリ「Microsoft Authenticator」を使って認証することができます。
このアプリを使った2段階認証の場合、画面に表示されたリクエストを承認するだけなのでとても便利です。
OneDriveユーザーであれば誰でも「パーソナルVault」を利用できますが、一部に制限があります。
OneDriveを無料、またはOneDriveのみの100GBストレージプランで利用しているユーザーは、「パーソナル Vault」に最大3つのファイルを保管できます。
Office 365サブスクリプション利用者は、ストレージ容量いっぱいまでいくつでもファイルを「パーソナルVault」に保管できます。
そのストレージも、従来Office 365 Soloでは1TBが上限でしたが、200GB単位で最大2TBまで増量可能となりました。追加の200GBは224円/月、400GB 448円/月、600GB 672円/月、800GB 896円/月、1TBは1124円/月となっています。
認証の強化が「パーソナルVault」のセールスポイントですが、他にもセキュリティ保護機能があります。重要な書類をカメラで撮影して保管する場合、OneDriveアプリで撮影することでパーソナルVaultに直接保管も可能です。
またWindows PCで利用する場合には、パーソナルVaultフォルダはローカルのBitLocker暗号領域に自動的に同期される仕組みとなっています。