「Pixel 4」の顔認証機能「Face Unlock」において「目を閉じていても」ロック解除されてしまう問題が指摘されています。現状の「Pixel 4」では目を閉じて眠っている状態でも顔認証機能でロック解除されるため、Googleの早期の修正が望まれます。
Googleが先日発表した新型スマートフォン「Pixel 4」について、顔認証機能「Face Unlock」において「目を閉じていても」顔認証機能が成功しロック解除されてしまう問題が指摘されています。
Googleは米現地時間10月21日、これを修正するためのアップデートを「今後数カ月以内に」提供する予定であることを米ZDNetに明らかにしました。
この問題は先週、発売前の「Pixel 4」を英BBCのChris Fox記者がテストした際に発見し、ユーザーが目を閉じていても「Face Unlock」が機能することを示す様子をTwitterに投稿しました。
発表前に公開されたリーク情報では、顔認証の設定内に「目が開いている」ことを条件とするオプションはありましたが、10月24日の発売に先立ちレビュワーや記者に送られた「Pixel 4」には、このオプションはありませんでした。
この状態では、例えば眠っている人の顔にデバイスをかざして、第三者の手で勝手にロック解除されてしまう危険性があるわけです。
Googleのヘルプページでは、「スマートフォンが自分以外の人によって顔の前に掲げられたとき、目を閉じている場合でもロックが解除されることがあります」と記載されていて、ポケットやバッグのなかといった安全な場所に置くように促しています。
不安なユーザーには当面の間、「Pixel 4」を保護するPINコードやパターン、パスワードなど別の方法を有効にするよう推奨しています。さらにロック画面上の通知表示を停止するロックダウン機能の有効化も推奨しています。
今の状態では日常の使いやすさがかなり損なわれる上、肌身離さず持ち歩いてこそ意味のあるスマートフォンを「安全な場所に保管してください」と促されても困るため、早期の修正が望まれます。
Googleはこの問題に関し、海外テックメディア「The Verge」に対して「ソフトウェアアップデートによる改善」を約束していましたが、具体的な対策には言及していませんでした。
その数日後、目の状態を考慮した顔認証機能は今後数カ月の間にアップデートで提供する予定だとしています。ちなみに、同じく顔認証を採用したiPhoneの「Face ID」では、デバイスへの目線を認識する「画面注視認識機能」が含まれています。
これは「意識のある間のみ認証される」という意味で、単なるセキュリティを超えた人命にも関わる機能となっています。
Googleではすでに改善に取り組んでいる兆しは窺えるようですが、「Pixel 4」ではなく顔認証システムがない「Pixel 3」において「eyes」を検索すると「ロックを解除するには、常に目を開いて画面を見つめる必要があります」という設定が見える状態です。
前述した通りこの修正は今後数ヶ月のアップデートで提供されるとしていて、国内でも10月24日の発売日時点では修正不可能です。さらに11月の月例パッチにも含まれない可能性があり、12月でも危ぶまれることになります。
「Pixel 4」では指紋認証センサーが廃止されていて、生体認証が顔認証に限られるため早期の対応が望まれています。