2019年12月25日更新
「Windows10 May 2019 Update」の新機能をくわしく解説!
マイクロソフトは、「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」を公開しました。「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能とは?このアップデートの新機能をご紹介します。
目次
「Windows10 May 2019 Update」とは
Microsoftは、2019年5月21日にWindows10の大型アップデート「Windows10 May 2019 Update」を一般ユーザー向けに公式リリースしました。
Windows 10の7回目の最新機能アップデート
「Windows10 May 2019 Update」とは、Windows10の7回目の最新機能アップデートです。
Windowsバージョン名は1903
「Windows10 May 2019 Update」のWindowsバージョン名は1903です。どのような機能が新たに追加されたのでしょうか?そして気になるセキュリティ面はどうなのでしょうか?
それではこれからWindows10 May 2019 Update(バージョン1903) の新機能を、環境・機能・アプリに分けてそれぞれご紹介します。
「Windows10 May 2019 Update」の新機能~環境~
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。まずは環境から見ていきましょう。
環境
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」環境に関する、主な新機能を8つご紹介します。
Windowsサンドボックス
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の1つ目は、Windowsサンドボックスです。
Windowsサンドボックスとは、Windows 10 ProとWindows10 Enterpriseのユーザーに提供されている、隔離された環境内でアプリを実行できるセキュリティ機能です。
もっと簡単にいうと、セキュリティ機能のサンドボックスは隔離された一時的に使用できる使い捨てのデスクトップ環境です。セキュリティ機能のサンドボックスにアプリをインストールしてデータを保存したとしても、使い終わったら全て初期化されます。
もし仮にマルウェアに感染したとしてもサンドボックスが動作しているPC には影響しないということです。このセキュリティ機能であるサンドボックスは、残念ながらWindows Homeでは未対応となっています。
Windows Update保留/遅延
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の2つ目は、Windows Update保留と遅延です。Windows10のバージョン1903へ更新する際に、アップデートの保留と遅延ができるようになりました。
アップデートの際に品質アップデートと、機能アップデートが分かれて表示されるようになり、それぞれ個別にアップデートすることができるようになりました。
そして、これまでProfessionalエディション以上でのみ利用可能だった「更新の一時停止」が、Homeエディションでもアップデートの保留ができるようになりました。アップデートの保留は。最大35日間 (7 日間ずつ5 回まで) 保留できます。
このWindows Update保留と遅延ができるようになったことで、これまでのように自動的に機能アップデートが適用されてしまうことがなくなったので安心ですね。
Cortana(コルタナ)/検索ボックス
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の3つ目は、Cortana(コルタナ)/検索ボックスです。
スタートメニュー左にある「Cortana検索ボックス」が「Cortana」と「検索ボックス」と分離され、別々に表示されるようにました。
また「設定」アプリにも新たに「検索」が追加され、検索範囲などの設定を行うことができるようになりました。
予約済み記憶域
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の4つ目は、予約済み記憶域です。
この「予約済み記憶域」は、Windows10バージョン1903をクリーンインストールもしくは、同バージョンがプリインストールされているマシンで有効になるようです。
ストレージの空き容量が少ない場合に「予約済み記憶域」という機能が機能アップデートなど、空き容量が必要になるアップデートのための領域をあらかじめ確保してくれます。
スタートメニュー
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の5つ目は、スタートメニューです。「スタート」画面でタイルグループをまとめてピン留め解除できるようになりました。
タスクマネージャー
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の6つ目は、タスクマネージャーです。
「タスクマネージャー」のオプションメニューに「既定のタブを設定」が追加され、タスクマネージャーを起動したときに、デフォルトで開くタブを設定できるようになりました。
Windows Subsystem for Linux/セキュリティ
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の7つ目は、Windows Subsystem for Linux/セキュリティです。Windows10のエクスプローラーから、WSL側のファイルシステムへのアクセスが行えるようになりました。
Windows Subsystem for Linux(WSL)は、Windows10上で仮想マシンを使用せずにLinuxの実行ファイルを利用できるようになる仕組みです。このWindows Subsystem for Linux(WSL)が、Windows Defender ファイアウォールに追加されました。
アクションセンター
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の新機能。環境の8つ目は、アクションセンターです。今回のアップデートでアクションセンターにあるクイックアクションの機能を追加・削除などの編集ができるようになりました。
操作方法は、アクションセンターの任意の機能のボタンを右クリックして「クイックアクションの編集」を選択します。各ボタンの右上に表示されるピンのアイコンをクリックすると機能を削除できます。
下部の「追加」をクリックし、表示される一覧で機能を選択するとアクションセンターに機能を追加することができます。
「Windows10 May 2019 Update」の新機能~機能~
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の機能の新機能を見てみましょう。
機能
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」の機能の主な新機能を4つご紹介します。
ライトテーマ
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の機能の新機能1つ目は、ライトテーマです。
Windows10では、以前から画面のカラーモードに「白(ライト)」と「黒(ダーク)」が用意されていましたが、このカラーモードはアプリ画面には反映されますが、タスクバーやスタートメニューなどの色は設定の対象ではありませんでした。
今回の「Windows10 May 2019 Update」で、テーマにライトテーマが追加されました。このライトテーマが追加されたことで、画面を明るいライトなデザインに変更できるようになりました。
「Windowsライトテーマ」の設定手順は、設定➡個人用設定➡テーマ➡Windows(ライト)を選択することでライトテーマに設定することができます。
シンボル/絵文字
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows10 Version 1903)」の機能の新機能2つ目は、シンボルと絵文字です。
Windows10 May 2019 Updateではシンボルと絵文字を簡単に表示することができるようになりました。シンボルと絵文字の表示方法は以下のとおりです。
シンボルと絵文字の表示方法 | [Windowsキー]+[.]←(ピリオド) |
---|
たくさんのシンボルや絵文字を表示させることができるようになりました。このようにシンボルや絵文字が使いやすくなり、とても便利になりました。
クラウドクリップボード
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」の機能の新機能3つ目は、クラウドクリップボードです。クラウドクリップボードの履歴を再利用したり、他のデバイスと同期する機能が追加されました。
デフォルトのクリップボードは、無効になっているのでWindows10にクラウドクリップボードがあることを知らい人も多いようですが「Windows10 May 2019 Update」で、Windows 10のクラウドクリップボード機能をアップデートしました。
クラウドクリップボードは、設定➡システム➡クリップボードと進み[クリップボードの履歴]とクラウド機能(他のデバイスと同期する)場合は[他デバイスとの同期]をオンにします。
クラウドクリップボード表示方法 | [Windowsキー]+[V] |
---|
これで、クリップボード履歴がポップアップで表示されるので、好きな履歴を選んで貼り付けることができます。
マウスポインター/カーソル
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」の機能の新機能4つ目は、マウスポインターとカーソルです。これまでマウスポインターのサイズは3段階。そして色は3種類しかありませんでした。
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」では、マウスポインターのサイズは、16段階。そしてマウスポインターの色も従来の3色に7色を加えた10色から選択できるようになりました。
スタート➡簡単操作➡カーソルとポインターと進み、「ポインターサイズの変更をする」の下のつまみを左右にスライドすることでマウスサイズの変更が可能になります。さらに、その下の一番右側の四角をクリックするとマウスポインターの色を変更できます。
「Windows10 May 2019 Update」の新機能~アプリ~
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」の新機能。アプリについて見ていきましょう。
アプリ
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」のアプリについての、主な新機能を6つご紹介します。
アンインストール
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」のアプリについての新機能の1つ目は、アプリのアンインストールです。
あなたも感じたことがあると思いますが、Windows 10には、ユーザーによっては必要のないアプリがたくさん含まれています。Skypeなど、後からアンインストールできるアプリもありますが、すべてのアプリができるわけではありません。
まだ不要なアプリを除いてからWindows 10をインストールする方法はありませんが、May 2019 Updateでは、アンインストールできるアプリが増え、以下のアプリがアンインストール可能となりました。
アンインストール可能アプリ | |||
---|---|---|---|
3D ビューアー | Windows 電卓 | メール/カレンダー | Groove ミュージック |
映画 & テレビ | 切り取り領域とスケッチ | Sticky Notes | ボイス レコーダー |
不要なアプリがアンインストールできるようになったので、私も早速いくつかアンインストールしてみました。個人的にはとても嬉しい機能です。
officeアプリ
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」のアプリについての新機能の2つ目は、officeアプリです。
Office アプリでは、すべての Office アプリやファイルを 1 か所で検索することができるほか、Office を最大限に活用できるので作業をすばやく開始することができます。
他にも、よく利用するドキュメントをピン留めしたり、他のユーザーと共有しているドキュメントをリストアップすることも可能です。
Sticky Notes 3.0
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」のアプリについての新機能の3つ目は、Sticky Notes 3.0です。
付箋アプリ「Sticky Notes」は、「Sticky Notes 3.0」で大きく改善されMicrosoft アカウントでメモを同期できるようになりました。
付箋のバージョン3.0 以降では、Sticky Notes 3.0とAndroid/iphoneを同期して、アプリとお気に入りのデバイスの間で同じノートを表示することができます。
Microsoft To Do
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」のアプリについての新機能の4つ目は、Microsoft To Doです。従来の「Microsoft To-Do」はシンプルで、若干機能不足の感を感じていた方も多いようです。
しかし、「Microsoft To-Do」は「メール」「カレンダー」アプリからの切り替えが可能になり、オンライン版のOutlookや「Skype」との連携も強化されたことでかなり便利に使えるようになりました。
スマホ同期
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903Windows 10 Version 1903)」のアプリについての新機能の5つ目は、スマホの同期です。このスマホ同期は「October 2018 Update」「April 2018 Update」で導入された機能です。
PCからスマホを開かずにスマホの写真やSMSへアクセスできるという便利なアプリです。スマホを開かなくても、写真を取り出してブログに貼り付けたり、送られてきたメッセージへ返信することができます。
フィードバック Hub
「Windows10 May 2019 Update(バージョン1903)」のアプリについての新機能の6つ目は、フィードバック Hubです。フィードバック Hubアプリは、Windows 10の問題点を指摘したり、改善を提案できるアプリです。
このフィードバック Hubアプリでは、フィードバックの下書きを保存する機能が追加されました。もしフィードバックの作成中に「フィードバック Hub」アプリがクラッシュしても、再度アプリを起動すれば、作成中のフィードバックを復元することができます。
そして、英語のフィードバックを閲覧することができるようになりました。フィードバックを投稿する前に海外での事例を調べることができます。
おわりに
「Windows10 May 2019 Update」の新機能をご紹介しました。さまざまな新機能が追加されていましたが、個人的には、Windows10 Homeエディションユーザーなのでセキュリティ機能のサンドボックスが対応していなかったのが少し残念ではあります。
いろいろと使い勝手が良くなっていて、絵文字やシンボルの入力が手軽にできたり、不要なアプリがアンインストールできるようになった点は嬉しかったです。ライトテーマは雰囲気がかなり変わります。皆さんもいろいろと試してみて下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。