2020年02月11日更新
iOS 13.4 ベータ版でiPhoneが自動車の鍵になる「CarKey」が実装に?
AppleはiOS 13.4ベータ版をリリースしました。iOS 13.4ベータ版にはiPhoneやApple Watchを自動車の鍵として使用できる新機能「CarKey」が実装されるかしれません。iPhoneが自動車の鍵として機能するなら興味深い発見です。
「iOS 13.4」ベータ版でiPhoneが自動車の鍵になる「CarKey」実装
Appleは米現地時間2月5日、開発者向けのiOS 13.4ベータ版をリリースしました。Apple情報専門のニュースサイト「9to5Mac」によると、iOS 13.4ベータ版に「CarKey」というiPhoneやApple Watchを自動車の鍵として使用できる興味深い新機能が発見されました。
そしてiOS13.4ベータ版の一連のコードからは、「CarKey」がApple Payと同様の生体認証機能を持っていて、iPhoneやApple Watchで自動車のドアの鍵を解除しエンジンを始動できるようになることが発見されています。
「CarKey」はiPhoneの近距離通信(NFC)システムを利用してそれに対応した自動車と通信する機能です。最近の自動車はアメリカのテスラ社など、iPhoneを自動車のリモコンキーとして使えるという動きがありますが、これもその流れに沿った機能と言えます。
NFC経由なので、自動車の鍵として使うためにiPhoneを持って車両の近くにいるだけで作動することになります。またApple PayのSuicaのようなエクスプレスモード設定と同じく、Face IDやTouch IDでロック解除操作をする必要がないようです。
つまり「CarKey」はiPhoneまたはApple Watchをロックしたまま使用でき、対応するiPhoneがバッテリー切れであっても、一定時間は鍵として機能するという興味深い仕様であることを意味しています。
iPhoneと自動車との最初のペアリングは、iPhoneのWalletアプリを介して行います。実際のセットアップは自動車メーカーの提供する対応アプリが必要になるため、現状では利用できないようです。
「9to5Mac」によると初期設定中は車内のNFCリーダー上にiPhoneを置く必要があり、設定が終わるとWalletアプリから「Carkey」が使用可能になります。ペアリング設定後は、iPhoneに接続したApple Watchでも「CarKey」を使用できます。
「CarKey」は家族など他の人と共有も可能
さらにもう1つの興味深い機能として、「CarKey」を家族など他の人とも共有できユーザーがWalletアプリから追加したいメンバーを招待することも可能になることが発見されています。これによって複数の人間によるカーシェアにも対応すると見られます。
また自動ペアリングが失敗した場合でも、ユーザーはPINコードを使って「CarKey」をWalletアプリに手動で追加し自動車の鍵として利用できるとのことです。
このような様々な事態を想定して機能が開発されているということは、いよいよ実用化に向けて動き出していることが推測されます。
iPhone 11シリーズが搭載したU1チップは、自動車の鍵としても活用できる可能性があると指摘されていましたが、実際にiOS 13.4に「CarKey」が正式に採用され実装されたら多くの人々がこの機能を利用することになるでしょう。