2021年01月14日更新
お薬手帳アプリおすすめ人気を厳選!メリットと使い方も解説
処方された薬を書き留めておくお薬手帳ですが、実は紙ではなくスマホで管理できるお薬手帳アプリというものも存在します。そんなお薬手帳アプリにも人気なものがいくつかあります。今回はおすすめで人気なお薬手帳アプリの紹介をしていきましょう。
目次
- 1お薬手帳アプリとは
- ・お薬手帳をおすすめする理由
- ・お薬手帳アプリとは?紙のお薬手帳との違いは?
- 2お薬手帳アプリの基本的な機能や使い方
- ・各アプリ共通の基本的な機能
- ・アプリ利用登録の手順(例)
- 3お薬手帳アプリのおすすめ・人気アプリを厳選
- ・日薬eお薬手帳
- ・EPARKお薬手帳
- ・お薬手帳プラス
- ・harmo
- 4お薬手帳アプリを使うメリット
- ・重複チェックで薬の飲み合わせのリスクを減らせる
- ・アプリによっては予約機能で待ち時間を短縮できる
- ・お薬手帳アプリで薬代は安くなる?
- 5お薬手帳アプリのデメリット
- ・電子お薬手帳を未対応の店舗がまだ多くある
- ・スマートフォンの充電が切れていると閲覧できない
- ・データ連携していない場合、故障・紛失時にデータが消える
- 6お薬手帳アプリのより賢い使い方
- ・お薬手帳アプリで体重や血圧など総合的に管理
- ・子育て中のご家庭で便利に使えるお薬手帳アプリ
- ・併せて読みたい!人気アプリに関する記事一覧
お薬手帳アプリとは
医薬分業が推奨されているこのご時世、自分のお薬手帳を持っているという人も多いと思います。医者で処方された処方箋を薬局に持っていくと、たいてい提示をお願いされるのがお薬手帳です。
お薬手帳をおすすめする理由
ではなぜ、お薬手帳を持つことをおすすめされるのでしょうか。
医薬分業というのは、診察や薬の処方を医師が行い、それをもとに調剤、薬歴の管理、服薬指導などを経営的に独立した存在に位置する薬剤師が行うことで、医師と薬剤師それぞれの専門性をもって医療の質の向上を図ろうとする制度になります。
いろいろな医者にかかっている場合、薬が重複する可能性も出てきます。場合によっては飲み合わせで重大な副作用を起こすこともありますので、そういったことを防ぐために自分が飲んでいる薬を書き留めておくのがお薬手帳なのです。
お薬手帳の情報は、医師や薬剤師以外にも、ヘルパーや介護士など医療従事者の方にとっても重要なものです。そういった方々・施設に縁がない健康な方もいるかもしれませんが、お世話になっている方にとってはその情報はそのまま命にかかわりかねません。
様々な薬を飲んでいる人にとって、薬の管理というのは大変なものです。それを毎度毎度思い出すのもかなり大変ですよね。
お薬手帳という形で記しておけば何を飲んでいるかを簡単に提示することができますし、薬剤師の方でもわかりやすいという双方にとって有益なものとなります。
重複チェックに有用
複数の医療機関にかかっている場合、薬の内容は重複するものです。その重複チェックは、自分ではできない場合がほとんどです。ましてや、今は薬代が安くなるということもあってジェネリック医薬品の処方を希望する人も多いです。
ジェネリック医薬品は、違う名前でもその薬の内容や効能は全く同じで薬代が安くなる問うメリットがあります。しかし、薬代が安くなるとはいえ、いくつも名前が異なる分、自己管理だけでは大変なことになるわけです。
それを補うのがお薬手帳です。薬局で薬を処方してもらう際、同様の薬を別々に処方されることで過剰な服薬になることを防ぐために薬剤師が重複チェックを行います。
この重複チェックがないと、薬の過剰摂取になってしまい、最悪の場合重い副作用によって死に至る可能性も否めません。
薬剤師の方に重複チェックをしてもらい、問題ないことを確認してもらったうえで薬を作ってもらう・準備してもらうのです。
もちろん、重複チェックして発見された同様の薬は医師と薬剤師の相互で連絡しあうなどしたうえで削除されるため、その分薬代も安くなることになります。
国もお薬手帳の重要性を把握し、所持を推奨している
そして何よりも、医薬分業を推奨している国もお薬手帳の重要性を把握しており、所持することを推奨しています。
促すために、2016年4月からお薬手帳を持参しないと値段が高くなるよう法律が改正されました。それもあるからと、日常的にお薬手帳をカバンに入れて持ち歩くという人もいるのではないでしょうか。
万が一の場合(事故、突然の病気、災害など)に備えるという観点からは、お薬手帳を常に持ち歩くという選択肢はむしろよい判断かと思います。
お薬手帳を提示するだけで薬代が安くなる
薬局で支払う薬代の中に「薬剤服用歴管理指導料」というものがあります。お薬手帳を提示するかしないかだけで、ここの金額が40円(3割負担の保険適用時)安くなります。たかが40円ですが、されど40円でもあります。
安くなるのであればそれに越したことはありませんし、よく病院へ行って薬を処方してもらう人にとっては塵も積もれば山となるというものです。重複チェックでダブっている余分な薬は削除され、お薬手帳でさらに薬代が安くなるといういいことづくめです。
薬代が安くなるのであればと持ち歩く人もいます。政府も推奨していることですし、今持ち歩いていない方は、これを機に持ち歩くことを考えてみてはいかがでしょうか?
お薬手帳アプリとは?紙のお薬手帳との違いは?
しかし、お薬手帳というと基本的には紙を想像しますよね。紙はかさばりますので、場合によっては邪魔です。重要なものなのに邪魔といってしまっては元も子もないのですがね。
お薬手帳アプリというのは、そういったお薬手帳を電子機器――つまりスマホで管理するためのアプリになります。紙のお薬手帳と大きく違うのはかさばらないという点でしょう。
以前はお薬手帳アプリ(電子お薬手帳)はお薬手帳として認められてはいなかったのですが、現在はちゃんと法律でもお薬手帳として認められていますので安心してください。
最近はスマホを持っている人も多く、携帯端末ということもあってこちらを常に持ち歩いている人は多いと思います。使い方も分かりやすいため、使い方が分からないということも少ないかと思います。
ましてや、スマホはもはや生活必需品といっても過言ではなく、スマホのお薬手帳アプリでも薬代は安くなる、そのうえお薬手帳が管理できるのですから一石二鳥どころ一石三鳥というやつですよね。
お薬手帳アプリの基本的な機能や使い方
では、そんな便利なお薬手帳アプリの基本的な使い方について説明していきましょう。
お薬手帳アプリにはいくつか種類があるのですが、基本的にはどれも使い方は同じです。
各アプリ共通の基本的な機能
お薬手帳アプリの使い方は、ごく簡単です。
まず、薬局へ行った際、処方箋を渡す際にお薬手帳の所持の有無を尋ねられます。その際、そのアプリを開いて提示するだけです。
e薬Link(イークスリンク)対応の薬局であれば、ワンタイムコード(一回のみ)を発行もしくは利用者IDを登録(今後も閲覧可能)してもらうかのいずれかでお薬手帳の情報を閲覧してもらえます。
対応していない場合はスマートフォンを手渡して閲覧してもらうことになるでしょう。
なお、お薬手帳アプリには薬歴データを読み込むためのQRコードを読み取る機能があるものがほとんどですので、手動で登録しなくてもお薬手帳に投薬データを登録できる場合が多いです。
アプリ利用登録の手順(例)
アプリ利用のための登録手順ですが、基本的にログインするためのIDやパスワードなどを作成する必要があります。もちろん、それなしで登録できるアプリもありますが、その場合いくつかのデメリットも許容しなければなりません。
ログインするためのIDやパスワードは、主にサーバーに薬歴データを保存するためなどに必要なものです。スマホの突然の故障でアプリのデータが飛んだ時などの救済措置にもなりますので、アカウントを作成して登録しておいた方が無難です。
お薬手帳アプリのおすすめ・人気アプリを厳選
ではここで、お薬手帳アプリの中でもおすすめ・人気のアプリをお教えしましょう。
基本的には個人で管理する分にはおすすめなのですが、「e薬Link(イークスリンク)」という日本薬剤師会が提供している相互閲覧サービスに対応しているものを選ぶことをお勧めします。
これを利用すると違う薬局間でもお薬手帳データを相互確認できますので、「e薬Link(イークスリンク)」に対応しているアプリが比較的人気が高いです。
日薬eお薬手帳
日薬eお薬手帳(Android/iPhone)は「e薬Link(イークスリンク)」を提供している日本薬剤師会公式ともいえるアプリケーションです。もちろんe薬Link(イークスリンク)にも対応しています。
薬の相互連携をしない(e薬Link(イークスリンク)を利用しない)のであれば会員登録などをせず使うことができるアプリですので、会員登録が煩わしいと考える人にはある意味おすすめかもしれません。
ただしスマホが壊れたりした場合は救済措置はありませんので、そのあたりのデメリットは許容しておいてくださいね。
人気の理由
まず何よりe薬Link(イークスリンク)を提供している日本薬剤師会公認ともいえるアプリという点で安心感があるかと思います。
データを管理しているのはそこから委託を受けた会社ではありますが、それでも安全なところで登録したいという考えでいる方にとってはおすすめなのではないでしょうか。
利用者の副作用やアレルギー歴、既往歴などを記録でき、薬物療法の基礎データとして記しておくことができます。
さらには薬を飲むためのアラームの設定ができるため、飲み忘れなどを防ぐことができます。
出先などで急な体調不良になった時などにも、最寄りの病院や薬局を検索することもできます。
EPARKお薬手帳
EPARKお薬手帳(Android/iPhone)は店舗予約などでおなじみEPARKが提供するお薬手帳アプリです。既にEPARKに登録してある人の場合、新しくアカウントを作成する必要もありませんので利用しやすいかもしれません。
人気の理由
全国にある薬局の多くと提携しており、近辺で対応している店舗を探すのも容易に可能です。
もし自分のかかりつけ薬局が導入していない場合は、導入リクエストで声をかけてもらうよう働きかけることもできます。(ただし必ずしも導入されるとは限りませんのでその点をご理解の上でリクエストしてください)
また、このアプリはアカウントへのログインが必要な分、薬のデータはサーバーで管理してくれます。もしスマホが故障した場合や紛失した場合もデータが消える心配はありません。機種変更の際も面倒な移行作業も必要ありません。
また、お薬手帳アプリに登録した薬の情報(薬効、副作用)も調べることができますので、薬を飲んだら眠くなったけど副作用にあったっけ、などと自分で確認するのにも便利です。
お薬手帳プラス
人気の理由
何よりもまず、BMIや歩数、脈拍、血糖値など、日々の健康状態を記録して、ヘルスケアのサポートになる機能を持っている点でしょう。
自分で紙に書くのは面倒という方もいると思いますが、スマホに打ち込めばグラフなども自動で作成してくれるため、手間はあまりかかりません。
また、カレンダー機能は薬の飲み忘れチェックのためのアラームを設定できるほか、通院の記録、退院予定の入力も可能です。支払い費用の管理もこちらでできます。
健康コンテンツでは感染症の流行、薬剤師による日常的に役立つ情報など、知識も増えるというすぐれもの。対策のためにも利用できます。
そして、これは日本調剤の調剤薬局を利用している本会員の方に限るものですが、家族の薬歴も人数無制限で登録・管理ができます。
お子さんが多い人などだと管理だけでも大変だと思いますので、日本調剤の調剤薬局をかかりつけ薬局にしている場合は特におすすめなアプリです。
harmo
人気の理由
これは何よりもまず、ユーザー登録(カード会員とライト会員とがあります)をするだけで家族の分のお薬の管理ができることでしょう。harmoに対応していない薬局はそう多くはないのですが、対応店舗が近くになくても利用することができます。それがライト会員です。
ユーザー登録を家族分それぞれ使うことで管理することができます。
harmoのカード会員の場合、薬の登録は自動で行われるため、遠方にいる祖父母の方などの薬の管理などに利用している人もいます。
ユーザーごとに服薬アラームの設定も可能ですので、お子さんがたくさんいるご家庭でも管理に便利ですよ。
お薬手帳アプリを使うメリット
では、お薬手帳アプリ――つまり電子お薬手帳を使うことでいったいどのようなメリットがあるのでしょうか?
重複チェックで薬の飲み合わせのリスクを減らせる
薬の重複チェックができるのが、そもそものお薬手帳のメリットでもあります。これは紙の場合にも言えますが、アプリだと何冊目ということもないので管理もしやすく、さかのぼりやすいのもメリットになります。
薬剤師の人が重複チェックすることができる材料にもなるため、飲み合わせによる副作用のリスクを減らすことも可能なのです。
アプリによっては予約機能で待ち時間を短縮できる
これはアプリにもよりますが、処方箋を写真もしくはQRコードで読み取って、その情報を薬局へ送信することで調剤予約ができます。調剤してもらっている間に別のことができるため待ち時間を短縮できますよね。
また、わざわざ足を運ばなくても調剤してもらえるため、移動時間も短縮できるので忙しい人にはとてもありがたい機能でもあると思います。
お薬手帳アプリで薬代は安くなる?
お薬手帳を提示すると薬代が安くなると先ほど申し上げましたが、お薬手帳アプリの場合はどうなのでしょうか?
結論から申し上げるのであれば、薬代は安くなります。法律で電子のお薬手帳もお薬手帳として認められているため、紙のお薬手帳でなくてもその薬局がお薬手帳アプリに対応してさえいれば薬代は安くなります。
お薬手帳アプリのデメリット
もちろん、メリットがあればデメリットもあります。お薬手帳手帳アプリのデメリットについてみていきましょう。
電子お薬手帳を未対応の店舗がまだ多くある
電子お薬手帳には、まだ対応していない店舗がかなりあります。小さな町医者と連携した小さな薬局だったりすると、対応していないところは結構多いです。導入にもそれなりの費用が必要となるからという理由もあると思います。
全国規模の大きなところだと対応している店舗は多いため、一度気になるお薬手帳アプリをインストールしてみて、自分のかかりつけ薬局が対応しているかどうか確認してみるのも一つの手です。
もし対応していなかった場合は、残念ですが紙のお薬手帳を使っていただくほかないでしょう。
スマートフォンの充電が切れていると閲覧できない
スマートフォンアプリという点でわかると思いますが、スマートフォンの充電が切れていると、もちろんアプリを立ち上げることもできませんので閲覧することは難しいです。
特に災害時など電気の供給が安定しない場合もあり、場合によっては電池がないなんて状況も想定されます。
そういう非常事態の場合にはやはりアナログが強いですので、そういうもしもを考慮してアナログ(紙)とデジタル(アプリ)を併用するというのもありかもしれませんね。
データ連携していない場合、故障・紛失時にデータが消える
これはお薬手帳アプリに限らないことですが、データをサーバーに保管せず端末だけで利用している場合(アカウント登録せずに利用している場合)だと、特に(データ紛失という意味で)危ないです。
ものによっては機種変更時に引継ぎできるようになっているものもありますが、できる限りサーバーへデータを保存できるe薬Link(イークスリンク)に対応しているものを選ぶようにしましょう。
お薬手帳アプリのより賢い使い方
お薬手帳アプリは、何もお薬手帳として利用するだけが能ではありません。それ以外にもヘルスケア関連での賢い使い方もあるのです。
お薬手帳アプリで体重や血圧など総合的に管理
お薬手帳アプリでは、アプリにもよりますが体重や血圧などを管理することができるものもあります。
血液検査の結果なども入力できる種類のものもあり、そういったことの自己管理が苦手な方には特に便利な代物なのではないでしょうか? 使い方自体も複雑ではないので、そういうことができるものを探して利用するというのもいいと思います。
子育て中のご家庭で便利に使えるお薬手帳アプリ
また、子育て中のご家庭でも便利に使うことができます。自分のものだけでなく、お子さん方の薬歴などの管理も行えますし、副作用が出た時などのメモを行えたりと身近にある端末なだけに便利な機能も多いです。
何人もお子さんがいると誰が何を飲んでいたか、と後で確認しようと思っても難しいですので、そういう方には複数人を登録して利用できるお薬手帳アプリをおすすめします。
いかがでしたでしょうか? 未だ電子お薬手帳に対応していない薬局が多い現状はお薬手帳アプリの利用タイミングを計りかねる方もいると思います。もし仮にそうだとしてもお薬手帳は持っていた方がいいでしょう。
薬代が安くなる、薬剤師の人に薬の重複チェックをしてもらえるなど、メリットは多くあります。薬の飲み合わせも素人考えでは危険を伴いますので、専門家に任せるのが吉です。
アプリの使い方がいまいち分かりにくいという方もいるとは思いますので、お薬手帳を紙でもアプリでも構いませんので持ち歩くようにしましょう。