2020年07月22日更新
マイクロソフト開発の麻雀AI「Suphx」が10段を達成!
マイクロソフトのAI「Microsoft Suphx」が、オンライン麻雀ゲーム「天凰」において、最高位である10段を達成したことが発表されました。マイクロソフト開発の麻雀AI「Suphx」が10段を達成した内容についてご紹介します。
目次
AI「Microsoft Suphx」がオンライン麻雀ゲーム「天凰」で最高位10段を達成!
8月29日、マイクロソフトのAI「Microsoft Suphx」が、オンライン麻雀ゲーム「天凰」において、最高位である10段を達成したことが発表されました。
これまでにも、AIがオンライン麻雀ゲーム「天凰」に参戦したことはありますが、高位である10段を達成したのは、マイクロソフトのAI「Microsoft Suphx」が初めてとなります。
オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)について
マイクロソフトのAI「Microsoft Suphx」が、最高位である10段を達成した、オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)についてご紹介します。
マイクロソフトのAI「Microsoft Suphx」が、最高位である10段を達成した、オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)は、累計登録ID数:5128235人の Win/Mac/iPhone/iPad/Androidで遊べる本格対戦麻雀ゲームアプリです。
マイクロソフトのAI「Microsoft Suphx」が、最高位である10段を達成した、オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)は、最大同時接続人数・対戦者レベルのいずれも最高水準となっています。
【麻雀 #AI「Microsoft Suphx」が人間のトッププレイヤーに匹敵する成績を達成】
— 日本マイクロソフト株式会社 (@mskkpr) August 29, 2019
マイクロソフトリサーチアジアが開発した麻雀 AI が人間最強レベルのプレイヤーに匹敵する成績を達成。今回の成果は推論と意思決定レベルの向上により、金融投資など複雑応用が期待されます。https://t.co/ZB837hwnH2 pic.twitter.com/0zNKpivzaX
なお、オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)では、以下の機能は有料にて遊ぶことができます。有料にて遊ぶことができるオンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)の利用料金については、IDごとに30日で月額540円または720円にて設定されています。
- 鳳凰卓他での対戦、有料版クライアントでの対戦
- 牌譜をファイルに保存(統計解析など)する機能の活用
- Web版アプリ版での予約制限の解除
麻雀AI「Microsoft Suphx」について
マイクロソフトの研究開発機関であるMicrosoft Research Asiaが開発した麻雀AI「Microsoft Suphx」についてご紹介します。
2019年3月に「天凰」に参加した麻雀AI「Microsoft Suphx」は、これまでに5000回以上の対局を経験し、「天凰」のトッププレーヤー以上の平均成績を残して6月に最高位である10段を達成するまでになりました。
これまで、オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)では、10段を達成したプレーヤーは延べ130人いますが、現在も10段を維持しているアクティブプレーヤーはわずか12人のみとなっています。
オンライン対戦麻雀 天鳳(てんほう)では、これまでにも東京大学やドワンゴが開発したAIが「天凰」に参加したことはありましたが、6.5段を維持するにとどまり、高位には進むことができませんでした。
ゲーム性が複雑となっている麻雀はチェスや囲碁、将棋といった盤面すべてがオープンなテーブルゲームと異なり、不完全情報戦であることや運の要素が絡んでいます。
一般的に、オープンなテーブルゲームと異なり、不完全情報戦であることや運の要素が絡む麻雀に対応するAIを作ることは難しいとされてきました。
マイクロソフトの研究開発機関であるMicrosoft Research Asiaが開発した麻雀AI「Microsoft Suphx」では、麻雀ならではの複雑なゲーム性に対応するためにアルゴリズムの改良を続けてきました。
「Microsoft Suphx」は、改良により、先読みのコーチング力や適切な意思決定力を向上させ、最高位の10段を達成し、トッププレーヤーに匹敵する実力となりました。
「Microsoft Suphx」のAI開発で培った知見を産業に応用していく方針
まだまだ課題はあるものの、情報が不完全なゲームに対応するAIが生まれたことは今後のAI開発に大きな影響を与えると思われます。
日本マイクロソフトでは、改良により、先読みのコーチング力や適切な意思決定力を向上させ、最高位の10段を達成し、トッププレーヤーに匹敵する実力を得た「Microsoft Suphx」の不完全情報ゲームのAI開発で培った知見を産業に応用していく方針です。
応用された展開先には、自動車の「スマートドライビング」や金融投資など、未知の情報が多く、偶発的な要素に影響を受けやすい領域での問題解決に役立てたいとしています。
AI の研究の多くが、ゲームで勝利できる知能体を作ることに基づいて、ゲーム AI の進化の歴史は、AI 研究そのものの進化と深く関連してきたとされています。
マイクロソフトは、「Microsoft Suphx」を通じて、AI テクノロジの限界を拡張し、この分野の進歩に応用していきたい方針を示しています。