【Facebook】「いいね！」数を公式に非表示にするテストを開始！

Facebookは9月27日から「いいね！」の数を公式に非公開にするテストを開始しました。これにより「いいね！」などの数や動画の再生回数は投稿者以外のユーザーには見えなくなります。

Facebookの広報担当者は9月26日、「いいね！」やリアクションの数、動画の再生回数をFacebook全体で非表示にするテストを実施し、このテストはオーストラリアから開始すると説明しています。

非表示の対象は投稿だけでなく動画にも及び、動画の場合は視聴回数を削除します。そして広告も対象になることを説明しています。Facebookは「この変更によって人々の体験が向上するかどうか知るために、フィードバックを収集する」とも述べています。

Facebook社では、2019年初頭からInstagramの「いいね！」を非表示にするテストをカナダ限定で行い、その後世界各国対象に広まりました。

今回もオーストラリアでテスト開始を行いデータを取得した後、他の国でもテストが行われる可能性が考えられますが、現時点ではそのような計画は立っていないと言います。そして実際に非公開になるかどうかは、テストのフィードバック次第としています。

「いいね！」の表示ついてはこれまでも是非が問われていました。今回のテストも投稿にどれだけの「いいね！」が付くかというプレッシャーを取り除くためとしていますが、実際に非公開になったらユーザーの反応はどうなるか気になるところです。

今回のFacebookの「いいね！」の数を隠すテストについては、Instagramの「いいね！」の数の非公開のテストと並行して実行されます。

これによってFacebookが目指すのは、安心して自分自身を表現できるようにすることだと言います。ユーザーには「いいね！」を付けた人の数ではなく、シェアする内容の品質と大切だと思っている人たちとの結びつきに重点を置いて欲しいとしています。

Facebookにおいて「いいね！」ボタン自体は誰からでも見えています。コメント数は引き続き表示されて、投稿に対する顔マークと「いいね！」を付けた一部の人の名前も表示されてます。

機能面ではこの投稿を見た人が「いいね！」を付けた人のリストを開いて、その数を数えることは可能でしょう。しかしこのテストは、ユーザーが数字を見ただけで不安に駆られたりすることを防ぐためのものです。

知り合いの投稿に大きな数字が付いているのを見て不安に駆られたり、自分の投稿の数字が小さいのは自分が人に認められていないのを宣伝しているようなものだと感じたりすることなく、Facebookをもっと気楽に使えるようになるかもしれません。

「いいね！」の数の非公開によっていわゆる群集心理を減らす可能性も考えられます。やみくもに「いいね！」をクリックするのではなく、その投稿自体を気に入ったかどうか自分自身で判断するようユーザーに促すわけです。

Facebookがこの先長く利用を続けられるソーシャルネットワークを構築するために、ブランドや広告収入よりもユーザーの幸福を優先しなければならないと考えられています。