「Sketchfab」でアップロードする方法をくわしく解説!
Sketchfabに、パソコンから3Dモデルファイルをアップロードする方法と、プロパティや3Dセッティングの設定方法についてくわしく解説します。また、Sketchfab上に公開後のモデルページの確認やライセンス設定についても解説しています。
目次
「Sketchfab」とは?
まず、「Sketchfab」とは何なのかについて説明していきます。
WEB上で3Dモデルデータを公開できるサイト
SketchfabはWEB上で3Dモデルデータを公開できるプラットフォームです。近年始まった似たようなサービスとしては、Google PolyやVRoid Hubなどがあります。
Sketchfabは多くの3Dファイル形式に対応しています。対応ファイル形式は公式ページで確認することができます。
「Sketchfab」の特徴
次に、Sketchfabの特徴は何か、説明していきます。
主な特徴
Sketchfabの主な特徴として、次の4点が挙げられます。
ソフト不要で利用が可能
Sketchfabはパソコンにソフトをインストールしなくても、サイト上でファイルのアップロードや編集といった操作ができます。会員登録をして、無料または有料のプランを選択することで、誰でも簡単に利用を開始できます。
なお、Sketchfabにはパソコンでの利用以外にも、スマートフォン向けのアプリがあります。
作品の公開/購入が可能
Sketchfabでは3Dモデル作品の公開ができ、さらに購入が可能です。より売買に特化したサイトとして、Sketchfab Storeもあります。
ソーシャルメディアなどで共有できる
Sketchfabで公開した3Dモデルは、ソーシャルメディアなどに埋め込んだり、共有ができます。
100万人以上のユーザーが利用
Sketchfabは2012年から開始され、数百万人のユーザーが利用しています。同種のサービスの中ではもっとも大きなものの1つと言えます。
「Sketchfab」でアップロードする方法~選択~
Sketchfabでパソコンから3Dモデルをアップロードする方法について説明していきます。
アップロードの手順
まず、3Dモデルファイルを、パソコンからオンライン上にアップロードする方法について説明します。
パソコン内のファイルを選択
ページ右上の「UPLOAD」をクリックします。
表示される四角の中に、パソコンに保存されているファイルをドラッグアンドドロップします(または、四角の中をダブルクリックすると、ファイルを選択できます)。
「CONTINUE」をクリックします。
「Sketchfab」でアップロードする方法~概要の入力~
次に、パソコンからSketchfab上にアップロードした3Dモデルを、公開する際の設定について説明します。
3Dモデルのプロパティの入力手順
3Dモデルのプロパティを入力していきます。プロパティとは、3Dモデルを閲覧する人に向けた概要説明です。
タイトル
「Model name」に3Dモデルのタイトルを入力します。デフォルトではファイル名が入力されています。
説明
「Description」に3Dモデルの説明を入力します。後述する見つかりやすさ判定を上げるためには、ある程度の長さを入力したほうが良いです。
カテゴリー
「Categories」で3Dモデルのカテゴリーを選択します。最大2つ選べます。
タグ
3Dモデルのタグを設定できます。入力をすると候補が表示されるので、クリックをします。カンマで区切ると複数設定できます。
プライベートモデルにする
「Private models」で3Dモデルを、プライベートモデルに設定できます。プライベートモデルに設定すると、URLを知っている人だけがその3Dモデルを閲覧できます。
テクスチャー検査を許可
「Allows texture inspection」で3Dモデルのテクスチャー検査を許可するか選択できます。許可すると閲覧する人が3Dモデルのテクスチャーを確認できます。
年齢制限のコンテンツである
「Restricted content」で、3Dモデルを年齢制限のコンテンツにするか設定できます。年齢制限のコンテンツとは、ヌードや薬物使用などの描写があるかどうかが基準です。
見つかりやすさ判定
「Discoverability」で3Dモデルの見つかりやすさ判定を確認できます。Sketchfab上で検索されたときに、その3Dモデルがどの程度検索結果に表示されやすいかを表します。
プロパティを確認して次の設定へ
プロパティの項目をすべて入力をしたら、CONTINUEをクリックします。
ダイアログボックスが表示されるので、少し待ちます。プロパティの項目は公開の手順がすべて終わった後でも、モデルページから確認・編集することができます。
「Sketchfab」でアップロードする方法~セッティング~
次に、3Dセッティングで、3Dモデルのユーザーからの見え方やテクスチャーを設定していきます。
3Dセッティングの入力手順
3Dセッティングの手順について説明します。たくさんの項目があるので、最初からすべての項目を設定するのは困難かもしれません。プロパティと同様に3Dセッティングも、後からモデルページで編集・確認ができます。
一般/GENERAL
一般/GENERALでは、3Dモデルの向きやレンダリング、シェイディングの設定ができます。
カメラ/CAMERA
カメラ/Cameraでは3Dモデルをうつすカメラの角度や範囲を設定できます。
ワイヤーフレーム/WIRE FRAME
ワイヤーフレーム/WIRE FRAMEでは、3Dモデルにワイヤーフレームを設定することができます。
背景/BACKGROUND
背景/BACKGROUNDでは、3Dモデルの背景を設定できます。
ライト/LIGHTS
ライト/LIGHTSでは、照明の種類や向き、強さなどを設定できます。
グラウンドシャドウ/GROUND SHADOWS
グラウンドシャドウ/GROUND SHADOWSでは、地面にうつる影を調整することができます。
環境/Environmental Lighting
環境/Environmental Lightingでは、背景画像の回転や光の強さなどを設定できます。
マテリアル/MATERIALS
ここからは3Dセッティング一番上の、大きなタブごとでまとめて説明します。左から3番目のタブ、マテリアル/MATERIALSの項目について説明します。
PBR MAPSでは3Dモデルの色や鏡面反射などの設定ができます。
異方性反射/ANISOTROPYは、一定のパターンの粗さを表面に設定します。髪の毛やディスクのように、溝や繊維で反射がぼやけるものに用いられます。
粗さ/光沢・ROUGHNESS/GLOSSINESSでは、表面の粗さや光沢の設定ができます。粗さ100%=光沢0%となります。
ディプレイスメント/DISPLACEMENTでは、表面を凸凹にできます。3Dモデルの頂点の位置を変えるので、モデル自体の形が変わります。
ノーマル/バンプマップ・NORMAL/BUMP MAPでも、表面に凹凸を設定できます。Flip green(-Y)を有効にすると、凹凸を反転させることができます。
表面下散乱/スキン・SUBSURFACE SCATTERING/SKINでは、物体内部の光反射の効果を設定できます。皮膚などの半透明の素材に有効です。
クリアコート/CLEAR COATは、表面に薄い反射層の効果を設定できます。車の表面の塗装やニスなどの素材に有効です。
アンビエントオクルージョンAMBIENT OCCLUSIONでは、光が遮蔽されている部分の大きな領域の設定ができます。
キャビティ/CAVITYでは、光が遮蔽されている部分の小さな領域の設定ができます。
透明性/OPACITYでは、物体の透明度を設定できます。Sketchfabでは、Blending、Refraction、Additive、Ditherd、Maskの透明モードがあります。
エミッション/EMISSIONでは、物体を光らせる効果を設定できます。
フェイスレンダリング/FACES RENDERINGでは、レンダリングを両面か片面のみかに切り替えることができます。
後処理フィルタ/POST PROCESSING FILTERS
3Dセッティング左から4番目のタブ、後処理フィルタ/POST PROCESSING FILTERSの項目について説明します。
後処理フィルタ/POST PROCESSING FILTERSでは、リアルタイムの空間反射やアンビエントオクルージョンの設定などができます。
アンチエイリアシング/ANTIALIASINGでは、エッジを滑らかにするなど、画像の歪みを減らす効果を設定できます。
注釈/ANNOTATIONS
3Dセッティング右から4番目のタブ、注釈/ANNOTATIONSの項目について説明します。ここでは3Dモデルに注釈を追加できます。
追加したいところを、ダブルクリックします。
ポップアップが表示されるので、そこにタイトルやカメラの位置などの注釈を入力します。
アニメーション/ANIMATIONS
3Dセッティング右から3番目のタブ、アニメーション/ANIMATIONSの項目は、アニメーションのある3Dモデルに対して有効です。ループや再生速度の設定できます。
VR/VIRTUAL REARITY
3Dセッティング右から2番目のタブ、VR/VIRTUAL REALITYの項目について説明します。
規模/WORLD SCALEは人物モデルの大きさを変えて、3Dモデルのサイズ感を設定します。
床/FLOORは、床面の高さを変えることで、人物から3Dモデルが見える高さを設定します。
初期表示位置/INITIAL VIEWING POSITIONは、人物モデルを動かして、VRデバイスで見たときに、最初にどこから見えるかを設定します。
サウンド/SOUND
3Dセッティング一番右のタブ、サウンド/SOUNDの項目について説明します。ここでは3Dモデルにサウンドを設定することができます。
「ADD SOUND」をクリックします。
四角の中にサウンドファイルをドラッグアンドドロップします。または、四角の中をダブルクリックしてファイルを選択します。
ループや音の空間配置の設定ができます。
「Sketchfab」でアップロードする方法~公開~
最後に、プロパティや3Dセッティングを終えたら、Sketchfab上で公開します。
公開の手順
公開の手順について説明します。
公開の前に3Dセッティングの設定を保存します。「SAVE SETTINGS」をクリックします。
「PUBLISH」をクリックします。
ファイルが完了するとダイアログボックスが表示されます。「GO TO SEE MY MODEL」を押すと、そのままモデルページに移動します。
自分のモデルページの確認手順
公開した3Dモデルの、モデルページを確認します。モデルページは3Dモデルを閲覧する人に表示される画面です。前述の通り、プロパティや3Dセッティングの確認・編集も可能です。
モデルの情報の確認
ホーム画面からモデルページに移動するには、アイコン選択画面から「Models」をクリックします。
画像またはタイトルをクリックすると、モデルページが表示されます。
モデルページではプロパティで入力した情報が反映されています。共有や埋め込みコードの表示といった操作も可能です。
モデルページで3Dモデルを閲覧する場合、Settings、Model Inspecter、View in VR、Fullscreenの4つの操作が可能です。
モデルインスペクタの確認
ここではモデルインスペクタの確認について説明します。モデルインスペクタは画面右下にあるアイコンの、左から3番目をクリックします。
ワイヤーフレームや片面レンダリングといった操作ができます。閲覧者が自由に3Dモデルを確認することができます。
ライセンスの選択
Sketchfab上で公開した3Dモデルのファイルは、閲覧者が自分のパソコンにダウンロードできるかどうか、ライセンスを選択できます。
ファイルのダウンロード/販売
まず「Download」で、閲覧者がファイルをパソコンなどにダウンロードできるかどうかを選択します。
Noは閲覧のみで、閲覧者のパソコンへのダウンロードはできません。
Freeは閲覧者が無料でファイルをダウンロードできます。さらにここではライセンスを選択できます。
Storeで販売が可能です。Sketchfab StoreでSellerになる必要があります。
ライセンスを4つから選択
ダウンロードをFreeに設定した場合に、ライセンスを設定できます。Attributionはこの場合デフォルトです。No delivativesとShare alikeはどちらか一方のみ選択できます。
Attribution | クレジットを表記する限りにおいて、3Dモデルの共有、編集、使用を許可します。 |
Non Commercial | 商用での利用を禁止します。 |
No delivatives | モデルを変更しない限りの共有を許可します。 |
Share alike | 非商用での共有、編集、使用を許可しますが、新しい作品のライセンスを同条件のライセンス設定にすることを求めます。 |
変更にはまず、lisence/ライセンスの項目で、Change lisence(ライセンス変更)をクリックします。
Creative Commons lisence/クリエイティブコモンズライセンスというダイアログボックスが表示されるのでチェックを入れます。
「SELECT」をクリックします。
変更した場合は「SAVE」をクリックします。