LINE公式アカウントを利用して、家庭ごみの分別を案内するサービスを提供する自治体が増えています。LINEの「トーク」画面にごみの内容を入力すると、事前にシステムに登録された分別方法が案内される仕組みで、職員の負担軽減やごみのリサイクル率向上が期待できます。
ごみを捨てようとした時に「これはどうやって捨てれば良いんだろう」と悩む人は多いかもしれません。無料通信アプリ「LINE」の公式アカウントを利用して、家庭ごみの分別を案内するサービスが提供されています。
実際に多くの自治体の「LINE」の公式アカウントで、LINEの「トーク」画面にごみの内容を入力してごみの分別方法を検索できるサービスが取り入れられています。
このサービスとは名古屋市や熊本市、北海道の旭川市などの自治体でも取り入れられていて、職員の負担軽減やごみのリサイクル率向上が期待されています。
2019年9月に北海道で初めて導入した旭川市のLINE公式アカウントを例に見ると、「傘」と入力すると「燃やせないごみです」「拠点回収施設への持ち込みも可能です」と素早い回答がありました。
旭川市によると約千のキーワードに対応していて、未登録の単語を入力すると市のWebサイトの家庭ごみ分別一覧のページに誘導する仕組みとなっています。
旭川市がLINEのごみ分別を案内するサービス導入した背景とは、スマホの充電に使われるモバイルバッテリーや電子タバコなどの新素材や新製品に関する分別の相談が増えたことにあると言います。
多い時には1日約200件の問い合わせが寄せられ、問い合わせの窓口となる職員4人には負担が大きく対応しきれない場面も多かったため、その負担軽減のためにもサービス導入を行いました。LINEであれば24時間対応できごみのリサイクル率向上が期待できます。
各種手続きを案内する旭川市公式アカウントの登録者数は8月下旬は約1,400人でしたが、分別検索サービス導入後は11月の現在で約3,300人と2倍以上に増えています。
福岡市では2018年6月にLINEでごみ分別を案内するサービスを導入して、旭川市の3倍近くの約2,600キーワードに対応しています。福岡市は利用拡大を狙って、若年層をターゲットにした仕組みを作っているようです。
例えば「捨てたい物」の検索で「愛」と入力すると「愛はもらうものではなく、与えるものです。だから捨てずに与えてください」と表示され、「友達」と入力すると「どうか大切にしてください」というユニークな回答が表れます。
インターネットで調べたり自治体へ電話で問い合わせをしたりしなくても、LINE公式アカウントにメッセージを送るだけで簡単にごみの分別方法を調べることができます。手軽で便利な新しい分別検索機能をぜひ活用しましょう。
LINEで「ごみ分別を案内するサービス」の利用方法とはとても簡単です。福岡市を例にとると、まずLINE公式アカウントのメニュー画面を開いて画面左下のキーボード「ごみの名前はここから入力」をタップしましょう。
調べたいものの名前をメッセージ欄に入力して送信します。分別方法などを記載したメッセージが自動で返信されます。