以前はau回線をローミングしていた楽天モバイルですが、自身の回線が広がったことを受けauローミングが終了しつつあります。そのせいで楽天モバイルの回線に繋がらない、電波が悪くなったということも少なくありません。この記事ではそんな時の対処法を解説していきます。
楽天モバイルは、iPhoneの購入などもできる上に、以前は1GB未満の通信であれば無料というプランがあったことから別のキャリアから切り替えて利用している人も多いMNOサービスです。
楽天モバイルがMNOサービスとなったのは2020年の春からで、それまではau回線のローミングを利用するMVNOというサービスでした。
iPhoneやAndroidスマホで利用できる自社回線を提供し始めたといっても、docomoやSoftBank、auなどの大手キャリアほどのエリアをカバーすることは一朝一夕にできるものではありません。
そのため、楽天モバイルはMNOとなってからもau回線のローミングをおこなっていました。
ローミングとは、簡単に言うと他者の回線を利用して通信をおこなうことを指します。
事業者間――楽天モバイルの場合はauと提携することで、楽天モバイルの回線エリア外の場合でもauのエリア内であれば楽天モバイルを利用するのと同様のサービスを利用することができるというものです。
楽天モバイルは、MNOとして参入したとはいえ、新参者であることが事実で、新規参入した楽天モバイルの回線が全国に広がるまでの間の一時的措置としてauと2026年3月までという条件でauの母体であるKDDIとローミング契約をしていました。
人口カバー率が70%を超えた都道府県から順次au回線でのローミングの見直しをする取り決めとなっていて、それを実現するために楽天モバイルの回線は徐々に増えてきています。
そして、2022年の2月の時点で全国の人口カバー率も95%を超えているため、計画を前倒ししてau回線のローミングを順次終了しているのです。
auローミングが終了することでどういったメリットがあるのかというと、楽天モバイル側としては、楽天モバイルがauに支払う、データ通信量に応じた料金を支払う必要がなくなるということにあります。
データ通信量が多ければ多いほど、auを運営しているKDDIに楽天モバイルが支払うローミング利用料金が高額になります。そうなれば楽天側の収益にも影響してきますので、その部分が楽天モバイル側にとってのメリットとなります。
また、楽天モバイル利用者にとってのメリットもあります。au回線のローミングがあった頃は、月間5GB利用すると通信速度が最大で1Mbpsという低速になってしまいました。
楽天回線とau回線の電波が混在するような場所は電波の強いau回線を拾いやすく、接続するつもりがないのにau側の電波を拾って利用してしまう/勝手に切り替えてしまうということも多くありました。
ローミングが終わることで楽天モバイルの使うつもりのないau回線の電波をiPhoneなどで拾って接続してしまう、勝手に回線を切り替えてしまうというような事態にはならなくなります。
楽天回線の利用は無制限なので、楽天モバイルで楽天回線を利用するだけであれば通信制限を気にせず利用できます。
楽天モバイルでau回線のローミングがあったころは楽天モバイルを利用している場合に繋がらないような状況にならなかったのは、ローミングしていたのがauのプラチナバンドと呼ばれる屋内や地下にも届きやすい電波が利用されていたためです。
そんな電波状況から、au回線のローミングが終わって楽天モバイルだけの回線になった時、電波が繋がらないのではないかと気になる人も多いでしょう。
実際のところ、他の大手キャリア同様よほど電波が飛ばない山奥など以外は電波が繋がるかというと、そうでもありません。
au回線のローミングの終了がされたとはいっても、100%楽天モバイルの電波が届くようになったというわけではないということが理由として大きいでしょう。山奥どころか都市部の住宅街や駅の中などでも繋がらないー電波が悪くなったということがザラにあります。
実際、筆者も楽天モバイルを以前利用していましたが、au回線のローミングがあった時期は電波が届いていたものの、au回線のローミングがなくなった頃、急に電波状況が悪くなって上記のツイート同様自宅内でも圏外が続くようになってしまいました。
au回線のローミングがなくなった時期からずっと圏外が続き、電話もずっと圏外という電波状況が悪い状況にある人は多く、Twitterには、楽天モバイルで利用しているiPhoneなどからのキャッシュレス決済ができないという人もいました。
また、楽天モバイルが公開している楽天モバイルの回線対応範囲に入っていることを確認しても利用することはできず、同じように楽天モバイルの回線が悪くなったと感じる人もTwitterなどで多く見かけました。
しかし、屋内にいても楽天回線の電波が届く地域もありましたし、問題なく利用できるという人も他にいますので、楽天モバイルを利用していてau回線のローミングが終わってからも繋がらないことはないため電波が悪い/悪くなったと感じない人もいるのが事実です。
では、iPhoneなどで楽天モバイルの電波が悪い/悪くなった/繋がらないと感じる場合、どのような対処法を利用するのかという点の説明に移ります。
iPhoneなどで楽天モバイルの電波が悪い/悪くなった/繋がらない場合、まずは楽天モバイルの公式サイトから電波改善/調査の依頼をしてください。
au回線のローミングがなくなった途端楽天モバイルが圏外になったなど、状況を詳細に記載することで、調査を依頼した近辺の電波状況を教えてくれます。電波状況の改善予定があればその旨も教えてくれますので、こちらをまずは試してみましょう。
なお、楽天には「楽天超ミニバイト」というサービスで電波調査ができるちょっとしたバイトがあります。楽天ポイントが報酬としてもらえるため、自身の地域の電波状況が悪いことを示す指標にも鳴りますので参加してみても良いでしょう。
楽天モバイルに電波が悪い/繋がらないなどの状況を伝えたとしても、数日中に対応することはかなり稀です。そのため、楽天モバイルの電波が悪い場合、Wi-Fiが利用できるのであればWi-Fiを使ってください。
特にiPadやAndroidタブレットを利用している場合などはネット回線がなんとかなれば利用できる事が多いと思いますので、Wi-Fiを積極的に活用してください。
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