WindowsにおいてCapsLockキーはあまり必要とはいえません。むしろ弊害を考えれば無効にしてもよいほどです。この記事では、WindowsのCapsLockキーの役割と弊害、無効化する方法について詳しく解説します。
Windowsには、CapsLockというキーがあります。CapsLockキーとは、Capital Lockキーの略で、【キーボードの入力を恒久的に大文字のアルファベットに切り替える】という機能を持ちます。
アルファベット入力で固有名詞を全て大文字で打ちたい場合、Shiftキーを押しっぱなしにする手間を省くことができます。
いわゆるショートカットキーの一種ですが、全角ローマ字入力がメインの日本では、あまり使う機会がありません。また、CapsLockキーには「一度押すとロックがかかり、解除するまで機能を保持する」という特徴があります。
日本語入力がメインの環境では、CapsLockキーの出番はあまりありません。にもかかわらず、ショートカットキーとしてよく使うShiftキーやTABキー、または母音で頻繁に使うAキーに挟まれるように位置しているため、誤入力をしてしまいやすいキーです。
さらに悪いことに、他のショートカットキーのように他のキーと組み合わせて使うのではなく単独で機能し、しかもロックがかかってしまうため、一度押すと強制的に入力した文字が切り替わってしまうのが難点です。
特に初心者の方でCapsLockキーの存在を知らない方は、タイピング中知らずに押してしまい解決方法がわからなくなってしまうということもよくあります。
CapsLockキーを一度押すと、キーボードの右上【C】のランプが点灯します。
これがCapsLockキーが有効になっている状態です。ランプがない機種の場合はWindowsホーム画面右下、タスクバーの【CAPS】が青抜き表示になっているかどうかでも確認できます(Windows7以降はタスクバーから確認できなくなりました。)。
CapsLockを解除する方法として、【Shiftキー+CapsLockキー】を同時に押す、あるいはタスクバーのCaps表示をクリックする方法があります。
いずれにしても誤入力のたびに解除操作を行い、さらにテキストまで修正するのは大変な手間です。このような場合、CapsLockキーの機能を無効化してしまう方法が手っ取り早い解決手段です。
CapsLockキーを無効化する方法には、Windowsのレジストリを直接書き換える、IMEの設定を変更する、KeySwap for XPのようなフリーソフトを使うという3つがあります。
この記事では、WindowsのCapsLockキーの機能がわずらわしいという方に向けて、CapsLockキーの機能を無効化する方法を詳しく解説します。
CapsLock(キャプスロック)を無効化する一つ目の方法として、Windowsのレジストリを直接書き換えるというものがあります。Windowsにおけるレジストリとは、PCのシステム情報やユーザー情報、プログラムの設定など、重要な情報を格納している場所です。
結論から先に書くと、レジストリを書き換えるプログラム構文をWindowsのメモ帳で作成し、レジストリファイルとして実行することでCapsLockを無効にするという方法です(詳しくは後述します)。
レジストリとはWindowsの全ての情報を格納している非常に重要な場所です。間違えた場所に間違えた情報を書き換えると、PCの操作に重大な悪影響を与えるため、レジストリの書き換えは十分注意して行う必要があります。
そのため「メモ帳でレジストリファイルを書き換えてください」と簡単に言われても不安な方もおられるでしょう。ここからは、レジストリの書き換えとは何をしているのか?ということを詳しく解説していきます。
Windowsの設定に直接手を加えることになるので、あまり気の進まない方は2番目の「設定を変更してCapsLockを無効化する方法」、3番目の「フリーソフトでCapsLockを無効化する方法」まで読み進めてください。
まずはWindowsの【レジストリエディタ】というものを使ってレジストリの中身を確認してみましょう。Windowsホーム画面左下の【Windowsボタン】をクリックしてメニューを開きます。
Windowsのメニューが表示されたら、左下の【プログラムとファイルの検索】の欄に【regedit】と入力します。
すると【regedit.exe】という起動ファイルが検出されるので、クリックします。検証環境はWindows7ですが、Windows8やWindows10の場合は【スタート】ボタンを右クリックし、【ファイル名を指定して実行】を左クリック→【regedit】と入力します。
するとWindowsのレジストリエディタが起動します。勘のよい方はもうおわかりだと思いますが、このWindowsのレジストリのCapsLockキーの設定についての項目を書き換えることになります。
画面の上から4番目にある【HKEY_LOCAL_MACHINE】フォルダから順番に進んでいき、最終的に【Keyboard Layout】フォルダの中にあるCapsLockキーのレジストリを無効に書き換えるという仕組みです。
仕組みが分かったところで実際にメモ帳を使って構文を作成します。
WindowsRegistryEditorVersion5.00
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\KeyboardLayout]
"ScancodeMap"=hex:00,00,00,00,00,00,00,00,02,00,00,00,00,00,3a,00,00,00,00,00
Windowsのメニューからメモ帳を起動し、このプログラム構文をコピペします。レジストリエディタは確認のために見ていただいただけなので閉じて大丈夫です。
Windowsのメモ帳に貼り付けたら、【名前をつけて保存】を選択すると上のような画面が表示されます。【ファイル名】のところにわかりやすい名前をつけます(今回はCapsLock Invalidationとしています)。
重要なのが【拡張子】です。名前のあとの【.reg】の部分がそれです。拡張子とはファイルの種別を表わす文字列のことで、メモ帳を通常保存すると【.txt】というテキスト形式で生成されるので、今回は【.reg】をつけてレジストリファイルとして保存します。
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