消費者庁「スマホ半額」が分かりにくい表記になっていると注意喚起を行いました。消費者庁は、事業者に「スマホ半額」と表示されている内容について分かりやすい広告表示見直しを求めるとともに、消費者には契約条件の内容を確認するよう注意喚起を呼びかけています。
消費者庁は9月26日、現在、携帯電話端末の販売で「最大50%オフ」「スマホ半額」広告表示について注意喚起を行っています。
消費者庁では、「最大50%オフ」「スマホ半額」などと記載した広告表示は、分かりにくく問題がある、として事業者に分かりやすい広告表示に名称の見直しを求めるとともに、消費者には契約条件の内容を確認するよう注意喚起を呼びかけています。
消費者庁が表記が分かりにくいと指摘しているのは、指定は行っていないものの、auの「アップグレードプログラムDX」とソフトバンクの「半額サポート+」が該当しています。
auとソフトバンクが展開している内容では、端末を下取りに出す代わりに支払額の半額を免除を行うものの、実際には半額の免除にはならないことを問題視されています。
消費者庁は、「半額の経済的負担で購入できるとは言いがたく、50%オフ等のような表示は、消費者に誤認を与える恐れがある」とコメントしており、事業者に名称の見直しなどを検討しています。
消費者庁が注意喚起を行っている携帯購入に対する広告の内容についてですが、消費者庁は具体的な事業者名を挙げていませんが、消費者庁の注意喚起説明の内容は、ソフトバンクの「半額サポート+」とKDDIの「アップグレードプログラムDX」が該当しています。
auの「アップグレードプログラムDX」とソフトバンクの「半額サポート+」のサービスでは、いづれも、48回払いで端末を購入し、13カ月目以降に端末を返却をすると、24回分の支払いを免除するというものです。
auの「アップグレードプログラムDX」とソフトバンクの「半額サポート+」のサービスでは、結果的に端末代金の半額の支払いが免除されますが、別途、390円のプログラム利用料が24カ月間(合計9360円)かかってしまいます。
このため、プログラム利用料を含めると、ユーザーの支払い額は半額をオーバーし、「最大50%オフ」「スマホ半額」には当たらないこととなります。
また、両社のプログラムには回収時に故障などの条件を満たさない場合には、ユーザーは数万円の負担が必要になるため、その場合も半額の免除にはならないとしています。
ソフトバンクの「半額サポート+」では、機種代金の分割がまだ払い終わってなくてもスマホの機種変更が可能になり、支払うスマホの機種料金も半額になることから非常にお得にスマホが購入できるとしていました。
ソフトバンクは、今回の指摘に関し、「お客さまに誤解や誤認を与えることのないよう、本日以降、速やかに広告を停止する」としています。また、『半額サポート+』のプログラム名称も変更する方向で検討するとコメントしています。
ソフトバンクでは、Webサイトの広告は26日に停止し、テレビCMは今週末には停止を行うとのことですが、サービス自体をやめたり、390円のプログラム料を撤廃したりする予定はないとのしています。
KDDIの発表していた10月1日から新たな端末購入補助プログラム「アップグレードプログラムDX」は、ユーザーが48回の分割払いで対象機種を購入し、25カ月目以降に端末を返却して、新たな機種に買い替える際、割賦代金の半額を免除するという内容です。
auでは、今回の消費者庁の指摘に関し、デジタル広告については、半額訴求の広告を24日より停止しています。
また、auではCMについても順次速やかに停止するとコメントをだしていますが、ソフトバンク同様、auもサービス内容の変更はしないとのことです。
NTTドコモは「スマホおかえしプログラム」として類似した内容の購入補助プログラムを展開しています。
ですが、ドコモの「スマホおかえしプログラム」については月額のプログラム料が無料となっており、適用条件も2年目以降にスマホを返却することとされていますが、新機種購入は不要になっているのが特徴となります。
また、ドコモの場合、3年間の割賦(36回)で、スマホ返却を条件に3年目の支払い(最大12回)を免除できるという内容のため、割引額は最大でも購入額の3分の1相当となり、消費者庁が指摘している「最大半額」には該当していません。
消費者庁では、消費者に契約条件をよく確認するよう注意喚起を行っています。また、同時に、通信事業者に対しては「消費者保護の観点から、消費者が適切な選択ができるよう、誤解を与えない、分かりやすい表示」を依頼しています。
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