2018年12月04日更新
LINEビジネスコネクトとは?導入や仕組み・費用・活用事例を徹底解説
LINEビジネスコネクトとは?を解決します。LINEは今や日本人の過半数が毎日利用するサービスです。LINEが提供するLINEビジネスコネクトを導入することで企業の活動をより多くの人々に発信することができます。導入の方法から得られる効果まで幅広く網羅します。
目次
LINEビジネスコネクトとは?
LINE ビジネスコネクトとは、LINEのシステムとLINEビジネスコネクトを利用する企業や団体のシステムの間のメッセージ送受信をより便利なものにするための仕組みのことです。
メッセージの送受信にはAPIという仕組みを利用します。
このAPIという仕組みを使ってメッセージをやり取りすることで、企業と顧客の1to1や双方向のコミュニケーションを実現することができます。
APIとはなんでしょうか?
Application Programming Interfaceの略です。
簡単にいうと、ソフトウェアの機能を共有する方法のことです。
LINEビジネスコネクトでは、企業・団体のデータベースとLINEのデータベースをAPIを使ってリンクさせることで、LINEを使ったより便利なサービス・仕組みを生み出すことができます。
LINEビジネスコネクトにはLINE@など似たようなサービスが多くあります。LINE@とLINEビジネスコネクトの違いもこれを見ればばっちりです!
2種類の“ビジネスコネクト”
LINEビジネスコネクトの使い方には2種類があります。
正確にはLINEビジネスコネクトに2つの意味合いがあるということです。
1つは"アカウント"としての意味合い。
もう一つは、"機能"としての意味合い。
です。
アカウントとしては、ビジネスコネクトと似たような使い方が4種類あります。
・LINE公式アカウント
・LINEビジネスコネクト
・LINE@(LINE@には無料と有料版がある)
・LINEカスタマーコネクト
の4つの使い方です。
"アカウント"におけるビジネスコネクトはLINE公式アカウントが100%だとすると60%くらいの性能でしょうか?
その分、LINE公式アカウントよりも気軽にサービスを導入することができる使い方になります。
詳しい使い方などは後の項で触れます。
もう一つの機能についてです。
LINEビジネスコネクトはAPIを使って企業とLINEのシステムを便利につなぐことができる仕組みだと話しました。
それはこの"機能"としてのLINEビジネスコネクトの意味合いが強いです。
"機能"としてのLINEビジネスコネクトを使うことで、企業とLINEのデータベースがリンクします。
リンクすることで企業は顧客とのコミュニケーションで得たLINEメッセージを活用して、新たなソリューションサービス・方法を生み出すといった使い方ができます。
LINEビジネスコネクト“アカウント”
"アカウント"としてのLINEビジネスコネクトの使い方を説明していきます。
"アカウント"としてのLINEビジネスコネクトとは
・"機能"としてのLINEビジネスコネクトを利用できるアカウント
・スポンサードスタンプが使えない
・Official Web Appの拡張機能が使える
LINEのアカウントになります。
スポンサードスタンプとは、皆さんLINEを使っているとよく使うスタンプの公式バージョンです。
この公式のスタンプを皆さんはどんな方法でダウンロードしてきますか?
きっと企業のLINEページを開く方法を選ぶことになると思います。
この企業のLINEページと結び付けてLINEスタンプを作成することができる方法がスポンサードスタンプです。
スポンサードスタンプともう一つダイレクトスタンプという方法があるのですが、こちらのダイレクトスタンプとは企業のページに企業スタンプを直接結び付けることができない方法です。
スタンプによって企業のイメージは大きく変化します。
例えば、全く知らなかった企業とか、あるいはお堅い企業だと思っていたところが、かわいいオリジナルキャラクターのスタンプを作ったとしましょう。
企業スタンプの使い方にはとても深い意味があります。
そうするとみなさんの企業へのイメージはかわいいスタンプの影響を受けてやわらかいものになってくるのです。
さらにそのスタンプは友達に送られることで拡散されます。以上スタンプの仕組みになります。
どれほどスタンプの影響が大きいか納得してもらえたでしょうか?
そのスポンサードスタンプをLINEビジネスコネクトなら利用することができます。
Official Web Appの仕組みについては後の項で説明します。
ビジネスコネクト“機能”
"機能"としてのLINEビジネスコネクトを説明します。
何度も言いますが、"機能"としてのLINEビジネスコネクトはメッセンジャーAPIを使った機能です。
メッセンジャーAPIを使用することで企業のデータベースとLINEのデータベースを結び付けることができます。
このメッセンジャーAPIは一斉配信でなくユーザー・友達と1対1でのメッセージのやり取りを可能にしてくれる仕組みです。
企業にとってユーザーひとりとコミュニケーションをとれるようになることは、自社のサービス向上、より親切丁寧なケアにつながり顧客満足度のアップに寄与します。
またこんな使い方も可能です。
・botによって自動で会話をする
・複数のユーザーに一斉に投稿できる
・メッセージに名前を挿し込むことができる。
どうですか?!
特に私が押したいのはbotによる自動会話の仕組みです。
使い方の例としては、
例えば学習塾のLINEビジネスコネクトアカウントを開設して、
よくある質問に「塾の所在地はどこ?」というものがあるとしましょう。
その質問に対して管理者側であらかじめ、〇〇県の〇〇市~~と回答を設定しておくことができます。
あとはbotが自動で投稿してくれる仕組みなので、管理者は他のことに気を廻すことができるようになるのです。
Official Web Appの機能と連携出来る
Official Web App とは、企業向けLINEアカウントの拡張機能・仕組みのことです。
"機能"としてのLINEビジネスコネクトはOfficial Web Appの中に含まれています。
LINEビジネスコネクトとは別のOfficial Web Appの拡張機能の中にはとても便利なものがあります。
その一つがLINEログインという仕組みです。
LINEログインを使うと、企業のデータベースとLINEのユーザー情報が結び付けられます。
つまりどういうことかというと、企業のWebへログインするときに自動で情報が入力されるなどの効果があります。毎回毎回ログインする必要が省かれ便利になります。
その他に通販サイトのオススメに履歴に基づく商品を並ばせたりする仕組み、問い合わせに対してLINEで連絡がくる仕組みなど、その恩恵は幅広いです。
規模の大きな企業の場合、こちらのLINEログインとLINEビジネスコネクトを併用することで大きな利益を上げることができるかもしれません。
LINEビジネスコネクトでできること
LINEビジネスコネクトでできることを実際の事例を交えながら説明していきましょう。他の企業はLINEビジネスコネクトの使い方をどうしているのでしょうか?
今回取り上げる事例はZOZOTOWNの活用事例。
クロネコヤマトの活用事例、ライフネット生命の活用事例の3つです。
ZOZOTOWNやクロネコヤマトについては活用したことのある人が多いサービスだと思います。それだけにいかにLINEビジネスコネクトがサービスの向上に役立っているかが伝わるはずです。
事例1-ZOZOTOWN
ご存知の多い方も多いはずZOZOTOWN。
最近時価総額が1兆を越え、イケイケな企業ですね。
その功績の陰に、LINEビジネスコネクトの存在があります。
どんな使い方をしているのかみていきましょう。
画像のようにユーザーひとりひとりに合ったお得な情報が通知されるような使い方に設定されています。特に服は、体格が十人十色な業界だけに個人にコミットされたセールスも必要です。
ZOZOTOWNはLINEビジネスコネクトだけでなく、個人にコミットサービスをどんどん展開していますね。私はこの間、ZOZOスーツなるものを初めて着て、その便利さを体験しました。
事例2-クロネコヤマト
クロネコヤマトとはとはならないでしょう。こちらも皆さんが利用する機械の多い企業です。
Amazonでショッピングなどで利用するパターンが多いのではないでしょうか?
AmazonはPrime会員であれば、商品の受け取り日時を指定することができますが、そうでなければ「自宅にいないときに商品が届いてしまって、再配達...」なんてことも多いかと思います。
そんなときに、最低でも届く日時や不在通知を受け取ることができれば...。
そんなときにもLINEビジネスコネクトです。
画像のように荷物のお届け日時や不在通知。
さらには再配達の依頼までこなすことができます。
個人的には再配達の依頼ができるのがうれしい!
これまでは自宅に届いた不在票を手に取って、電話しなければなりませんでした。
事例3-ライフネット生命
もう一つ、ライフネット生命のLINEビジネスコネクトの活用事例を見ていきたいと思います。
ライフネット生命はLINEビジネスコネクトを丁寧なサービスの向上に活用しているみたいです。
LINEでのお問い合わせに対応しており、ユーザーは問い合わせるとオペレーターと1対1で相談できるようになっています。
こんな使い方もあるのですね。
企業活動で重要なアフターサービスもこれでばっちりですね。
商品がよくてもアフターサービスの悪さで評判を落としてしまう、メーカーは通販のレビューを見ていても多い印象です。
より高性能になっている製品の使い方にはとても複雑なものがあります。使い方が分からなければ、まずメーカーに問い合わせるでしょう。
LINEビジネスコネクトの導入費用目安
LINEビジネスコネクトを利用する企業様方が知りたいのは、現実のお話。導入費用がどうなっているのか確認していきます。
LINEビジネスコネクトの中でもサービスの種類によって、発生する費用は変わります。
LINEビジネスコネクト費用内訳
みなさんが利用することのできるLINEビジネスコネクトのサービスは次の4つになります。
①アカウント開設・利用
②スタンプの利用
③Push APIの利用
④その他、開発費用
①のアカウント開設・利用料金についてです。
使用するアカウントに4種類があることを前に説明しました。その種類によって料金は変わるのですが、
LINEビジネスコネクト"アカウント"なら月額数十万~の料金、
API型公式アカウントなら月額250万の料金になります。
②のスタンプ利用料金についてです。
LINEスタンプにはスポンサードスタンプとダイレクトスタンプの2種類がありました。
スポンサードスタンプの場合、8種類4週間の掲載で3500万円の料金。ダイレクトスタンプの場合1000万円の料金かかります。
料金のあまりの大きさに驚いているのは私だけでしょうか?
かわいいLINEスタンプキャラクターの裏で大金が動いています...。
③Push APIの利用料金についてです。
Push APIとはユーザーにメッセージを送る際に活用するAPIのことです。
LINEビジネスコネクトアカウントとAPI型公式アカウントについては、配信したメッセージの数に応じて料金が発生する使い方です。(一通あたり1円の料金。)
④のその他開発費用についてです。
これは各企業がLINEの公式ページを作るときに業者に依頼する際に発生する料金です。
①~③はLINEに直接支払う料金だけにケースに関わらず、料金は大体同じです。
しかし④の料金は依頼する業者によって大きく変わってくるかと思います。
LINEビジネスコネクトパートナー企業
④の開発費用に関わることなのですが、
企業がLINEの公式アカウントを開設・利用するにあたり、LINEが円滑なビジネスコネクトの導入を推進するためにLINEビジネスコネクトパートナーなる企業の存在があります。
これからLINEビジネスコネクトを導入しようとしても、その方法が分からないですよね?サイトを通じてある程度の方法を得たとしても、
さらに深い活用方法までを知ろうとすると難しいところがあります。
そのさらに深い活用方法について、LINEビジネスコネクトパートナー企業が大きな助けになります。
こちらはLINEが登録している、LINEビジネスコネクトを導入するためのパッケージなどを開発している企業です。
あなたがLINEビジネスコネクトの導入を検討している場合、こちらのLINEビジネスコネクトパートナー企業に依頼をして、具体的な導入という流れになってくるかと思われます。
2017年4月の時点で13社がこのLINEビジネスコネクトパートナー企業に登録されているようです。
パートナーを選ぶ際はコスト面など、しっかりと確認をしてから依頼するようにしましょう。導入方法をアドバイスしてくれるパートナー企業は以下の通りです。
パートナー企業一覧
株式会社セールスフォース・ドットコム
デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社
電通アイソバー株式会社
トランスコスモス株式会社
株式会社オプト
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
株式会社サイバーエージェント
株式会社サイバー・コミュニケーションズ
株式会社トライバルメディアハウス
株式会社アイ・エム・ジェイ
GMO NIKKO株式会社
トライコーン株式会社
エクスペリアンジャパン株式会社
LINEビジネスコネクト導入事例
前にも、LINEビジネスコネクトの導入事例を紹介しましたが、よりLINEビジネスコネクトを知ってもらうために、さらにいくつかの導入事例をご紹介したいと思います。
事例4-カメラのキタムラ
カメラのキタムラの活用事例を紹介します。
カメラのキタムラのLINE公式アカウントでは、写真プリントの注文やカメラの査定が可能になる使い方をしています。
さらにカメラのキタムラはスタジオマリオのサービスが傘下にあります。
こちらのスタジオマリオの撮影予約をチャット形式で行うことも可能になっています。
こちらのカメラのキタムラの場合、カメラのキタムラとスタジオマリオで自動対応を切り分けているそうです。
自動対応を切り分けることで店舗で異なる顧客層に合ったトークをすることができるようになります。
確かに、個人の顧客へのコミットがメリットなLINEビジネスコネクトにおいて、はまらないコミュニケーションになってしまっては元も子もありませんね。
事例5-アサヒビール株式会社
アサヒビール株式会社はこれまで4つの活用方とは異なる形でLINEビジネスコネクトを活用しました。
アサヒビールのLINEアカウントと友達になったユーザー限定で、缶チューハイの無料サンプリングキャンペーンを開催しました。
こちらは応募直後に当落を判定し、当選すると指定されたコンビニエンスストアで商品を受け取ることができる、という仕組みです。
LINEビジネスコネクトを導入するには?
前にも話したようにLINEビジネスコネクトは企業のデータベースとLINEのデータベースを結び付けるサービスです。
それだけに企業側でLINEのデータベースと送受信を行えるようなシステムを所有している必要があります。LINEデータベースと結び付ける方法のない方は自社データベースの作成を!
また導入にはLINEビジネスコネクトパートナー企業の協力が必要になってくれます。LINEビジネスコネクトパートナー企業がビジネスコネクトの円滑な導入のために一役買ってくれるはずです。
4種類のビジネス用LINEアカウントの違い
最後に導入部分で紹介した4種類のビジネス用LINE"アカウント"の説明をしていきたいと思います。
パッと見て以下のアカウントの種類を見分ける方法があります。
それはアカウントに表示されるマークの色です。
LINE公式アカウントやビジネスコネクト、カスタマーコネクトなどは緑色のマーク。
LINE@の認証済みアカウントは青色のマーク。
LINE@の一般アカウントは灰色のマークになっています。
LINE@には無料と有料で2つの種類があります。
とても簡単な方法です。
かかる費用の大きさは緑>青(LINE@有料版)>灰(LINE@無料版)になります。
その分、機能としては優秀ですし、これらを導入する企業は希少です。
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントとは導入費用が高い分、得られる機能の幅や質が大きいサービスアカウントになります。
導入費用は初期費用で800万円、月額費用が250万円程度の料金と見積もって下さい。この高いコストのために公式アカウントを導入できる企業はそうは多くないはずです。
実際にLINE公式アカウントを取得している企業は450社ほどだということです。
また、画像にあるような様々な機能がLINE公式アカウントにはすべて含まれており、活用することができます。
LINEビジネスコネクト
この記事のタイトルになっているLINEビジネスコネクトアカウントについてです。
LINEビジネスコネクトアカウントは、導入費用はLINE公式アカウントほどではありません。その分、使える機能に若干の制限がかかります。
これまで紹介してきたOfficial Web Appの中に含まれる"機能"としてのLINEビジネスコネクトが利用できるアカウントになります。
企業とLINEのデータベースの間を結び付けることができます。
そのデータを活用して、ユーザーとの1対1の丁寧なコミュニケーションサービスを実現できます。
LINE@
LINE@はユーザーへのダイレクトな情報発信ができます。ビジネスをする店舗や企業向けです。
LINE@のコストとしては無料で始めることのできるプランがあります。
LINE@はLINE公式アカウントに比べるとその機能はとても少ないものですが、サービスを向上させるためには高い効果を発揮します。
投稿数には制限がありますが、友達に一斉に情報を送信することができますし、店舗のクーポン券などを配布することもできます。
試しにビジネスコネクトのサービスを体験してみたい方や、少なくてもいいからサービスの効率や品質向上に努めたい方々におすすめのLINE@になります。
LINE@には有料プランもありこちらは年間80万円の費用が発生します。
LINEカスタマーコネクト
LINEカスタマーコネクトはカスタマーセンターのような企業の音声通話によるサービスをアシストしてくれる機能が詰まっています。
LINE上で企業へ問い合わせ電話ができるようにもなります。
それぞれのメリット/デメリット
LINEを使った企業のアカウントページを4種類紹介してきました。
ご覧のようにそれぞれでかかる費用と発揮する性能に大きな差があります。
LINEアカウントの導入を考えている方は、まずLINEアカウントについて勉強した後にどれが自社にとって適切かを見極める必要があるでしょう。
まずは一度サービスを体験してみたい、という方には無料のLINE@から始めてもらうのがおすすめです。
正しいLINEアカウントを導入して自社のサービスをさらに多くの人に発信しましょう!