2020年11月05日更新
svchost.exeとは?ウイルス?Windows10で重い時の対処法を解説!
Windowsのバックグラウンドプロセスにはいろいろなものがありますが、そのうちの1つに「svchost.exe」があります。この「svchost.exe」とは何なのか、CPUやメモリの使用率が上がっている場合の対処法についてを紹介していきます。
目次
svchost.exeとは
Windowsでは、システムを維持したりアプリを起動したり更新したり、ということをおこなうために常にバックグラウンドプロセスが動いています。
このバックグラウンドプロセスがあるために、円滑にWindows10などが動くのですが、時々そのプロセスのせいで動作が極端に重くなることがあります。
そのバックグラウンドプロセスの中に見かけるものとして「svchost.exe」があり、タスクマネージャー上では「サービスホスト」という形で見かけることが多いですが、その他のプロセスにも割り当てられています。
Windowsのサービスを一括管理するプログラム
この「svchost.exe」とは、Windowsのサービスを一括管理しているプログラムです。複数のプログラムに対して起動していることがあるため、タスクマネージャーで確認すると複数の「svchost.exe」が動いていることが多いです。
タスクマネージャーで使用率が高いときがある
Windowsパソコンは、タイミングとしてはまちまちですが動作が重いと感じることもあります。ブラウザでたくさんのタブを開いているなど心当たりがあるのであればそれを閉じれば動作が解消することもありますが、心当たりがないこともあるでしょう。
そんなふうに動作が重いと感じた際、たいていの人はタスクマネージャーを確認するのではないでしょうか。
その際、そのプロセスのプロパティを見ると「svchost.exe」という実行ファイルによってCPU使用率が高くなっており、パソコンが重くなる原因になっていることがあります。特に何も開いていないのにCPU使用率が全体の半分になっていることもあります。
svchost.exeプロセスとは?
そもそも「svchost.exe」プロセスとはという話ですが、前述したとおりWindowsのサービスを一括管理しているプログラムです。タスクマネージャーを確認すると分かると思いますが、一度に数十個の「svchost.exe」が開いていることも少なくありません。
特に重さは感じないタイミングで「svchost.exe」を探してみましたが、数えてみると途中で数えるのも面倒になるくらいの量がありました。だいたい80個超といったところでしょうか。
svchost.exeはウイルス?危険?
これだけの数の「svchost.exe」が起動していると、たいていの人はウイルスを疑います。
実際、そんな「svchost.exe」がウイルスなのではないか、という話も以前出たことがありました。しかし、この「svchost.exe」とはウイルスではなく、Microsoftの標準プロセスです。
危険ではない
危険なものではないのになぜ「svchost.exe」がウイルスだという話が出ているのかと言うと、この「svchost.exe」を騙るトロイの木馬(ウイルス)や、「svch0st.exe」など似たような全く別の偽装ウイルスの騒動が以前あったためです。
タスクマネージャー上、「svchost.exe」がどれに対してのものなのかを確認するのは難しく、そのファイルの場所をチェックするのもかなりの手間です。そういったことから、同じ名前のウイルスが作られたのでしょう。
通常、標準プロセスの「svchost.exe」は「C:\Windows\System32」の中にあります。プロパティでもこの場所が表示されています。これ以外の場所にある「svchost.exe」はウイルスだと判断して問題ありません。
なお、ウイルスではなくとも「svchost.exe」自体は何らかの影響で重くなることもあります。パソコンの動作が相当おかしな状況でない限り基本的には「svchost.exe」そのものだと判断していいでしょう。
svchost.exeを確認できるフリーソフト
なお、「svchost.exe」が本当にMicrosoftの方で作成された標準プロセスなのかはタスクマネージャー上では確認できません。一応プロパティで場所を確認することはできるものの、それはかなりの手間です。
Svchost Process Analyzer
そのため、「svchost.exe」が正しい標準プロセスなのかどうかは別の方法で確認する必要があります。下記の「Svchost Process Analyzer」を利用すれば、プロセスに紛れ込んでいるウイルスを確認・削除が可能です。
このソフトでは「svchost.exe」が利用しているDLLファイルを確認できるのです。ウイルスの疑いがあるDLLファイルには「!」マークが表示されますので、それをセキュリティソフトでスキャンすればOKです。
svchost.exeが重いときの対処法
さて、ウイルスではないにしても「svchost.exe」が原因でパソコンの動作が重くなっていて、タスクマネージャー上のCPUの使用率が全体で100%近くになるほど圧迫している状況は、正直なところうれしくありませんよね。
どうせなら「svchost.exe」のタスクを終了してしまえばよいのでは、と思うでしょうが、それをしていいかどうかというのはそのプロセスが関わっているファイルによって大きく変わります。
CPUに負荷がかかって重いときの対処法
タスクマネージャーで確認した際、CPUに負荷がかかって使用率が高くなっているような場合の対処法としては、「svchost.exe」の停止や無効化などが考えられます。
「svchost.exe」は、Windowsのサービスを一括管理しているシステムアプリなので、当然アンインストールすることはできません。その代わり、「svchost.exe」はその実行を停止することが出来ます。
停止しても大丈夫?
「svchost.exe」は、基本的に停止しても問題はありません。ただし、全ての「svchost.exe」を停止してしまうとWindowsの動作がおかしくなり、最悪動かなくなります。
Windowsのサービスを一括管理しているものなのですから、現在利用している重要なシステムの「svchost.exe」を停止した場合どうなるかは想像に難くないでしょう。
重要なプロセスの「svchost.exe」は、停止することで本当に動かなくなるなどの弊害が高いです。そのため、停止する場合は今は必要のないサービスの「svchost.exe」のみを行うことになります。
svchost.exeが重いときの対処手順
タスクマネージャー上で「svchost.exe」のCPU使用率が高くパソコンの動作が重い場合の対処法の説明に移ります。なお、ここでは「Windows Update」の「svchost.exe」が原因な場合の対処法です。
動作を妨げている「svchost.exe」が「Windows Update」関係でない場合は、そのプロセスの停止の可否をプロセス名で調べて対処したほうが確実です。
原因の大半はWindows Updateに関わるプロセス
基本的に、「svchost.exe」が重い原因の大半はWindows Updateに関わるプロセスです。そのため、あまりに「svchost.exe」が重いためにCPU使用率が高いときはWindows Updateを停止してみましょう。
これにより「svchost.exe」によって重くなっている状況が改善する可能性があります。
対処法の説明に移ります。スタートボタンをクリックしてください。
「Windows管理ツール」フォルダを展開しましょう。
「サービス」を開きます。
サービスの一覧の中から「Windows Update」を選択して右クリックしてください。
プロパティを選択します。
サービスの状態が「実行中」になっていますので、ここの「停止」ボタンを押します。
停止したら「OK」をクリックしましょう。これで動作が軽くなったのであれば、Windows Updateのプロセスが原因だったということになります。
ただ、Windows Updateが原因だったことが分かったとしても、停止したままというのはよくありません。停止は一時的なものにしておいて、時間がある時(寝る前など)にWindows Updateの処理をおこなっておきましょう。
最後に
「svchost.exe」は、これを騙るウイルスもあるものの、実際のところはWindowsの重要なプロセスです。これが原因でパソコンの動作が重くなるのはそのプロセスの処理にタスクの割合がかかっていることになります。
基本的にWindows Updateが原因ということが多いですが、そうでないことも多いです。不安があれば紹介したソフトで「svchost.exe」が問題なく標準プロセスファイルかどうか確認しましょう。