USB Killer(キラー)とは?対策方法や高圧電流が流れる仕組みを解説!
USB Killer(キラー)とは、PCのUSBポートに差し込むと、高圧電流が流れることでPCを破壊してしまう機器です。この記事では、USB Killerで高圧電流が流れる仕組みや高圧電流が流れることでPCが壊れる仕組み、USBキラーへの対処法を解説します。
USB Killer(キラー)とは?
USBメモリにウイルスを仕込んでPCを感染させる攻撃方法がありますが、ウイルスによる攻撃ではなく、USBメモリに似たデバイスから高圧電流が流れることでPCが破壊されるUSB Killer(キラー)というデバイスがあります。
クラウドからの情報流出の危険性からUSBメモリを使ってファイルを交換する場合もあり、USBメモリだと思ってPCに差し込んだらUSB KillerでPCが破壊されてしまった、という被害も多く出ています。
この記事では、USB Killerとはどういったもので、USB Killerの被害を防止するためにはどうしたら良いのか詳しく解説します。
USB Killer/キラーでできること
USB Killer(キラー)とは、中国系の企業が販売しているUSBメモリによく似たデバイスです。USB Killerを使うと実際にどのようなことができるのか、USB KillerでPCを破壊する様子がYouTube動画にあるのでご覧ください。
最初はUSB KillerとPCの間にTest Shieldを挟んで破壊を免れていますが、直接USBポートにUSB Killerを差し込んだら、あっという間に破壊された様子がわかります。映像はUSB Killer2.0ですが、現在はもっと高性能化したUSB Killer3.0が販売されています。
破壊できる機器
USB Killerを使って破壊できる機器は、USB接続できる機器であればほぼすべての機器が該当します。現在は、PCだけでなく周辺機器もUSB接続するものばかりなので、USB Killerを接続したら、上記の動画のPCのように一発で破壊されてしまうでしょう。
次の動画はiPhoneとGalaxyにUSB Killerを接続した様子です。一見するとUSB Killerはスマホには一切影響していないように見えますが、高圧電流が流れることでiPhoneのLightningポートとGalaxyのUSBポートが焼き切られてしまい、充電出来ない状態になってしまっています。
USB Killer/キラーで高圧電流が流れる仕組み
USB Killerで高圧電流が流れる仕組みとはどうなっているのでしょうか。USB Killerの中は、電気を貯めるためのコンデンサーと高電圧・高電流のパルスを発生させるための回路で出来ています。
USBキラーをUSBポートに接続すると、急速充電を行った後でマイナス200Vの電圧のパルスを1秒間に8回から12回発生させます。UABキラーにより高電圧のパルスの攻撃を受けることで、PCなどのデバイスの内部が破壊されてしまうのです。
USB Killer/キラーの対策方法
USB Killerは、サージ保護のテストをするための機器としてAmazonなどでも販売されています。実際に、高電圧から機器を守る仕組みを開発するためのテスト機材としての需要もあるでしょう。
しかし、実際には相手のPCを破壊する目的で、ファイルを渡すためのUSBメモリだと偽ってUSB Killerが使われることもあり対策が必要です。USB Killerから大切なPC等のデバイスを守るための対策方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
USB製品を接続する際は気を付ける
よくわからないUSBメモリなどをPCに接続するときには、USB Killerである可能性も考えて気をつけましょう。心当たりのないUSBメモリなどのUSB製品は、PCや周辺機器に接続しないように心がけましょう。
加電圧を防止機能のついた機器を利用する
PCが壊れる様子の動画でも、Test ShieldをPCとUSB Killerの間に挟むと特に問題は生じません。USB Killerだけではなく、過電圧で機器が破壊されてしまうのは落雷や静電気でも起こる可能性があります。
従来から過電圧による機器の破壊の可能性を考えた上で、サージ対策を施しておけば、USB Killerを万が一接続してしまっても破壊を防げる可能性があります。
尚、USB Killerをテスト用機材として使用するのには全く問題はありません。しかし、いたずらやライバル会社に損害を与えるために悪用した場合には、器物破損罪に問われるので絶対にやってはいけません。