2019年04月22日更新
【iPhone】「Appleセキュリティ」画面表示の対策法!
iPhoneでネットを閲覧している最中にAppleセキュリティと書かれたポップアップで「ウィルス感染」や「セキュリティの弱点がある」という画面が出ることがあります。しかしこれは偽物の警告です。Appleセキュリティ詐欺に引っかからない方法を学んでください。
目次
- 1AppleセキュリティのiPhoneでの表示内容
- ・Apple警告:セキュリティ上の脆弱性が検出されました
- ・(3)セキュリティの弱点を検出しました。パスワードが危険です
- ・Appleセキュリティ「必ず対策を行ってください!」
- ・警告!ブラウジング中にiPhoneが感染した可能性があります!
- 2Appleセキュリティでアプリに誘導される
- ・アプリのインストールを促される
- 3Appleセキュリティは本物か偽物か
- ・Apple公式のものではない
- ・ウイルスに感染したわけではない
- 4Appleセキュリティの目的
- ・アプリ紹介による広告収入
- ・アプリで有料課金させるため
- 5Appleセキュリティでアプリをインストールした時の対処法
- ・アンインストール
- 6Appleセキュリティの対策や予防策
- ・ポップアップが出ても無視する
- ・類似パターンに注意する
- 7Appleセキュリティのポップアップが出る仕組み
- ・ポップアップが表示される仕組み
- ・合わせて読みたい!セキュリティに関する記事一覧
AppleセキュリティのiPhoneでの表示内容
インターネットをiPhoneで閲覧している最中に「Appleセキュリティ」という形で、Appleを名乗ってウイルス感染やセキュリティ対策を促してくる画面を見たことはありますか?
多くの場合、対策として別サイトへ誘導したり、アプリをダウンロードさせようとしてきますが、そもそもの話、AppleおよびiPhoneがリアルタイムでポップアップで警告してくることはありません。まずはこの事を強く覚えておいてください。
では具体的に、Appleセキュリティを名乗ってどのような警告が出てくるのかという点についてご紹介していきます。
Apple警告:セキュリティ上の脆弱性が検出されました
代表的なものに「Apple警告:セキュリティ上の脆弱性が検出されました」という文言から始まるメッセージのポップアップになります。検索すると類似のポップアップの相談がたくさん出てきます。
あまり詳しくない人にとって「セキュリティ上の脆弱性」と言われると「よくわからないけど危険」と不安を煽られると思います。そしてその専門用語の「脆弱性」という言葉こそがポイントになっていると思われます。
セキュリティ上の脆弱性が問題になる場合はありますが、ご丁寧にポップアップで警告してくれるようなものではありません。そして脆弱性は基本的にアップデート等で埋めるものなので、セキュリティソフトが必要な場合はほぼないと言って良いでしょう。
(3)セキュリティの弱点を検出しました。パスワードが危険です
他に有名なものとして「(3)セキュリティの弱点を検出しました。パスワードが危険です」といった形で始まり、VPNアプリをインストールしてください、と出るものです。こちらも偽物の警告であり、この警告こそが詐欺になります。
焦って警告の通り有料のアプリをインストールすると、そのインストールを紹介したこの偽物の警告を作った人に紹介料としてお金が入る仕組みだと考えられています。
VPN自体は、確かに公共Wifiの利用時等のセキュリティ対策や漏洩予防として効果があるといわれるシステムですが、このような怪しい方法でインストールを促されて使うものではなく、自分で必要不要を吟味して使わないと意味がないものでもあります。
Appleセキュリティ「必ず対策を行ってください!」
もう一つよくあるものに、Appleセキュリティ「必ず対策を行ってください!」と書かれているものあります。こちらも危機感を煽り、itunes経由で有料のセキュリティアプリをダウンロードさせようとするメッセージが出てきます。
そもそも「Appleセキュリティ」と書いていますが、AppleセキュリティというものはAppleは用意していません。単に本物のAppleを騙っているだけの偽物であり、偽物の警告に信憑性を持たせようとしているだけです。
このメッセージが出たときの対策は、一番良いのが無視です。そして、このメッセージは「広告」として埋め込まれていることが多いため、この警告が出たサイトを見に行かないようにすることが対策であり予防にも繋がります。
警告!ブラウジング中にiPhoneが感染した可能性があります!
その他の偽物の警告のパターンとしては「警告!ブラウジング中にiPhoneが感染した可能性があります!」というメッセージが出るものです。
こちらの偽物の警告も、上で既に紹介したとおり「VPNアプリ」でウイルス対策をするように促してきますが、もちろんこれも偽物の警告であり、目的としては有料のアプリをインストールさせることにあります。
そもそも特別なセキュリティソフトを導入してない限り、ウイルスをリアルタイム監視するサービスはありません。ですので本物の警告ではないと判断して良いでしょう。
Appleセキュリティでアプリに誘導される
ここまで、偽物の警告についてまとめてきましたが、共通点としてはAppleセキュリティを名乗って「ウイルス」という言葉とともに、専門用語っぽい「システムの脆弱性」や「VPN」「セキュリティの弱点」という言葉を巧みに使っている点です。
そして、もう一つの共通点としては、アプリのインストールを促されている点にもお気づきでしょうか。この手の警告がなぜアプリのインストールを促しているか、その目的についてもご説明していきます。
また、本物の「セキュリティ上の弱点」がある場合、セキュリティソフトを新たに入れるという対策は一般的でない、という点も覚えておくと良いでしょう。セキュリティに弱点がある場合、アップデートでの対応が一般的なのです。
アプリのインストールを促される
これらの偽物の警告がなぜ「システム上の弱点がある」「脆弱性が見つかっている」「危険だ」と不安を煽っておいて、最終的にはアプリのインストールを促してくるのでしょうか。そこにはAppleの安全性が関わっています。
iPhoneに使用者の承諾なくアプリなどを入れ込むというのはほぼ不可能であり、その点でiPhoneは安全です。そこでもなんとか稼ぎ口を見つけたい業者が金稼ぎという目的から「不安を煽る」という手段で有料アプリを売ろうとしているのです。
ですので、アプリのインストールを促される場合、まず怪しいと疑うことが一番の予防となります。
Appleセキュリティは本物か偽物か
ここまでは、偽物の警告についてご紹介してきました。しかし「Appleセキュリティ」と言われれば「もしかして」と不安になる気持ちもわかります。
その不安を取り除いて、確信を持って対処するのも予防として有効です。ここではそもそもの「Appleセキュリティ」というものについて解説していきます。
Apple公式のものではない
「Appleセキュリティ」と名乗っていますが、検索するとわかりますが、Appleが公式で行っているサービスにそういったものは存在しません。そして検索すると類似の「相談例」が出てきます。
Appleがセキュリティで独自のサービスを行っていないので、もちろん「Appleセキュリティ」という公式のサービスもありません。こう名乗っているのは逆に怪しい、と疑っていくことが危険への予防に繋がります。
ウイルスに感染したわけではない
ご紹介したとおり、AppleセキュリティというApple公式のサービスはなく、Appleセキュリティを名乗っているものは偽物と見て間違いありません。
ですので、その偽物のAppleセキュリティが「ウイルスに感染しました」と警告してきても、これは嘘だということがよくわかったと思われます。
Appleセキュリティが「ウイルスに感染しました」とメッセージを出してきても、実際には感染していませんし、むしろそこから有料アプリのDLを促されるので危険だということです。
Appleセキュリティの目的
ここまでで、偽物のAppleセキュリティが偽物の警告を出していることについてご説明してきました。では、なぜこのようなことをしているのでしょうか。
ここまでで軽くは触れてきていますが、このAppleセキュリティの目的についてもご紹介していきます。
アプリ紹介による広告収入
Appleセキュリティを名乗るポップアップが偽の警告を出す理由、それは広告収入のためだと言われています。
みなさんはアフィリエイトという言葉を聞いたことがあるでしょうか?誰かに何かをオススメして、実際に売れたらその何割かがキャッシュバックされる、本来は口コミ等での広がりを推進するためにあるものですが、その悪用の一つがこの例になります。
前述の「VPNアプリ」ですが、偽物のAppleセキュリティが推奨してくるアプリは有料です。これに釣られて有料アプリをDLした人がいる場合、この偽物のポップアップを作った人間にお金が入るのです。
アプリで有料課金させるため
また、もう一つあるのが、上に似ているのですが「アプリを作った人が有料課金させるため」に出しているのではないか、という話もあります。
こちらの場合、広告収入よりも更にダイレクトに売上が入ってくるため、人を騙して有料課金させた分の儲けとしては大きくなります。
どちらにしても、「お金稼ぎ」のために不安や危機感を煽り、有料アプリを購入させられるという形は同じになっているわけです。
ネット版「オレオレ詐欺」のようなもの
上でご紹介した手口、何かに似ているとお気づきの方もいるかも知れません。言ってしまえばこれらは「オレオレ詐欺」と類似したものなのです。彼らの目的も同じく詐欺です。
「オレ」の代わりに「Apple」を名乗り、不安を煽り、お金を要求する代わりに有料のアプリのインストールを要求してくるという形はまさに「オレオレ詐欺」の類似系といったところでしょう。
この手口の悪質な点は「脆弱性」や「弱点」「危険性」といった言葉で煽ってくるところです。対策は「まず疑うこと」です。悪徳商法への対策と同じですが、まず落ち着いて調べることが何よりの予防に繋がります。
Appleセキュリティでアプリをインストールした時の対処法
もしかしたら、Appleセキュリティがすでに画面に出てしまい、慌ててこのページにたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません。そういった人の中には、すでに促されるままインストールしてしまった人がいるかもしれません。
ここでは、もうすでに課金してアプリをインストールしてしまった方への対策をご紹介していきます。
アンインストール
実はそのインストールしたアプリ、VPNとして、あるいはセキュリティソフトとして「安全な」ものの可能性もあります。ただ、怪しい方法で勧められたアプリなのですから、アンインストールが一番安全だと思われます。
もしかしてそのインストールしたアプリがVPNとして有用なアプリかもしれませんが、例えばVPNは普段暮らすなかで必要な人というのは限られています。本当に必要な場合は、自分で調べて、吟味して、その上で納得して活用しないと意味がありません。
また、可能性はそんなに高くありませんが、何らかの情報が抜かれている怪しいアプリの可能性もあります。このような怪しい方法で勧められたアプリの使用を継続することはおすすめできません。
忘れずに返金申請を
ただし「もう買ってしまったのだから勿体無い」と思う人もいるかもしれません。二次被害を予防する上でもアンインストールを勧めますが、その勿体無いという気持ちを断ち切る方法もあります。
appleでは、アプリの返金申請を受け付けています。ただし、規約上基本的に返金はできないことになってはいます。それでもやむを得ない事情だと審査の結果判断されると、返金されることもあります。
ダメ元ではあるのですが、appleの公式サイトから返金申請を送っておくことをオススメします。同様の被害をappleが複数確認している場合などは、返金の可能性も上がるでしょうし、忘れた頃にお金が帰ってくるかもしれません。
Appleセキュリティの対策や予防策
上では、Appleセキュリティのポップアップが出てしまった場合の対策についてメインでお話してきました。ここでは、そもそもの部分としての対策や予防策についてご紹介していきます。
ポップアップが出ても無視する
ここまでで紹介してきた本物でない偽物のAppleセキュリティの警告ですが、基本的にSafariなどでネットを見ているときにポップアップで出てくるものがほとんどです。
一番の対策としては、ポップアップが出ても無視することです。変なところをタッチしてしまうのが怖い場合はアプリごと一旦落としてしまうのも有効でしょう。面倒ならば一旦電源を切ってしまうのも予防になります。
これらの偽物の警告の目的は、有料アプリのダウンロードですので、そこさえ気をつけておけば基本的にどの部分を触っても大丈夫ですが、上で紹介したのに類似した警告が出たらアプリを落とすのを習慣にするのが予防としてはカンタンな部類に入ると思います。
類似パターンに注意する
また、上でいくつかのパターンについてご紹介してきましたが、文言はポップアップを出す側のさじ加減ですぐに変わる可能性が高いです。ですので、「こういったパターンそのものが危ない」と類似したパターンにも注意することが予防になります。
傾向としては「セキュリティの弱点」や「脆弱性」「ウイルス」といった、こちら側でどうにもならないような部分をついて不安を煽ってくる文言が出てきた場合は、その警告が本物かまず疑うことが予防につながり、セキュリティの向上にもつながります。
また、iPhoneに限らず、Androidでも類似したものは出ますし、パソコンのwindowsでもMacでも類似のポップアップが出たという報告があります。もちろん全て偽物ですので注意しましょう。
Appleセキュリティのポップアップが出る仕組み
そもそもの話、このAppleセキュリティのポップアップがなぜ出るのか、という点についても学んでおくことで。こういった事態への対処がとりやすくなります。
ここではこの怪しい警告が出る仕組みについて触れていきます。
ポップアップが表示される仕組み
この本物でない警告のポップアップですが、いわゆる「ポップアップ広告」の一種として出されています。広告自体はいろいろなサイトに出ることはご存知のとおりです。
ただし、まっとうなサイトは、まっとうな広告会社と契約しており、基本的に怪しい広告をそもそも許可しません。怪しいポップアップが出るサイトの多くは、怪しい広告会社と契約してでも稼ぎたいという怪しいサイトという場合が多いです。
例えば、今はありませんが過去に存在した「漫画村」などでこの手のポップアップを見たという話もあります。もしよく行くサイトでこの手のポップアップが出た場合、閲覧を今後控えることが安全を得る近道と言えるでしょう。
まとめ
ここでは「Appleセキュリティ」という、本物のiPhoneを出している本物のAppleとは全く関係のない怪しいポップアップに対しての対策や、その目的などについてご紹介してきました。
ここまでお読みになった方なら怪しい広告の見破り方、「脆弱性」や「弱点」といった言葉で煽る方法についても把握できていると思うので、今後そういった今まで紹介したものに類似した「脆弱性」や「セキュリティの弱点」という警告を見ても慌てないはずです。
一番の対策は慌てず無視することで、それで彼らの目的を潰すことになります。iPhoneに無駄なアプリや無駄な課金を防ぐためにも、今後も出てくるであろうこういった悪徳手法の目的を把握し、類似したものに注意し、冷静に対抗していってください。