2020年03月18日更新
Mac OS X Yosemiteの初期化と再インストール(クリーンインストール)方法を解説
Mac OS X Yosemiteの初期化と再インストール(クリーンインストール)方法を解説します。再インストールとは?iTunes,iCloudのバックアップや初期化するための所用時間など、OS X Yosemiteでの方法をご紹介します。
目次
再インストール(クリーンインストール)とは?
使っているMacが重くなってきたり、固まって動かなくなってしまったり、買ったばかりの時のようにサクサク動かないようになったりなど、そういう時にOS X Yosemiteの再インストールは効果があります。
しかし、手軽に見える再インストールでも、やり方を間違えると時間がかかってしまったり、必要なデータを失ってしまうことになる可能性もあります。
こちらの記事では、正しい再インストールやクリーンインストールの方法や、iTunesやiCloudの認証削除の方法をご紹介いたします。
データを初期化して新品状態に戻すこと
再インストール(クリーンインストール)とは、「データを初期化して新品状態に戻すこと」をさします。
OS Xユーティリティを使用し、中身を新品状態に戻すことにより、使っていたMacが軽くなったり、不調でトラブルしがちなMacの状態を改善することを目的として行います。
手順を踏めばほぼ自動で行ってくれますが、iTunesやiCloudのアカウント認証は手動で削除をする必要があります。
再インストールのメリット/デメリット
再インストール(クリーンインストール)にはメリットもデメリットもあります。両方を把握して、よく準備をしてから再インストールを行う必要があります。準備を万端にして作業をすれば、スムーズに行うことができます。
メリット
メリットは何と言ってもMacが軽くなることです。動作の重いMacを軽くするには初期化して真っ白な状態に戻すのが一番です。
パソコンも使い続けていればデータが蓄積してシステム内にゴミがたまり、重くなっていきます。それを再インストール(クリーンインストール)で綺麗にすることができます。
デメリット
Macの再インストール(クリーンインストール)はとにかく時間がかかります。状況や環境にもよりますが、だいたい合計で8時間ほどはかかる場合が多いです。
再インストール前にバックアップをとり、その後復元をする工程もありますので、時間に余裕を作り作業に取り掛かる必要があります。
OS X Yosemiteをデータを残して再インストールする方法
OS X Yosemiteにはデータを残して再インストールする方法とデータを全て消してインストールする方法があります。まずはデータを残して再インストールする方法をご紹介いたします。
データを残して再インストールするのは、時間が早くすみます。定期的にマックがシステムトラブルを起こしたり、重くなってしまっている場合は有効な手段です。
システムが原因でトラブルを起こしている場合、このシステムを再インストールするため問題が解決します。反面、データやアプリが原因でのトラブルの場合は、こちらをしても症状があまりよくならないこともあります。
どちらの作業もOS Xユーティリティを起動し作業していきます。
手順
OS X Yosemiteのデータを残したまま再インストールの手順です。OS Xユーティリティを起動する前に確認事項があります。
Macの空き容量を確認
空き容量は20GBぐらいは必要です。動画など、大きなファイルを外付けHDDに一度移動するなどをしてまずは十分な空き容量をつくります。
そして、左上メニューバーりんごアイコンをクリックして、表示されるメニューから「再起動」をクリックします。
その後、画面が暗くなります。暗くなったら「command+R」キーを推し続けます。
OS Xユーティリティを起動
command+Rを押し続けていると、「OS Xユーティリティ」というウィンドウが起動し表示されます。
OS Xユーティリティを起動させたら、OS X Yosemiteの再インストールにはネットワーク接続が必要になります。WiFiアイコンをクリックして接続可能なWiFiへ接続しましょう。
クリックしてWiFi一覧から接続します。
WiFiが接続完了しましたら、次の段階に入ります。
OS Xを再インストールを選択
OS Xユーティリティ画面での「OS Xを再インストール」を選択して、「続ける」をクリックします。
OS Xユーティリティを起動しその後、OS X Yosemiteのインストール設定画面になりますので、続けるをクリックします。
すると、「OS X Yosemiteをダウンロードして復元するためにお使いのコンピュータの適格性がAppleで認証されます」という表示がされるので、こちらでも続けるをクリックしてください。
次にソフトウェア使用許諾契約に「同意する」をクリックします。
すると、「ソフトウェア使用許諾契約の条件を読んだ上で同意します」という表示がされますので、そこにも「同意する」をクリックします。
続いて、OS X Yosemiteを再インストールするディスクの選択です。
インストールディスクを選択
OS X Yosemiteを再インストールするディスクを選択します。Macに複数のディスクを接続している場合はいくつか表示されますので、その際は「Macintosh HD」を選ぶようにします。
Apple IDを入力
その後、AppleIDとパスワードの入力をします。入力したら「sign in」を選択します。
その後、コンポーネントのダウンロードが開始されます。ネットワーク環境にもよりますが、数時間を要する場合もあります。
その後、ダウンロードが完了すると再起動され、OS X Yosemiteの再インストールが始まります。再インストール時間はだいたい20分です。
インストールが完了すると、移行アシスタントが表示されます。今回は終了をクリックします。
終了してもよろしいですか?と表示されるので、終了をクリックします。
最後にログイン画面が表示されましたら、OS X Yosemiteの再インストールの完了です。
OS Xユーティリティを使いOS X Yosemiteのデータを残して再インストールを完了しました。次にデータを全て消してOS X Yosemiteの再インストールをご紹介します。
OS X Yosemiteをデータを全て消して再インストールする方法
ここからはOS X Yosemiteをデータを全て消して再インストールする方法をご紹介します。
こちらの方法は、Macの調子が悪くて工場出荷時の状態に戻したい時や、Macに残っている個人情報を安全に消去したい暴いにも必要となる作業になります。
手順
この手順はMacのデータを全て消去しゼロに戻す作業になります。後戻りが効かないため、必ずTime Machineを使ってバックアップを取ってから行うようにします。トラブルがあったときや、すぐ初期化前の状態に復元したい場合に必要です。
ファイルをバックアップ
バックアップはTime Machineを使って行うようにします。設定からTime Machineを選択し、自動作成にチェックを入れておき、Time Machineをつかって外付けHDDにバックアップを作成しておきます。
OS Xユーティリティを起動
ここからOS X Yosemiteの再インストールに入っていきます。まずはMacの電源を入れたと同時に「command+R」を同時に押してOS Xユーティリティを起動します。
先ほどは再インストールを選択しましたが、今回は初期化作業ですのでディスクユーティリティを選択します。
ディスクユーティリティ画面でハードディスクの初期化を行います。
ハードディスクをフォーマット
続いて、ディスクユーティリティの設定画面で、ハードディスクをフォーマット(初期化)します。左サイドバーにあるハードディスクを選択、「消去タブ」→「消去」の順番でクリックをします。
セキュリティオプションを選択する
Macのデータを全て消去する前に「セキュリティオプション」を選択し、確実にデータを消去して個人情報が漏れないように気をつけます。
セキュリティオプションを選択し、最低でも「ゼロ消去1回」を実行してデータを復元されないようにする工夫が必要です。
ちなみにデータを上書きする回数が多ければ多いほど時間がかかります。
OS Xを再インストールを選択
データを安全に消去できましたら、「OS X Yosemiteを再インストール」を選びます。WiFi環境が必要なので、WiFiを設定しておきます。
接続できるWiFiを選択してください。
WiFi設定できましたら、ユーティリティ画面から再インストールを選択します。
OS X Yosemiteの再インストール設定をこのまま続けるには続けるをクリックします。
「OS X Yosemiteをダウンロードして復元するためにお使いのコンピュータの適格性がAppleで検証されます。」と表示されますので、「続ける」を選択します。
次に使用許諾契約が出ますので、「同意する」を選択します。
「ソフトウェア使用許諾の条件を読んだ上で同意します」の表示に「同意します」を選択します。
続いて、インストールディスクを選択します。
インストールディスクを選択
OS X Yosemiteをインストールするディスクを選択し、「インストール」をクリックします。Macに複数のディスクが表示されている場合は「Macintosh HD」を選択します。
「Macintosh HD」を選択します。
Apple IDを入力
AppleIDとパスワードを入力します。
入力したら続けるをクリックし、コンポーネントのダウンロードが開始されます。ネットワーク環境にもよりますが、だいたい1時間ほど時間を要します。
再インストール開始
ダウンロードが終わると、OS X Yosemiteの再インストールが始まります。
インストールが完了すると、移行アシスタントが表示されますので、終了を選択します。
OS X Yosemiteの再インストールが完了しました。
OS X Yosemiteを再インストールの際の注意点
初期化の際にはいくつかの注意点があります。これを抑えずに初期化をしてしまうと、データ紛失といった思わぬトラブルが起こる場合もありますので、しっかり確認する必要があります。
バックアップは必ず取る
何回もお伝えしましたが、バックアップは必ず取るようにします。万が一初期化がうまくいかなくなった時や、すぐ復元してMacを使いたい時などは必ずバックアップが必要になります。
バックアップはTime Machineで自動作成できるようにして、常に最新のバックアップをとるようにします。
iTunes/iCloudのアカウントの認証解除
Macをクリーンインストールする際、iTunesとiCloudのアカウント認証も削除する必要があります。これらは初期化前しかできないので忘れずにやっておく必要があります。
iTunesのやり方は、まずiTunesを起動し、「Store」→「このコンピュータの認証を削除」で、解除することができます。iTunesのアカウント認証は簡単に削除することができます。
このような表示が出たらiTunesの認証は削除されます。
iCloudの認証はシステム環境設定→iCloudの順にクリックをします。
iCloud設定画面に入ったら、「Macを探す」のチェックを外してから「サインアウト」をします。これでiCloudの認証は削除されました。
以上がiTunesとiCloudのアカウント認証を削除する方法でした。
かなり時間がかかることがある
Macのクリーンインストールはかなりの時間が必要になる場合があります。他人に譲渡する場合や売りに出す場合は、クリーンインストールの際セキリュティオプションでしっかりとデータの上書きをする必要があります。
上書きを多くすればデータ復元は限りなくできなくなるようになりますが、その回数を行うほど時間がかかるというデメリットがあります。
また、データの量によっても時間は左右されます。バックアップを復元するなどの時間も合わせて合計7〜8時間ほどかかることが多いようです。クリーンインストールをする際は余裕をもって時間をつくるように注意します。
おわりに
以上でMac OS X Yosemiteの再インストール(クリーンインストール)の方法のご紹介を終わります。
iTunesやiCloudの認証削除やTime Machineでのバックアップなど、再インストールする前の事前準備を忘れずに行い、また新たなMacでのパソコンライフを楽しめるようにしていきましょう。