2019年10月03日更新
KDDI総研が海中でのスマホ通信実験に成功!青色LED光無線通信を活用!
KDDI総合研究所は、青色LED光無線通信技術を活用した海中でのスマホ通信実験に成功したことを発表しました。青色LED光無線通信技術を活用し地上からライブ映像やメッセージを送り海中のスマホと通信する実験に成功したKDDI総合研究所についてご紹介していきます。
目次
KDDI総合研究所が青色LED光無線通信技術を活用した海中のスマホと通信する実験に成功
KDDI総合研究所が青色LED光無線通信技術を活用した海中のスマホと通信する実験に成功したことを発表しました。
KDDI総合研究所による、青色LED光無線通信技術を活用し、海中のスマホと通信する実験の成果については、10月15日~18日に幕張メッセで開催される「CEATEC 2019」のALANコンソーシアムブースに展示されることとなっています。
実験の内容について
KDDI総合研究所による、青色LED光無線通信技術を活用し、海中のスマホと通信する実験は、9月に静岡県沼津市の沿岸で実施されました。
KDDI総合研究所による、海中のスマホと通信する実験では青色LED光無線通信装置を活用し、海面から水深5mまでの通信が可能であることを確認のうえ実施されました。
実験では、防水対策を施したスマートフォンを海中の装置に接続して、地上からライブ映像を行ったりSNSへメッセージを送っています。
実験の目的について
KDDI総合研究所による、青色LED光無線通信技術を活用し、海中のスマホと通信する実験の目的としては、ダイビングなどの海中レジャーや作業の分野でのスマホの新たな利用シーン創出があげられます。
KDDI総合研究所では、スマホの新たな利用シーン創出を目的に、2019年9月、静岡県沼津市沿岸にて実施されました。
実証実験では、青色LED光無線通信技術を活用し、防水対策を施した海中のスマホから陸上に向けたライブ映像の配信と、陸上から海中のスマートフォンに向けたSNSメッセージ配信に成功しました。
今回、KDDI総合研究所が行ったスマホを海中で光無線ネットワークに接続した実証実験は世界初となっています。
実験の背景について
実験が行われた背景についてみていきましょう。近年、海中での作業やレジャーのための無線通信の必要性の高まりとともに、水中での低遅延・大容量の無線ネットワーク構築への期待が大きくなっています。
現在、水中では音波による無線通信が一般的となっていますが、伝送速度が限られており、動画像などの情報量の多いデータのリアルタイム通信には向いていないのが現状です。
LED光無線通信技術は、従来、一般の認知度は高いとは言えないものの、専門家の間ではよく知られていて、大規模な設備での検証は進んできています。
KDDI総合研究所は、ダイビングなどレジャーの一般用途を想定し、スマホでもこのLED光無線通信技術が利用できないか、これまで検討を進めてきました。
成功した実験の内容について
KDDI総合研究所は、今回世界初となる実験を成功させました。水中での光無線通信が可能な距離は、波などの影響を受け水の濁りによって変わってきます。
今回の実証実験では、青色LED光無線通信装置を利用し海面から水深5メートルまで光無線通信が可能であることを確認したうえで、防水対策を施したスマホを接続し、実験を行いました。
実験では、VistaFinder Mxを使用し、海中から陸上に向けたライブ映像の配信と、陸上から海中のスマホに向けたSNSメッセージ配信に成功しました。
海中から陸上に向けたライブ映像の配信に利用された「VistaFinder Mx」とは
海中から陸上に向けたライブ映像の配信に利用された「VistaFinder Mx」は、KDDI総合研究所が開発を行った遠隔地からスマートフォンなどで撮影した映像を安全・高品質に伝送する遠隔作業支援システムとなっています。
今後のKDDIの方針について
KDDIでは、海中から陸上に向けたライブ映像の配信と、陸上から海中のスマホに向けたSNSメッセージ配信に成功した実験を足掛かりに今後も研究開発を進めていく方針です。
青色LED光無線通信技術の研究開発が進展することで、通信距離がさらに長くなり、海中Wi-Fiスポット等の構築につながっていくことが期待されています。
KDDI総合研究所は、今回の海中から陸上に向けたライブ映像の配信と、陸上から海中のスマホに向けたSNSメッセージ配信に成功した実験をはじめとして、新たな海中生活圏/経済圏の実現に向け、研究開発や技術調査・検証を進めていくとしています。