Facebookは、Facebook上の写真や動画を直接「Googleフォト」など他社のサービスに移行できる機能を提供開始しました。2019年12月にアイルランドで機能のテスト提供を開始しましたが、まずは「Googleフォト」への直接移行が可能となりました。
Facebookは、Facebook上の写真や動画を直接「Googleフォト」など他社のサービスに移行できる機能を提供開始しました。この機能は2019年12月にアイルランドでテスト提供を開始していますが、今回「Googleフォト」でサービスが開始されました。
データの移行方法は、Facebookの設定から「あなたのFacebook情報」を選択し、「写真または動画のコピーを転送」を表示して転送先を選択すると写真や動画をまとめて転送することができます。
この移行方法の場合、プライバシーとセキュリティ保護のため、移行されるデータは全て暗号化され、移行開始前にはパスワードを要求される仕組みとなっています。
今回の機能を開発するために、Facebookは2018年7月にGoogle、Microsoft、Twitterと共同でオープンソースプロジェクト「Data Transfer Project(DTP)」を立ち上げ、2019年8月にはAppleも参加しました。
DTPでは、ユーザーが自分のデータをサービス間で安全で簡単に移行できるようにする「データポータビリティ」の確立を推進しています。
2019年12月にアイルランドでこの機能のテスト提供を開始していますが、今回「Googleフォト」への移行を開始しました。今後もユーザーからのフィードバックを受け、改良を続けていくとしています。
Facebookと「Googleフォト」を利用しているユーザーは、スマートフォンで保存している写真や動画のデータを自動的にバックアップする設定にしている場合、Facebookへの投稿した写真や動画についても自動的にバックアップされます。
バックアップ設定をオフにしているユーザーが、今回のFacebookに投稿した写真や動画を「Googleフォト」に転送することができる機能を利用することで、これまでよりも簡単に写真や動画を「Googleフォト」に転送することができるようになります。
コンテンツを一つ一つ保存して別のサービスにアップロードし直すという手間が省け、バックアップ設定をオフにしているユーザーにとっては助かる機能と言えます。
これまでFacebookは、Facebookに投稿した写真や動画を「Googleフォト」に転送することができる機能について、ユーザーが信頼できる「データポータビリティツール」を構築したいと考えていることを公表していました。
今回提供開始されたFacebookの新しい写真・動画転送機能は、「DTP」への参加を通じて開発されたコードを基にしていますが、「DTP」のコードに基づいた機能の提供は「Googleフォト」が初めてです。
今はまだ転送先は「Googleフォト」だけですが、将来的には「Googleフォト」以外のサービスへのデータ転送も可能になるでしょう。