「Firefox」にインストール済のアドオンが全て無効化され利用不能になる不具合が複数報告されています。不具合の原因はアドオンの署名に利用されている中間CA証明書の有効期限切れです。利用不能のFirefoxアドオンを一時的に利用する対処法を解説します。
Firefoxブラウザにインストール済みのアドオン(拡張機能)が一斉に無効化されて利用不能になる不具合が複数報告されています。この不具合によりアドオンを新規にダウンロード・インストールすることもできません。
これはアドオンの署名に利用されている中間証明書の有効期限切れが原因のようです。この不具合は、グリニッジ標準時の0時過ぎ(日本時間では5月4日9時)から発生していて、現在開発チームが修正に取り組んでいるとのことです。
Firefoxのアドオンが署名必須になったのは、2015/12/15にリリースされたFirefox 43からです。これ以降未署名のアドオンは自動的に無効化されて利用できなくなりました。
今回の不具合はこのアドオンの署名に利用されている中間証明書の有効期限切れが原因なので、有効期限が切れたのが2019/5/4 0:00 UTCということは2019/5/3までの期限だったと言えます。
Firefoxにインストールされているアドオンが「旧式の拡張機能」扱いされ利用不能になり、利用できなくなったアドオンを一旦アンインストールして再インストールを試みると「ダウンロードに失敗しました。接続状況を確認してください。」と表示されます。
その他にも「このアドオンは壊れているため、インストールできませんでした。」と言うエラーメッセージが表示されることもあります。
今回の不具合はこのアドオンの署名に利用されている中間証明書の有効期限切れが原因です。一番手軽な対処法としては、OSの日付を2019年5月4日よりも前に変更してしまうことと言えます。
ただOSの日付と時刻を手動で変更すると他のアプリに影響を及ぼすこともありますので注意してください。
もう1つの対処法としてはFirefoxアドオンのサイト「addons.mozilla.org(AMO)」からxpiファイルをダウンロードし「about:debugging」画面の「一時的なアドオンを読み込む」ボタンから読み込むという方法もあります。
この対処法であれば、OSの日付と時刻を手動で変更しなくてもアドオンを利用できるようになるでしょう。ただ、Firefoxを終了するとアドオンは削除されることを頭に入れておきましょう。
ちなみにFirefoxで「AMO」のアドオン画面からxpiファイルをダウンロードするには、「Firefox へ追加」リンクを右クリックして「名前を付けてリンク先を保存」メニューを選択すれば可能です。
さらに5月4日の19:50に、修正プログラムのリリースが発表されました。数時間以内にバックグラウンドでアップデートが行われるとのことです。短期間での配信を行う為、Firefoxの調査システムを利用していると言います。
Firefoxの設定から「プライバシーとセキュリティ 」から「 Firefoxに調査のインストールと実行を許可する」にチェックを入れておくとすぐにアップデートが適用されるでしょう。アドオンを有効にできたら、このチェックは外しても構いません。