App Storeからモバイルデータ通信でダウンロードできるアプリなどの容量制限を最大200MBへ引き上げたことを明らかにしました。今回の容量制限の引き上げで、Wi-Fi接続のない環境でもApp Storeから大きなアプリをダウンロードできるようになります。
AppleがiPhone/iPad向けApp Storeでのモバイルデータ通信でダウンロードできるアプリなどコンテンツの容量制限の上限を150MBから200MBに引き上げたことが明らかになりました。
モバイルデータ通信のダウンロード制限を引き上げることで、Wi-Fi接続のない環境でも、ユーザーがアプリ、ゲーム、ビデオPodcast、iTunes Storeの映画などを含む大きなアプリやファイルをApp Storeからダウンロードできるようになります。
通信回線への負担軽減のため、App Storeのアプリをモバイルデータ通信でダウンロードする際には、アプリのサイズに150MBまでという制限が設けられてきました。
今回のモバイルデータ通信容量制限引き上げは、2017年9月に100MBから150MBに引き上げられた以来のことです。約1年半ぶりのダウンロード制限緩和となります。
わずか50MBの引き上げといっても元の150MBからは約3割増しであり、Wi-Fiのない外出先でもモバイルデータ通信で入手できるアプリやゲームの幅が広がることになります。
そもそもモバイルデータ通信でのダウンロード容量の制限とは、iPhoneユーザーが間違ってゲームアプリなどの大きなアプリをダウンロードしてしまい、利用データ量が通信キャリアとの契約の上限を超過して通信速度制限を課されないようにする配慮です。
ただAppleでは無制限のダウンロードプランを提供していませんので、そもそも無制限のデータプランを持つiPhoneユーザーでも200MBを超えるアプリやゲームのダウンロード自体が禁止されていることを意味します。
米メディア「9to5Mac」は、データ通信容量無制限のプランを利用するユーザーも増えていることを考慮して、大きなアプリをダウンロードしようとする場合に警告を出した後にユーザーがダウンロードに進めるようにしても良いのではないか、と提案しています。
契約に上限があってもダウンロードしたいユーザー向けには「200MBを超えます」との警告に留めて「ダウンロードを続ける」ボタンを設けることを望む声も少なからずあるようです。
さらに「9to5Mac」の指摘によると、App Storeではアプリは圧縮された状態で保存されていて、圧縮されたままダウンロードされますが、App Storeには圧縮前のサイズが表示されていることが大きなポイントとなっています。
そのため例えばApp Storeでサイズが「240MB」と表示されているアプリであっても実際はそれ以下であることもありモバイルデータ通信でダウンロードできる場合があることを挙げていて、この容量制限に疑問を示しています。
このようなデータ容量制限は、キャパシティに余裕がないLTEの状況を反映してのことだと言えます。
しかしNTTドコモも5G環境での料金体系について「利用したデータ量に応じて料金が上積みされる形にはならない。使い放題のような体系になるだろう。」と言及していて、今後はダウンロード容量制限は撤廃されるかもしれません。