iOS版「Excel」アプリに新しいカメラ機能が追加されました。iOS版Excelに追加された「Insert Data From Picture機能」とは、紙の資料をカメラで撮影するだけでアプリがテーブル形式に変換してExcelシートを作成してくれます。
米Microsoftは現地時間の5月29日、iOS版「Excel」アプリが「画像からデータを挿入(Insert Data From Picture)機能」に対応したことを発表しました。紙に印刷された表をスマホのカメラで撮影すると「Excel」に取り込むことができる機能です。
紙ベースのデータをExcelに取り込みたい時、自分で一から作成することはとても面倒ですよね。
最新のアップデートによりiOS版Excelに追加された「Insert Data From Picture」では、紙の資料をカメラで撮影するだけで、アプリがテーブル形式に変換してExcelシートを作成してくれます。
Microsoft社は2018年9月にExcelにAIを活用した4つの新機能を導入すると発表しました。
この新機能「Insert Data From Picture」はその1つで、公式リリースによると高度な光学式文字認識(OCR)テクノロジーやレイアウト解析技術および機械学習モデルを組み合わせて、アナログデータのデジタルデータ化を実現したと述べられています。
新機能「Insert Data From Picture」によって、財務関係の書類や作業スケジュール、タスクリストといったテーブル形式の紙データをiPhoneやiPadのカメラで撮影すれば、手軽にデジタルデータへ変換しExcel内に挿入されることが可能となります。
取り込んだテーブルデータはそのまま「Excel」で自由に編集することができます。これまで印刷されたデータを手動で入れて作成していた労力や手間が大きく省けることになり、この機能は効果的なAI導入の一つと言えるでしょう。
新機能の使い方はとても簡単です。iOS版Excelの「写真からデータを挿入」ボタンを押し、カメラ画面の赤い枠内に印刷物上の表組みを捉えてからキャプチャボタンをタップしましょう。
取り込み結果の編集画面が現れると、そこでデータを修正することもできます。編集が完了した後右上の「Insert」を押すと変換されたデータが表示されます。
この機能はAndroid版「Excel」アプリでは今年3月からサポートされていましたが、今回iOS版アプリでも一般提供が開始されました。
Android版「Excel」アプリ発表の際に「後日iOS版でもサポートする予定」と説明がありましたが、その公約が守られたようです。
iOS版とAndroid版ともに21の言語がサポートされますが、残念ながら日本語では利用不能です。サポートされているのは米国や欧州各国など21カ国語のみで、東アジアの言語には対応していません。今後の対応言語拡充が待たれます。
新機能追加によって、これまで印刷されたテーブルデータをデジタル化するという労力や悩みをすぐに解決できることになります。ただ、この機能はOffice 365サブスクリプション(定期購読)のユーザーのみが利用可能とされています。