数年前から普及しだしたファイルシステムexFATとNTFSの違いを紹介します!exFAT、NTFSそれぞれのファイルシステムの特徴、メリット、デメリット、対応OS、最大容量など詳細を詳しく解説します。Windows、Macユーザーどちらの方も必見です。
NTFSとexFATというファイルシステムをご存知でしょうか?本記事ではファイルシステムNTFSとexFATの特徴、メリット、デメリット、対応OS、最大容量など詳細を詳しく解説します。また、ファイルシステムとはなにかという点についても解説します。
外付けHDDや大容量USBメモリのフォーマット時に指定するファイルシステムに迷っている方はそれぞれの違いを理解して目的に合った正しいファイルシステムを選択できるようにしましょう。
ファイルシステムとは、コンピュータ上でデータをどのように保存するかということを決定しているシステムの方式のことです。また、ファイルシステムとはOSの機能の一つであり、コンピュータ上でのデータの保管方法や取り出し方などを定めています。
ファイルシステムはOSが提供している機能の一つのため、外付けストレージなどを使う際にはその外付けストレージを使うOSすべてが対応しているファイルシステムを利用する必要があります。
ファイルシステムによって1ファイルあたりの最大容量に違いがあります。1ファイルごとの最大容量の違いとは、ファイルシステムによって2GBや4GBまでなど1ファイルに持たせることができる最大容量に差があります。
ただし近年用いられるNTFSやexFATについては最大容量の制限はありません。リムーバブルディスクでは一昔前まではFAT32(1ファイルの最大容量4GB)が多用されていたため大容量ファイルのやり取りに苦労した方も多いかと思います。
このファイルシステムによる1ファイルあたりの最大容量は私達の生活の中でもいくつかの問題がを引き起こしました。身近な例としてはデジタルカメラやビデオカメラで動画を撮影した際にファイルが分割されることです。
多くのデジタルカメラやビデオカメラでは動画を連続撮影した際に、2GBまたは4GBでファイルが分割されています。これは殆どのSDカードに利用されているファイルシステムやカメラ本体のファイルシステムがFAT32やFAT16であることが原因です。
カメラの高画素化、高ビットレート化が進むにつれて、動画撮影時にこれらのファイルシステムの1ファイルの最大容量の制約を受けたため、動画ファイルが分割されるよになりました。メーカーによっては最大容量に達すると録画停止します。
ただし、デジタルカメラに多い撮影時間が29分までになっている件については別の理由があります。それはデジタルカメラを輸出入する際に30分以上録画できてしまうとEUではビデオカメラとしての関税がかかっていたためです。
そのため、メーカーはデジタルカメラにかかる関税を回避するために29分までの録画制限を設けました。よって、29分制限についてはファイルシステムは関係ありません。
ただし、この制限についても2019年2月1日に日欧EPAが発行されて関税が撤廃されましたので、今後はファイルシステムに制限は受けながらも30分以上録画が可能なデジタルカメラが発売されることが期待されます。
前述の通りファイルシステムはファイルの保管方法、取り出し方法を提供するOSの機能の一部です。そのため、ファイルシステムごとに対応OSに違いがあります。
特に外付けストレージをフォーマットする際にはファイルシステムに気をつけてその外付けストレージを利用するすべてのOSで利用できるファイルシステムを選択しなければいけません。一般的にNTFSの対応OSはWindowsで、MacはHFS+です。
ファイルシステムであるNTFSとexFAT、FAT32ファイルシステムについてそれぞれの機能の違いや1ファイルの最大容量対応OS、特徴を詳細な表で詳細をご紹介します。FAT32とは一昔前までは主流だったファイルシステムです。
ファイルシステムにおけるFATとは、File Allocation Tableの意味であり、MS-DOSのファイルシステムのことです。また、FATにはこれからご紹介するexFAT以外にもFAT12,FAT16,VFAT,FAT32など様々なFATファイルシステムが存在します。
FATファイルシステムの歴史は非常に長いためFATファイルシステムの詳細をすべて解説することはできません。本記事ではexFATの詳細をメインに解説しますが、一部、ファイルシステムの違い・詳細説明に必要ですのでFAT32の詳細も表に入れています。
ファイルシステム | NTFS | exFAT | FAT32 |
1ファイルの最大容量 | 最大容量に制限なし | 最大容量に制限なし | 4GB |
対応OS-Windows | 対応 | 対応 | 対応 |
対応OS-Mac | △(読み込みのみ可能な場合が多い) | 対応 | 対応 |
Windowsにおける主要なファイルシステムであるNTFSの詳細についてご紹介します。現在Windowsコンピュータで内蔵されている殆どのストレージのフォーマットはNTFSです。また、外付けストレージにおいてもNTFSのものが多く存在します。
NTFSはWindowsユーザにとっては非常に需要なファイルシステムであり、現在ではWindowsだけでなくLinux系OSからも読み取りが可能になっています。WindowsNT系以外でも専用ドライバを用いることで利用できる対応OSが多くなります。
NTFSの特徴はなんと言っても、WindowsNT系のデフォルトファイルシステムであることです。WindowsNT系OSは世界中のOSの中でもトップシェアを占めています。そのため、NTFSファイルシステムは非常に多くのコンピュータで利用可能です。
ファイルシステムNTFSを利用するメリットとは、NTFSファイルシステムであればWindowsNT系すべての対応OSで読み書きが可能であるということです。また、NTFSファイルシステムは、障害発生時の障害耐性に優れています。
NTFSファイルシステムは、発生した不良セクタを動的に認識でき、認識後はそのセクタを含むクラスタについてアクセスは別のクラスタを利用するようになります。ただし、冗長性がなかった場合は失われた不良セクタのデータは回復できません。
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