AppleがmacOS 10.15 Catalinaで実行できる野良アプリに必須としていた公証について2020年1月まで条件を緩和すると発表しました。Appleが野良アプリにmacOS Catalinaでの公証条件を緩和した件についてご紹介します。
Appleは米現地時間の3日、野良アプリと呼ばれるMac App Store以外で公開/配布されるアプリについて、macOS Catalinaで必須となる「公証」条件を、2020年1月まで一時的に緩和することを発表しました。
Appleの今回の公証条件を緩和することにより、緩和前では認められなかった古いSDKを使用するアプリや、開発者IDで署名されていないコンポーネントを含むアプリについても、2020年1月までは公証を受けられることになります。
Appleは、昨年開催された「WWDC 2018」にて、Mac App Store外で配布している「野良アプリ」に対し、【Apple Notary Service】の開始を発表を行いました。
【Apple Notary Service】とは、Xcodeにレビューなしでアプリ内にマルウェアなどが含まれていない事や改ざんがない事をチェックし承認を行う公証サービスとなっています。
さらに今年開催の「WWDC19」では、次期macOS Catalinaで公証を義務付けし、公証を得たアプリのみが【Gatekeeper】にブロックされずに起動できるようになることを公表しています。
Appleが次期macOS Catalinaで採用を行う【Gatekeeper】とは、野良アプリと呼ばれるMac App Store以外で公開/配布されるアプリでダウンロードしたアプリを開こうとすると出てくる確認ポップアップの機構です。
Appleは、今秋に配信が予定されているmacOS Catalinaで古いバージョンのソフトを引き続き利用するユーザーを保護するためとして、2020年1月までは、一部のアプリでも公証を受けられるように条件を緩めると説明しています。
Appleが次期macOS Catalinaで採用を行う【Gatekeeper】ですが、今秋に配信が予定されているmacOS Catalinaにて、以下の要件を満たす場合には、公証を受けられるように条件を緩めるとされています。
Appleは、各アプリケーションベンダーやメーカーに対しても、macOS 10.14.5以降でカーネル拡張(kext)にもAppleの公証を通すよう通知を行い、対応を進めてきました。
ですが、条件緩和によりmacOS CatalinaへアップグレードしたMacで未公証のアプリが即座に利用できなくなる事態は避けられることとなるようです。