2020年08月07日更新
MacBookを初期化する方法!完全な初期状態に戻すには?
MacBookを使っているけれど、最近なんだか調子が悪いので初期化を悩んでいることはありませんか。そんな時は、MacBookの初期化で改善する場合もあります。今回は、MacBookを完全に初期状態に戻す方法やOS X 再インストール方法について解説します。
目次
- 1MacBookを初期化する準備〜設定解除〜
- ・iTunesからのサインアウト
- ・iCloudからのサインアウト
- ・ペアリングしたアクセサリとの連携解除
- 2MacBookを初期化する準備〜バックアップ〜
- ・iCloudにバックアップする
- ・Time Machineにバックアップする
- ・Time Machineでバックアップができない
- 3MacBookを完全に初期化するとは
- ・工場出荷状態に戻すこと
- ・Mac OS X 再インストールが必要
- 4MacBookを初期化する方法
- ・手順
- ・Mac OS 拡張とAPFSどちらかの選択すべきか
- 5MacBookを初期化する際の注意点
- ・安定したネット環境で初期化する
- ・バッテリーは繋いだ状態で行う
- ・初期化後に手放す場合は必ずMacを探すをオフにする
- 6MacBookを初期化できない時の原因
- ・権限のあるアカウントでログインしていない
- ・SSDの不具合
- ・タイムゾーンの設定がずれている
- ・ネット環境が不安定
- 7MacBookを初期化できない時の対処法
- ・ログイン権限を見直す
- ・SSDを休ませるために再起動する
- ・別の方法で試す
- ・ディスクユーティリティのエラー
- ・タイムゾーンを見直す
- ・ネット環境の見直し
- 8MacBookを初期化するメリット/デメリット
- ・メリット
- ・デメリット
- ・合わせて読みたい!MacBookに関する記事一覧
MacBookを初期化する準備〜設定解除〜
MacBookの完全初期化をすぐに行うのは危険なので、まずはじめに様々な機能のサインアウトや設定解除などの準備を行ってから初期化しOS X 再インストールをする必要があります。
初期状態に戻す準備段階として、「iTunesからのサインアウト(連携解除)」「iCloudからのサインアウト(連携解除)」「ペアリングしたアクセサリとの連携解除」の方法についてまとめましたので、以下から確認しましょう。
iTunesからのサインアウト
iTunesからの連携解除する方法は、まず「iTunes」をクリックします。
次に、アカウントから「サインアウト(連携解除)」をクリックします。
連携解除すると以下のような画面になります。
以上でMacBookでのサインアウト(連携解除)の完了です。
iCloudからのサインアウト
次に、iCloudからのサインアウト(連携解除)する方法について紹介します。右上のアップルマークをクリックします。
次に、「システム環境設定」をクリックします。
「iCloud」を選択します。
画面左下に、「サインアウト」の項目がありますので選択します。
以下のようにメッセージが表示されますので、チェックボックスのチェックを外します。
チェックを外すと、右下に「続ける」の項目が現れますので、クリックします。
iCloud Driveのアップデートを完了するまで待ちます。この画面の後に、iCloud機能が解除されます。
以上でiCloudの連携解除は完了となります。
ペアリングしたアクセサリとの連携解除
他にも、MacBookで完全に初期状態に戻す前の準備としては、キーボード、マウス、トラックパッドなどのBluetoothとMacBookを連携解除しておく必要があります。
「システム環境設定」から「Bluetooth」を選択します。
次に出てきた画面で「Bluetoothを切にする」という項目がありますので変更します。
連携解除は必須ではないのですが、この準備を行っておくとMacBookとBluetoothデバイスの持ち主が変わった後でも、誤認識が起きるという自体がなくなるので、スムーズに利用できるようになります。
MacBookを初期化する準備〜バックアップ〜
MacBookを完全初期状態に戻すための、OS X 再インストールする準備としてまずはバックアップを取るところから始めましょう。
iCloudにバックアップする
iCloudにMacBookのデータをバックアップする方法について紹介します。まずは、左上のappleマークをクリックします。
続いて、「システム環境設定」をクリックします。
「iCloud」を選択します。
iCloudへサインインされている状態であれば、iCloudにすでに保存している書類が自動的にiCloud Driveへ移動します。
以上がiCloud Driveへのバックアップ方法となります。
Time Machineにバックアップする
Time Machineは、Macに組み込まれているバックアップ機能で、Time Machineにバックアップすると、MacBookを丸ごとバックアップできるのでとても便利です。
ただし、Time Machineを使う場合は外付けハードディスクが必要になります。準備が整ったら外付けハードディスクをMacBookへ接続します。
以下の画面が出た場合は、バックアップ を作成するかどうかを確認するメッセージが表示されるので、「バックアップ ディスクを暗号化」を選択してから、「バックアップ ディスクとして使用」をクリックします。
MacBookのメニューバーの「Time Machine」から「Time Machine」の環境設定をクリックします。もしくは、左上のappleマークから「システム環境設定」を選択し、「Time Machine」を選択します。
「バックアップ ディスクを選択」(もしくは「バックアップ ディスクを追加」)を選択します。すると、利用できるディスクのリストから外付けのドライブを選択します。
「バックアップを暗号化」にチェックを入れて、「ディスクを使用」をクリックします。
上記のようなメッセージが出ると、Time Machineでのアップデート完了です。
Time Machineでバックアップができない
Time Machineでバックアップができない場合や、必要なフォーマットになっていない場合は、ディスクを消去するようにメッセージが出ます。「消去」をクリックして先に進みましょう。この場合、バックアップディスクの情報が全て消えます。
MacBookを完全に初期化するとは
MacBookを完全に初期化するとは、一体どういったことなのでしょうか。「工場出荷状態に戻すこと」「Mac OS X 再インストールが必要」に分けて紹介します。
工場出荷状態に戻すこと
MacBookの完全初期化とは、「工場出荷状態に戻すこと」を言います。つまり、買った時の状態に戻すことです。また、この初期化という表現はMac以外の電子機器(ゲーム機やプリンタ、ルーターなど)でも広く使われている用語です。
ストレージを消去しただけでは不十分
初期化とストレージの消去を混同しがちですが、ストレージはあくまで「ハードディスクなどの記憶媒体に書き込まれたデータを全部きれいに消去」する作業のことを言います。
それに対して初期化(初期状態に戻すこと)は、MacBookの中身を全て(OS Xごと)削除するため、意味合いが異なってきます。
Mac OS X 再インストールが必要
MacBookを初期状態に戻したあとは、OS自体も入っていない状態になるので、OS X 再インストールとなります。今回は、このMac OS X 再インストールについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
MacBookを初期化する方法
MacBookを完全に初期状態に戻す方法について「Mac OSユーティリティを開く」「ディスクユーティリティをクリック」「消去をクリックする」「フォーマット:Mac OS 拡張をクリックする」に分けて紹介します。
特にディスクユーティリティに関してはエラーが表示されることも多いので、詳しく確認してみましょう。
手順
ディスクのデータを完全に初期化する方法から、OS X 再インストールまでの流れは以下の通りです。
Mac OSユーティリティを開く
この作業はまず、MacBookのシステム終了(電源を落とす)をします。完全に電源が落ちてから、「command」と「R」を同時に押しながら電源を入れます。すると、Mac OSユーティリティの画面が表示されます。
ディスクユーティリティをクリック
すると、「Mac OSユーティリティ」が表示されます。その中で「ディスクユーティリティ」を選択します。
ディスクユーティリティをクリックすると、以下の画面が表示されます。
消去をクリックする
ディスクユーティリティから、左側の内蔵の項目の「Macintosh HD」を選択してから、上のメニューにある「消去」をクリックします。
消去を選択すると、以下の画面が表示されます。
フォーマット:Mac OS 拡張をクリックする
ここで、「Mac OS 拡張(ジャーナリング)」「APFS」をクリックし「消去」を選択します。Mac OS 拡張とは、macOS10.12以前で利用されていたシステムです。
新しいAPFS(Apple File System)フォーマットか、古いMac OS 拡張フォーマットのどちらかを使うと、大半のディスクやボリュームを削除でき、適切なフォーマットが自動的(Mac OS 拡張かAPFS)に選択されます。
この作業準備でディスク上のデータや設定が消去された状態になります。
Mac OS 拡張とAPFSどちらかの選択すべきか
Mac OS 拡張とAPFSどちらを選べば良いのか、疑問になりますが以下の点を踏まえて確認してみてください。
フォーマットしているディスクは、マックの内蔵ディスクの場合
もし内蔵ディスクがAPFSの場合は、Mac OS 拡張へ変更しないようにします。ただし、そのディスクに今後macOS High Sierra以降をインストールする予定がある場合は、「Mac OS 拡張」を選んでも問題はありません。
前述したようにmacOSインストーラが、APFSかMac OS 拡張に自動変換すべきか勝手に判断してくれます。もちろんファイルも削除されません。
Time Machineや起動可能なインストーラとして使う場合
Time Machineバックアップディスクや起動可能なインストーラとして使う場合は、「Mac OS 拡張」を選びます。
また、ディスクを他のMacでも使用したい場合、そのバージョンがHigh Sierra以降を使っていない場合も、「Mac OS 拡張」を選択して構いません。
「消去」を選択後、ディスク内のデータが削除されていきます。完了ボタンをクリックできると言うことは、OSも何も入っていない状態だと言うことです。
左上のメニューバーから「ディスクユーティリティ」を選択します。項目の一番下に「ディスクユーティリティを終了」の項目がありますので、クリックします。
ディスクユーティリティ終了後、「macOSユーティリティ」の画面が表示されます。「MacOS X 再インストール」をクリックし、右下の「続ける」を選択します。
「ソフトウェア使用許諾契約の条件を読んだ上で同意します」と画面が表示されますので、「同意する」で先に進みます。
ここからの流れは、初期化したMacBookを元の状態に戻す作業を行います。OS X 再インストールの準備を行います。「Macintosh HD」をクリックした後、「インストール」をクリックします。
初期化したMacBookのOS X 再インストールは、このまま待ちます。
しばらくすると、画面が再起動します。少し時間がかかる場合もありますが待ち続けると、以下のように地域を選択する画面が表示されます。「日本」を選択します。
続いて、キーボードの入力環境を選びます。
続いてWi-Fiの設定を行います。利用しているWi-Fiネットワークの中からSSIDを選択し、パスワードを入力して接続します。
この画面では、「Mac、Time Machineバックアップ 、または起動ディスクから」「WindowsPCから」「今は情報を転送しない」と言う選択項目があります。完全な初期化を行う場合は、「今は情報を転送しない」を選びましょう。
この画面の後に、「Apple ID」のログイン画面が表示されます。利用してる「Apple ID」と「パスワード」を入力します。
Apple IDとパスワードの認証が通ると、他のデバイスにパスコードの通知が届きます。6桁の数字を入力し、「続ける」を選択します。
パスワードの認証完了後に、利用規約の画面が表示されます。問題がなければ、画面下の「同意する」をクリックします。
アカウントを作成では、「移行アシスタント」を使って環境を移行する予定があれば、古い環境と(移行元)と同じフルネームやアカウント名にするのは避けましょう。理由としては古い環境から新しい環境へうまく連携ができない可能性があるからです。
アカウント設定が完了すると、「エクスプレス設定」の画面が表示されます。エクスプレス設定とは、サインインが完了した後に、Siriやマップなどといった機能が自動的に設定されることです。今回は「続ける」でそのまま進みます。
「ファイルを全てiCloudに保存」という画面が表示されます。iCloudにすべてのファイルを保存することによって、iPhoneやiPadからもデスクトップにあるファイルがアクセス可能になる機能です。今回はチェックを入れて先に進みます。
この「FileVaultディスク暗号化」は、セキュリティ機能の一種です。Macintosh HDをまるごと暗号化することによってセキュリティ高まりますが、設定したパスワードを忘れてしまうと、アクセスができなくなりますので、注意が必要です。
マックは2016年以降のバージョンによっては、「Touch ID」の設定が必要になります。
この設定はiPhoneを使っている方は、すでに設定したことがあると思いますが、ここでもおさらいします。
キーボードの右上の所に「指をTouch IDに当てて離す作業を繰り返してください」の項目があります。少しずつ指をずらしながら、つけて離す作業をくり返してください。
下記のように、少しずつ指をずらしながら、つけて離す作業をくり返します。
何度か行うと、Touch IDの設定が完了します。「続ける」をクリックします。
続いて、「Apple Pay」の設定画面に変わります。こちらもまず、Touch IDで認証をとります。
Touch IDで認証を取った後、クレジットカードを準備してください。下記のようにカード情報がうまくできない場合は、「あとで設定」を選択することも可能です。
以上でOS X 再インストールの手順は完了ですので、あとは「Macを設定中」の画面から準備が整うまで待ちます。何度か再起動を繰り返す場合があります。
再度パソコンが再起動します。デスクトップの準備が整うと画面が表示されます。無事に初期化からOS X 再インストールが完了しました。
完全に初期化されたMacBookとなりました。
MacBookを初期化する際の注意点
MacBookを初期化する際の注意点について、「安定したネット環境で初期化する」「バッテリーは繋いだ状態で行う」「初期化後に手放す場合は必ずMacを探すをオフにする」についてまとめましたので、以下から確認しましょう。
安定したネット環境で初期化する
まずは、初期化を成功させるには「安定したネット環境で初期化する」ことが必須になります。初期化の最中にエラーが表示されると面倒なことになりますので気をつけましょう。
バッテリーは繋いだ状態で行う
初期化中は再起動をくり返したり、フルで動くので消費電力も多いです。バッテリーはつないだまま準備しておきましょう。
初期化後に手放す場合は必ずMacを探すをオフにする
もし、初期化後に売ったり、自分から手放す場合は必ずMacを探すをオフにするのを忘れないようにしてください。「Macから探す」でデバイスを削除すると、アクティベーションロックが解除されます。
念のためパソコンを再起動して確認してみるのもおすすめです。
MacBookを初期化できない時の原因
MacBookを初期化できない時の原因について、「権限のあるアカウントでログインしていない」「SSDの不具合」「タイムゾーンの設定がずれている」「ネット環境が不安定」でまとめましたので、以下から確認しましょう。
権限のあるアカウントでログインしていない
MacBookユーザーの多くが初期トラブルにあったケースとして、「権限のあるアカウントでログインしていない」ということです。
ゲストなどの管理権限がない状態では、もちろん初期化は行うことができません。パソコン再起動後、管理者権限でログインし直してから設定を確認してみましょう。
SSDの不具合
MacBookを立ち上げても、途中で画面が真っ黒になり電源が落ちてしまうことや再起動が繰り返すということがあります。
これは、13インチMacBookProに搭載されている一部のSSDにデータが消えたり、ドライブの故障を引き起こす不具合があることが分かりました。この内容であればAppleやApple正規プロバイダで、無償修理が可能となっています。
タイムゾーンの設定がずれている
初期化や再起動を行った際に、「このOS X〇〇インストールアプリケーションを検証できません」というエラー表示が出た場合、MacBookの日時を確認する必要があります。
たいていこの場合は日付が過去になっていて、初期化ができないケースです。よく長年電源を入れず、放置していたMacBookを初期化した際に起きやすいと言われています。
ネット環境が不安定
初期化時に「2002F」「2003F」「2006F」のエラーが表示された場合、ネット環境が不安定になっている可能性があります。特に「2002F」は、自宅のネットワークに問題がある場合に表示されるようです。
Wi-Fiの暗号化の種類を変更してどうかなど、初期化を行う際はネット環境が安定した場所で実施するようにしましょう。
MacBookを初期化できない時の対処法
MacBookを初期化できない時の対処法についてまとめましたので、以下から確認しましょう。「ログイン権限を見直す」「SSDを休ませるために再起動する」について紹介しています。
ログイン権限を見直す
まずはどのアカウントでログインをしているのか、ログイン権限を見直しましょう。管理者権限でログインしていれば問題ないのですが、ゲストアカウントなどでログインしている場合は、管理者権限へ切り替えて試してみることをおすすめします。
SSDを休ませるために再起動する
長時間の作業を行っていると、負担がかかってしまう場合もあるので、一旦システム終了を行うか、再起動をしてみてどうか試してみましょう。再起動を行うことによって、初期化がうまくいく可能性もあります。
別の方法で試す
上記の方法でも初期化が難しい場合は、次に行う内容も確認してみてください。「ディスクユーテリティのエラー」「コマンド入力で初期化する」方法について紹介しています。
ディスクユーティリティのエラー
例えば、ディスクユーティリティにサイドバーが表示されていない場合、メニューバーから「表示」をクリックし、「サイドバーを表示」を選択しディスクユーティリティの確認をしてください。
ディスクユーティリティにサイドバーが表示されているのに、ディスクがその中から表示されない場合は、必要ではないデバイスをMacBookから取り外してみてどうかということになります。
外付けHDDの場合はそのままにしておいて、接続に問題がないか確認します。ケーブルで認識されない場合は、Mac側かHDD側に問題がある可能性がありますので、修理が必要だと考えられます。
コマンド入力で初期化する
マックブックの初期化の方法では「Command」+「R」を使って初期化(初期状態に戻す)ことができます。電源が入っている場合は一旦システム終了をして、電源を入れた直後に「Command」+「R」を押します。
Appleロゴがそのまま出るまで押し続けることがポイントです。
タイムゾーンを見直す
初期化がうまく行かない場合に、日付が過去になっていて初期化ができないなどという場合もあります。いくつかタイムゾーンを変更する方法がありますので、以下のURLを参考に設定を確認してみてください。
ネット環境の見直し
普段からネット環境がよくない場合は、この際にWi-Fiなどの設定環境を見直すのも一つの方法です。特にパソコンを再起動かけた場合にWi-Fiがつながらない方は要注意です。無線の規格や接続方法を確認し、環境を整えましょう。
MacBookを初期化するメリット/デメリット
MacBookを初期化するメリットとデメリットについてまとめました。以下から確認しましょう。
メリット
まず、MacBookを初期化するメリットは、個人情報を消すことができる・MacBookの動作が早くなる・ウイルスが消える・不安定だった症状を改善できると言った点が挙げられます。
PCでは使い続ければ続けるほど、キャッシュや余計なデータでストレージ容量を使用していることがあります。そういったものを初期化で解除できるのは魅力的な作業に感じます。
デメリット
MacBookを初期化するデメリットは、まず時間がかかることや場合によってはエラーが表示され、初期化自体に失敗する可能性もあるということです。
他のデメリットとしては、データが消えてしまう・MacBookの設定を再度行う必要がある・アップデートが必要になると言った点が挙げられます。