「Windows 7」では最終更新のプログラムにてデスクトップが黒壁紙になる問題が多く挙げられていました。「Windows 7」では、デスクトップが黒壁紙になる問題に対しサポート終了後ではあるが修正を行うための修正パッチのリリースを行うことを発表しました。
現地時間の1月27日、Microsoftが、「Windows 7」の最終更新プログラム「KB4534310」を適用し、デスクトップが黒壁紙になる問題に対する不具合の修正を、すべてのユーザーに対して提供する方針を明らかにしています。
「Windows 7」のサポートについては、1月14日にすでに一般ユーザー向けのサポートを終了していますが、今回のようにサポート終了後に問題に対する不具合の修正パッチを、すべてのユーザーに対して提供するのは、異例の対応となります。
「Windows 7」の最終更新プログラムとしてリリースされた「KB4534310」は、現地時間の1月14日にリリースされた2020年1月の月例更新プログラムとなっています。
「Windows 7」のサポートについては、1月14日にすでに一般ユーザー向けのサポートを終了しているため、「Windows 7」ユーザー向けパッチとしては、「KB4534310」が、最後の更新プログラムとされていました。
「Windows 7」の最終更新プログラムとしてリリースされた「KB4534310」で発生した不具合について確認しておきましょう。
現地時間の1月25日に、Microsoftは、「Windows 7」向けの更新プログラムとしてリリースした「KB4534310」に不具合があることを発表しました。
「KB4534310」のパッチをインストールした場合の不具合の問題については、デスクトップ壁紙のオプションを[画面に合わせて伸縮(Stretch)]に設定していると、壁紙が正常に表示されず背景が真っ黒になってしまう問題が起きる場合があるとのことです。
ユーザーの報告の中には、アップデート適用後、再起動した場合にデスクトップのアイコンなどに異常はないが、壁紙が表示されなくなり、背景が真っ黒な状態になったとの声が多く上がっています。
Microsoftでは、「KB4534310」の不具合に対する回避策について、不具合が発生した当初の段階では、企業向けの有償延長サポートである「拡張セキュリティ更新プログラム」の加入ユーザーにのみ、修正パッチを提供する方針を示していました。
一方で、Microsoftは「拡張セキュリティ更新プログラム」の加入ユーザー以外の対応として、「画面に合わせて伸縮」以外のオプションにより、利用しているデスクトップの解像度に適応した壁紙設定に変更する回避策を案内していました。
Microsoftでは、現在、問題解決のためのパッチ作成に取り組んでおり、完成後、「Windows 7」および「Windows Server 2008 R2 SP1」を実行しているすべてのユーザーに対し修正パッチを提供する方針に変更しています。
Microsoftでは、現時点で判明している不具合の原因について、「KB4534310」のパッチ適用後、壁紙に画像ファイルの設定を行う際に「画面に合わせて伸縮」にしている場合に発生してしまう場合があるとの説明を行っています。
このため、修正プログラムが完成するまでの問題回避策として、、「KB4534310」のパッチ適用後、壁紙に画像ファイルの設定を行う際に「画面に合わせて伸縮」にしている場合は、「中央に表示」など別の設定に変えるよう案内を行っています。
また、壁紙に設定する画像ファイルの解像度を、PCの画面解像度に合わせることで、不具合を回避することができると説明しています。
「Windows 7」のサポート終了後も、「Windows 7」がインストールされているPCデバイスを利用はできるものの、Microsoftでは、サポート終了後は、セキュリティ更新プログラムの提供は行わないとしています。
このため、Microsoftでは、「Windows 7」がマルウェアへの感染リスクやフィッシング詐欺、情報漏えいなどの危険に遭う前に、「Windows 10」へのすみやかな移行を推奨しています。