Googleは自社オリジナルのタブレット製品の開発を終了したことを正式に発表しました。これによりGoogleの既存のタブレット製品のサポートは継続されるようですが、開発終了後はノートPCのみに集中する計画となっています。
Googleは米国時間6月20日、自社オリジナルのタブレット製品の開発を終了したことを正式に発表しました。これによって2018年末に発売された「Pixel Slate」がGoogle最後のタブレット製品となります。
このニュースははじめ米テックサイト「Computerworld」が報じたものでした。Googleはさらに小型のタブレット2機種を開発中でしたがそれが中止され、その代わりにロードマップを完全にノートPC型のPixelbookに注力すると伝えられています。
この影響を受ける従業員は、すでにタブレットを開発する部署からノートPCを開発する部署へと配置転換されているようです。
Googleハードウェア部門のシニアバイスプレジデントRick Osterloh(リック・オスタロー)氏もツイッターで同様の趣旨を述べていて、GoogleのハードウェアチームがノートPCのみに集中する計画であることを明らかにしました。
これによりGoogleがオリジナルのタブレット製品を開発終了したことが発表されたかたちとなっています。しかしオスタロー氏は同時にAndroidとChrome OSチームは、既存のタブレット製品のサポートを継続することも宣言しています。
Googleオリジナルのタブレット端末は「Nexus 7」をリリースした当時は好評を博していましたが、その後スマホの大型化により、7〜8インチの小型タブレットは徐々に居場所を失っていったように見えます。
そしてGoogleは2018年10月に初のChrome OS搭載タブレット「Pixel Slate」を発表し、2018年年11月に最低価格599ドル(約6万4300円)で発売しました。
しかしこの「Pixel Slate」はキーボードやトラックパッドを接続していない場合は操作しづらく、タッチ操作に最適化されていないと指摘する声もありました。
Googleの広報担当者は米CNETの取材において、Google製のハードウェアについて、ロードマップの焦点をノートPCである「Pixelbook」シリーズの開発に置いていると述べています。
さらに「ファーストパーティのハードウェアに関する取り組みについては、『Chrome OS』搭載ノートPCに注力するが、Pixel Slateのサポートは今後も変わらず継続する」としています。
またGoogle広報担当者は、Chrome OSは幅広いフォームファクターで人気が高まっていて、Pixel Slateのサポート継続と合わせてChrome OS搭載のラップトップとタブレットの両方でサードパーティーのハードウェアメーカーと協力し続けると述べています。
すでに「Pixel Slate」や「Acer」「ASUS」などのChrome OSタブレットを購入している人も引き続き問題なくサポートを受けられ、今後のアップデートにより使い勝手が向上していく恩恵が受けられる可能性は高いでしょう。